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おと
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鯉城高校前には
どこから湧いて出たのかというほど
たくさんの警官が押しかけていた
特殊部隊
特殊部隊
勅使川原
勅使川原
特殊部隊
特殊部隊
勅使川原
勅使川原
勅使川原
警官
警官
警官
警官
勅使川原
警官
3人は再度
黒いバックグラウンドに聳え立つ 鯉城高校を眺めた
筐体の間隙を手探りで潜り抜け
夏樹は部屋の入り口まで戻った
夏樹
夏樹
固く閉ざされたドアを
思い切りガンガンと叩いた
鍵がかかっているのではなく
鉄製のドアそのものが衝撃でひずみ
びくともしなくなっている
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹はポケットからスマートフォンを取り出す
そしてすぐコールする
数秒の無音の後
けたたましいバイブレーション音が
夏樹の背後で鳴った
夏樹
夏樹
夏樹は「通話終了」をタップして
ドアを背に座り込んだ
胸ポケットに手を伸ばすが
そこに目当てのものはなかった
夏樹
特殊部隊
特殊部隊
特殊部隊
警官
警官
警官
特殊部隊
特殊部隊
警官
勅使川原
勅使川原
特殊部隊
特殊部隊
夏樹は黙々として スパコンのランプを見ていた
夏樹
先ほど何処かから聞こえた千尋の声は
結局「どこから聞こえたのか」 分からずじまいだった
そしてさらに嫌な予感がした
夏樹
夏樹
もしここから永久に出られないのであれば
やがて餓死し 目の前で動かなくなった母親と
同じ場所で死ぬことになる
夏樹
夏樹
その時
筐体が一斉にガタガタ震え出した
夏樹
夏樹
夏樹が座っている場所も
激しく上下に揺さぶられた
慌てて立ち上がる
するとすぐ揺れはおさまった
ズン! と激しい衝撃音があって
窓が吹き飛び
校舎は一瞬のうちに 地面に吸い込まれるように
崩れ去った
校庭に散った残骸からは煙が立つ
その上を 迷彩柄の装甲車が通る
特殊部隊
特殊部隊
特殊部隊
特殊部隊
勅使川原
勅使川原
いくつもの白いLED灯が
室内を照らし出す
特殊部隊
特殊部隊
警官
警官
警官
特殊部隊
警官
警官
特殊部隊
警官
警官
警官
特殊部隊
警官
扉を強く叩くような音
夏樹は弾かれたように振り返り
ドアをノックし返した
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
もう一度ドアを叩き返す
特殊部隊
くぐもった声
夏樹
夏樹
やや間があってから
また声がした
特殊部隊
特殊部隊
特殊部隊
夏樹はドアの横に避ける
凄まじい金属音と共に
ドアの表面に大きな凸ができる
もう一度激しい音が鳴り
部屋の内側に ドアだった鉄板が倒れた
ライフルを持った自衛隊員と
その後ろから警官が続々と室内に入ってくる
特殊部隊
夏樹の体じゅうに レーザーポインタが照射される
夏樹
手錠を持った警官が
自衛隊の後ろから現れ
夏樹の手首にそれをかける
特殊部隊
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹は鼻で笑うと
両手を彼に向かって差し出した
警官
校舎は灰燼に帰したというよりは
跡形なく消えたという方が 適しているだろう
警官に連れられながら
夏樹はその跡を見ていた
すると先頭を歩いていた警官が
ぴたりと足を止めた
モニターに無線が入ってきたのだ
警官
警官
警官
夏樹
警官
警官
夏樹の目に鋭い光が宿った
夏樹
夏樹
警官
特殊部隊
特殊部隊
夏樹は校舎の方にぐいと体を向ける
また逃げられると思った警官たちは
大慌てで腕と胴体をがっしり掴む
時間を置かずに 通用口から
担架に乗せられた少女が 姿を現した
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
鯉城高校跡地に
夏樹の咆哮が響き渡った
それは行き場を失った獣の遠吠えのような
あるいは敗残者の嘆きであるような
一種虚しい叫びだった
千尋を乗せた担架は
すぐに装甲車に乗せられ
校舎外にすっ飛んでいった
—————
パトカーが少しずつ消えていき
夏樹を乗せた車両も校舎から離れていく
朝方に差し掛かり
形をなくした高校の頭上に
黎明のほのぼのとした白みが やさしくかかった
コメント
4件
わあ……今回の話、本当に胸が締め付けられました。夏樹が地下で「デッドエッドってことだな」と呟くところ、母親と同じ場所で死ぬことを覚悟した瞬間の諦めと、それでも「生き延びてやる」と奮い立つ強さの対比が切なくて。最後の「千尋おおぉぉ!」には、すべてを失いかけた少年の慟哭が詰まっていて、読んでるこちらも声が出そうになりました。千尋、無事で本当に良かった……でもここからどうなるんでしょう。続きが気になりすぎます。