尚大
波瑠!、波瑠!
あの時、何度も名前を呼んだ
薄暗いコンクリートの上で血を流している元カノの名前を何度も何度も。
尚大
言ったじゃないか、一緒に生きるって。
尚大
なんでだよ、。
尚大
君はいつも...
僕の幸せばかりを願ってた。
高二 秋
尚大
齋藤尚大です、よろしくお願いします。
僕は適当な挨拶をした。
転校なんて満更でもなかったが、 友達を作りたい訳でもない。
先生
じゃあ、齋藤はそこの1番後ろの席な。
尚大
はい。
僕は言われた通り1番後ろの席に座った。
隣の席の女子が手を振ってきたが軽く会釈をして済ませた。
みんなが僕の事をチラチラ見る視線を感じながら前を向く
僕のひとつ前の席には誰も座っていなかった。
尚大
(今日は休みなのかな、。)
それだけが少し気になった。