テコテコ
テコテコ
テコテコ
テコテコ
テコテコ
テコテコ
テコテコ
テコテコ
テコテコ
テコテコ
テコテコ
テコテコ
テコテコ
あの日から
俺は何をするでもなく ただ街をふらふらと歩いて
起きては寝るを繰り返す日々を 過ごした
10代目黒龍の総長だった時
結構な数の依頼をこなしたことで
カネには困らなかった
しかしこのまま 何もしない日が続くのはまずい
そう思ってはいた
でもだからといって
何かしようという気にはなれなかった
いや、正確には
何をするべきかわからなかった
そうして過ごしていると 街であいつに会った
三ツ谷
大寿
大寿
まさか会うとは思ってなかった
会っても話すことは無い
だからすぐに立ち去ろうとした
三ツ谷
大寿
三ツ谷
大寿
三ツ谷
大寿
三ツ谷
三ツ谷
三ツ谷
三ツ谷
何でコイツが俺を誘うのか
理解できなかったが
数日間同じ街を見てると 流石に飽きる
そして三ツ谷の 「クレープ奢る」に反応してしまった
まぁ、反応したからには 付き合わなきゃな
ボトッ
大寿
大寿
食べ歩きなんて慣れてなかったからか
服にクレープ落としちまった
三ツ谷
大寿
笑ってんじゃねぇよ💢
三ツ谷
三ツ谷
大寿
大寿
三ツ谷
大寿
それから
意外と高い頻度で 一緒に街をぶらつくようになる
そうして過ごすうちに
そういや友人と呼べる奴は いなかったな、と
無意識に三ツ谷を "東マンの隊長"ではなく
"ひとりの友人" として見ている自分に気がついた
家を出てから ひとりの時間が格段に増えた
だから
自分と向き合う時間は充分あった
その日は雨だった
急に降ってきたから
外にいた俺はずぶ濡れになり
(三ツ谷と一緒に選んで) 買ったばかりの服が水を含んで 体に重くのしかかる
この時心底 雨は嫌いだと思った
しかしその考えはすぐに吹き飛んだ
この、雨に打たれながら歩く感じ
この感じに心地よさを覚えたからだ
何故なのかすぐにわかった
水中を泳いでいる時の感じと 似ている
体の全てで水を感じ取り
行きたい方へと動き出す
水中でなければ浮力なんて無いはず
それなのに俺の体は浮く
気づけば俺は子供の頃よく行っていた 水族館の前にいた
まだ浮いている
すぐに館内へ入ろうとする
その時気づいた
今日は休館日だ
開いているはずがない
なのに
正面ゲートの横にある 職員用の扉が開く
大寿
大寿
今井
今井
大寿
今井
大寿
今井
大寿
今井
今井
大寿
今井
大寿
今井
大寿
断ろうと思ったが すでに館長は行ってしまった
久々に入った館内は 前とはだいぶ変わっていた
おみやげ売り場の配置も 並んでる商品も
案内板の内容も パンフレットのポスターも
全部、記憶に覚えが無い
それでも自然と
自分の1番好きだった水槽へ
案内板を見ずに進む事ができる
いくら内装が変わっても
大きな水槽は位置を変えられない
久しぶりに見たサメは
思ったよりも小さかった
俺がでかくなったからかもしれないが
子供の頃見た時より 絶対的な強さは感じなくなった
それでも サメが好きなことに変わりはない
何者も寄せ付けずに 優雅に泳ぐ姿はいつ見ても良い
俺は人がいないのを良いことに 水槽に触れられるほど近くから サメを見上げている
その時
不意に 視界の端をなにかがよぎった ような気がした
白いなにか
結局、それがなにかわからないまま サメ水槽を後にした
今井
大寿
今井
今井
大寿
大寿
今井
大寿
大寿
今井
今井
今井
今井
大寿
今井
今井
今井
今井
大寿
館長の言ったとおり
大水槽に俺の感じたものがいた
そして今
見ている人数は違うが
俺は同じものを見ている
不思議と驚かなかった
その光景が異常なことは わかってはいるが
そんな考えが吹き飛ぶほどに
レイさんは綺麗だった
マイキー
大寿
イザナ
大寿
大寿
マイキー
イザナ
大寿
大寿
マイキー
マイキー
大寿
大寿
俺は
レイさんが水中を泳ぐ姿を ただ見てた
時間も忘れて
レイ
大寿
大寿
レイ
大寿
レイ
大寿
レイさんは 椅子に座っていた俺の前に立って
俺の両手を握った
レイ
レイさんの手は
俺と同じでびしょ濡れのくせに やけに温かく
小さかった
レイ
大寿
大寿
レイ
レイ
そう言ってレイさんは 俺の隣の椅子に座り
俺と同じように 大水槽を眺め始める
レイさんは何も言わない
俺も最初は何か話しかけようとしたが 諦めて大水槽を眺めた
これも不思議だが
一言も会話がなくても 居心地が悪くはならなかった
レイ
大寿
沈黙に慣れていたから驚いた
そして次の言葉にも驚くことになる
レイ
レイ
大寿
唐突
知り合って間もなく 名前も知らない同士
大寿
レイ
大寿
レイ
レイ
大寿
レイ
レイ
俺の中で一気に警戒心が増した
そのことにレイさんも気づいていた
大寿
レイ
レイ
レイ
大寿
レイ
レイ
レイ
レイ
レイ
レイ
レイ
大寿
レイ
レイ
レイ
レイ
レイ
レイ
大寿
大寿
レイ
レイ
大寿
レイ
大寿
大寿
レイ
大寿
レイ
レイ
レイ
レイ
レイ
大寿
レイ
レイ
レイ
大寿
大寿
レイ
大寿
レイ
レイ
大寿
レイ
レイ
大寿
大寿
レイ
レイ
レイ
大寿
レイ
レイ
大寿
レイさんは俺の目を真っ直ぐ見た
この時初めて レイさんの瞳が紫色だと知った
レイ
レイ
マイキー
イザナ
大寿
イザナ
大寿
マイキー
大寿
大寿
マイキー
イザナ
大寿
大寿
イザナ
大寿
マイキー
大寿
レイ
レイ
レイ
レイ
レイ
大寿
レイ
レイ
レイ
大寿
大寿
大寿
レイ
大寿
テコテコ
テコテコ
テコテコ
テコテコ
テコテコ
テコテコ
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