この作品はいかがでしたか?
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何もかも不快だった。 お前の門を叩いたのは俺なのに。 もっと俺から学ぶべきだったのに。 お前は常に、俺を受け入れなかった。 お前は俺の行為全てを非難するだろう。 だから俺も、俺を受け入れないお前を否定してやったんだ。 …そうしたら、このザマだ。 先輩、先輩。 お前はナチスに尻尾を振ることを選んだ。 初めは笑ってやったよ。 国際連盟であれだけ人種差別撤廃を訴えたお前が、 あのレイシストと組むなんて! (まあ、その提案は俺が拒否したんだけど。) だとしても……何故 協調しなかった? その方が辛い思いをせずに済んだのに。 あの海が黒煙に燃えた時点で勝敗は決していたのに。 ファシスト共と組んだところで、 結末は変わらなかったんだ。 お前が官軍でいるには、 俺たち側にいるしかなかった! ああ、 どうしてお前はそんなに愚かなんだよ?
USA
お前を暗い部屋に閉じ込めて、 その矜恃を引き裂いた後。 本当はもっと酷く いたぶってやるつもりだった。 …でも、出来なかった。 情が湧いただとか、そういうことじゃない。 俺を拒否し続ける瞳の奥には、未だあの男がいたからだ。 何故そこまでナチスに執着する? お前の考えることはまるで理解できない。 ただ……お前のあの目は、 俺を酷く不快にさせたんだ。
あれから暫く経った。
あの日以来、 俺がアイツに手を出すことはなかった。
怪我も快方に向かっており、 日に日に動けるようになっている。
加えて、着実に"民主化"も進んでいる。 最早クーデターを恐れる必要はない。 だから、部屋も多少 自由がきくようにしてやった。
俺の計画は順調に進んでいる。
USA
JE
USA
俺はアイツの部屋に行くたび、日本で目新しいものを持ち込むようになった。
食べ物、音楽、技術。 色々教えてやった。
話のネタ、というのもあるが… これは立派な戦略でもある。 文化自体にマイナスイメージはそう無いし、むしろ俺にとっては絶好のツールだ。
冷たくあしらわれるのに変わりは無いが、 今までより反応は悪くなかった。 文句を言いつつも何だかんだ言って受け入れてくれるし、 この前持ってきたコーラは評判だった。
USA
JE
USA
その時、俺の中で ある遊びが思い浮かんだ。
USA
JE
USA
JE
USA
少し声色を低くして言えば、 コイツは肩を揺らして睨み上げる。 だが、お前は逆らえない。 俺の特権。
JE
USA
俺は日帝の手にチョコレートを載せた。
JE
USA
にぱ、と笑ってみる。 早く包装を剥がしてみてほしい。 今回もまた辛口評価だろうけれど。
JE
だが、日帝の反応は今までと違った。 チョコレートを思い切り握り潰し、 顔を赤くして震えている。
JE
JE
USA
何で、なんで怒っているんだ? 俺はどこを間違えたんだ? 今までは、こんな事なかったのに… どうして?
いつもみたいに 要らないだの結構だのと言いつつ…
受け入れて、くれるんじゃ……
JE
JE
JE
……冗談のつもりだった。 英語の分からないコイツへの、 ちょっとしたイタズラ。 悪気はなかった。 でも俺はまた、拒まれてしまった。
JE
JE
JE
日帝は小さな声で言った。 聞こえないと思ったのか、無意識に出たのかは分からない。 だが、俺は自分があの男と比べられたことに脳が詰まるような怒りを覚えた。
USA
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JE
JE
JE
JE
日帝は俺の方をキッと睨みつける。 その目は僅かに赤く、 涙の膜が張っていた。
USA
JE
USA
俺は日帝の手首を掴み、 ベッドの方まで無理やり連れていく。
JE
弱りきった敗者の抵抗など たかが知れている。
俺は日帝をベッドに押し倒し、抵抗する腕をまとめて押さえつけた。
ぎゃあぎゃあと煩いから、 頬を叩いてやった。
突然の痛みに動揺する日帝を見下ろし、 ソイツの握り潰したチョコレートを齧る。
USA
JE
それはまるで、憎い口を潰すように。 俺は怒りに身を任せてキスをした。
**続く**
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