この作品はいかがでしたか?
402
この作品はいかがでしたか?
402
コメント
2件
ダン、と鉄の扉が力一杯開かれる。 狭い部屋に反響する喧しい声。 誰が来たかなど、見なくとも分かった。
USA
USA
JE
USA
誰がお前と口をきいてやるものか。 それともなんだ。こんな湿気た場所で楽しく談笑でもしろと?
JE
USA
USA
USA
USA
USA
USA
JE
USA
USA
JE
JE
そうだ、いっその事ここで舌を噛んでやろう。 此奴がどんな顔をするか見ものだな。
USA
不快な音と、何かを噛み砕く感覚。 途端、口の中に血の味が広がった。
あまりに痛かったのか そいつはすぐに手を引っ込める。 指からは溢れるように血が零れており、 見るだけでも痛々しかった。
JE
USA
すると突如、アメリカは血塗れの指を 俺の口に突っ込んできた。
JE
USA
USA
USA
JE
俺はたまらなくなって顔を引き そいつの腕を叩き落とした。
JE
JE
JE
USA
USA
USA
JE
USA
USA
俺が無条件降伏を躊躇った理由の一つに、 国体護持への不安があった。
そして今…… アメリカはその維持と引き換えに "生贄"を求めている。
米ソ対立の中、 民主主義陣営の肉壁になるということだ。
だが、それを受け入れることでしか 皇国を…自己の存在証明を守れない。
USA
JE
USA
そしてアメリカは満足げに微笑み… 再び俺の口に指を入れた。
JE
USA
俺はアメリカを睨みながらも 指を唾液で濡らしていく。
USA
傷口に舌が触れ、鉄の味が染みる。 その度に、目の前の男は肩を震わせる。
こんなことをさせて何が楽しいのか。 言うことを聞く動物とでも思っているのだろうか。或いは…… いや、考えたくもない。
USA
アメリカは僅かに頬を火照らせ、 恍惚としてこちらを見下ろしている。
そのどこかいやらしい視線に、 俺は神経を逆撫でされる。 その瞬間、視界がゆらゆらと 水面のように揺らぎ始めた。
USA
満足したのか、 アメリカは手を引き抜いた。
そして、俯いて唇を噛む俺の頭を 反対の手で優しく撫でる。
USA
JE
USA
USA
JE
USA
顎を掴んで顔を持ち上げられ、 視線を合わせられる。
抵抗も虚しく、 俺は泣き顔を見られてしまった。
USA
怪我をした方の手で涙を拭われる。 唾液と血の混じった生ぬるい感覚がした。
USA
USA
アメリカは心底愉しげに笑い、 俺の軍服に手をかける。
その曇りなき官軍の微笑みを前に、 俺は生きてなお死を超えた苦痛が待ち受けていることを悟った。
薄暗い"監獄"の中で、服を脱がされる。
荒々しい手つきは理性を失った獣のようで、俺はすぐ先に待ち受ける己の結末に身震いした。
JE
USA
アメリカは俺の腹や胸をまさぐるように手を這わせる。
どかそうとしたが、努力も虚しく両手をひとつにまとめられてしまった。
JE
ああ……嘘だ、信じたくもない。 こんな所で敵から辱めを受けるなんて。
あの日の先輩との行為とは違う…… 一方的に肉欲を満たすためだけの行為。
自分の身体に触れられることを、 ここまで不快に思ったことはない。
USA
突然、唇を押し付けるように接吻される。
JE
舌を執拗に絡め、唾液を吸ってくる。 その度に水っぽい音が聞こえてきて、この男に犯されていることを思い知らされた。
USA
JE
屈辱に奥歯を噛み締めていると、カチャカチャとベルトを外す音が聞こえる。
ふと顔を上げるとアメリカはズボンと下着を下げ、嗜虐を孕んだ目で俺を見下ろしていた。
JE
JE
USA
JE
USA
USA
アメリカは俺を煽る言葉を吐きながら、 依然として強要を続ける。
利益をたてに、敵国にほしいままにされる自分に嫌気がさす。 何と無様な光景だろう。 最早たった一度の切腹では、この汚名は晴らせまい。
かつての仲間が今の俺の姿を見たら、きっと軽蔑するだろう。 ……ナチス先輩も、俺の事を嫌うに違いない。
JE
息をするたび、雄の匂いに犯される。 顔を動かすたび、その輪郭が俺の唇を削る。
本当に気持ち悪い。 コイツも、それに従うしかない俺も。
USA
JE
突如 頭を鷲掴みにされ、無理やり動かされる。
JE
USA
JE
明らかに入り切る大きさじゃないのに、 アメリカはそれを分かって扱いている。 喉奥に先が何度も何度もぶつかって、 生理的な涙がおさまらない。
USA
口内に思い切り吐精された。
JE
アメリカは手を離すことなく、 俺の口を孕ませるように注ぎ続けている。
JE
大量のそれはべたべたと口の中にまとわりつき、舌を嫌な苦味と生臭さが襲う。 気持ち悪い……。
USA
JE
喉奥で"ごきゅ"、と嫌な音がする。 反射的に胃の中身がせり上がって来るも、 俺は口を押さえて必死に耐えた。
JE
USA
満足したのか、アメリカは咳き込む俺を後目に早くも身なりを整え始める。
ベルトを締めた後、 また来ると言って部屋を後にした。
JE
俺はその場に力無く崩れる。
JE
JE
天涯孤独の檻の中──
俺の真の終焉は、阿鼻叫喚の地獄に相応しい始まりを迎えたのである。
**続く**