翠音綾乃
ね、奏
めげずに奏に話しかける
星乃奏
...なに、
翠音綾乃
ここの問題わかんないんだけど
私は勉強が苦手だ
星乃奏
...はい
翠音綾乃
え、?
奏は自分のノートを差し出す
星乃奏
早く写して、
星乃奏
...板書遅れるでしょ、
写させてくれるらしい
翠音綾乃
まじ、ありがと!!
星乃奏
...声でかいよ
翠音綾乃
やべっ、
「おい、翠音、うるさいぞ」
気づいた頃にはもう遅く
注意されていた
翠音綾乃
さーせん
「wwwwww」
あーあ、笑われちゃったよ
私は急いでノートを写した
無事に一日が終わった
私と奏は日直だったので
黒板を消したり
日誌を書いたり
鍵を閉めて職員室に返さないといけない
翠音綾乃
ねー、奏〜
星乃奏
なに、
奏は私より背が高いので
黒板を消してくれている
翠音綾乃
今日の授業なんだったっけ
星乃奏
はぁ、そんなのも覚えてないの
奏は深いため息をついた
翠音綾乃
しょーがないじゃん
翠音綾乃
てか、そーゆー奏は覚えてんの?
星乃奏
当たり前でしょ
星乃奏
__、____...
そう言い今日の科目をスラスラ言う奏
翠音綾乃
よしありがと
星乃奏
...記憶力ないんだね
奏は呆れたようにそう言う
翠音綾乃
馬鹿にしないでよ!
星乃奏
別に、
翠音綾乃
じゃあお礼に黒板の残り消してあげる
私は席を立った
黒板消しを握って消していく
翠音綾乃
くっ、...
最初は順調だったものの
上の方が届かない
星乃奏
はぁ、貸して
またため息をついた
翠音綾乃
あ、
星乃奏
身長低いんだから届かないでしょ
私は別に低くない
161cmあるから
翠音綾乃
奏がデカすぎなんだよ
星乃奏
俺そんなにでかくないよ
星乃奏
君が小さいだけでしょ
翠音綾乃
君って、
私には名前がある
名前教えたはずなんだけど
翠音綾乃
私綾乃だよ!
星乃奏
...別になんでもいいでしょ
意地でも呼ばせてやる
翠音綾乃
だめ!綾乃!
星乃奏
はぁ、...綾乃
星乃奏
これでいいでしょ
翠音綾乃
うん!じゃあ職員室行こー!
名前を呼んでもらえて満足した
星乃奏
そんなに嬉しい事じゃないでしょ、
翠音綾乃
?なんか言った?
星乃奏
...何も、
私たちは職員室へ向かった