俺らの居場所

ﾋﾟﾋﾟ...ｯ

ｻﾞｯ...ｻﾞｻﾞｯ...

ﾌﾞﾁｯ...

今から20年前、世界各国で一部の人間が発言させた異能

その出来事を異能発現といい、月日を追う事にその能力は一般的なものになりつつある

しかし、異能発現者の中にはその力を私利私欲の為に行使する者がいる

そんな反社会的異能者を取り締まるのが俺たち「特殊異能殲滅部隊」

暴力でしか解決できないようなものや、異能持ちでないと歯のたたない案件を請け負っている政府の組織である

そこでは騙しあり、殺しあり、大抵何でもありだ

全ては

秩序ある社会のためだから

ﾄﾞｻｯ

けちゃか

...けちゃは"分解"だからあれに触れないといけないのか

...だめだ、今日のは流石に...

あのしごできには毎度毎度頭が上がらないな、

ｻﾞｯ...

...ｻﾞｻﾞｯ

ﾌﾞﾁｯ...

俺たち、特に前衛は毎日動き回って体力を削ってしまうので肉は必須だ

中でもけちゃのハンバーグは逸品

想像しただけで腹がなりそうだ

風呂上がりのまぜと対比されるように真っ赤なぷり

あれだけ返り血を浴びながら自分は傷一つ負っていないのだから感心する

任務外の、

このほんわかとした

普通の会話が俺は大好きだ

昔は心休まる時なんてなかったから

こんなに暖かいお湯につかって

誰かと話してご飯を食べるだなんて

きっとこれが幸せというものなんだろう

...もう少し、このあたたかさの中にいたい

ぷりが脱衣所に入るのと同時に家の扉が開く

思い出してしまったのか顔を顰めるけちゃ

笑ってはいるが相当きつかったのだろう顔が引きつっている

クリーナー

要するに掃除屋だ

死体の処理、血痕の痕跡の処理などなど俺達の仕事のあと、汚れてしまったものや死体を片付けてくれる

しかし、その仕事は精神的にきついだろう

毎日毎日、グロテスクなものと向かい合わなくてはならない

よって料金も半端ないくらい高いのだ

だから上はロボットにやらせる計画をしているようだがそれまでは俺たちでどうにかするしかない

そんなものに慣れないでほしい

その言葉をぐっと飲みこむ

彼にはあまり無理をしてほしくは無いが、仕方のないこともあると自分を納得させ、無償で精神を削ってくれる彼に感謝する

ｶﾞﾁｬｯ

他のものより少し大きく見えるハンバーグを取り合う2人

確かに前線組はエネルギーの消費が半端では無いので俺も参戦したいところだが取っ組み合いの間にちぐが漁夫ったので大人しく別のものをとる

...2人はちぐに取られたことに気がついていない

それを見てあっきぃは笑いをこらえきれない様子だ

既にハンバーグをほうばるちぐさ

限界がきたのかあっきぃは笑い転げている

無駄な争いをしていたことに気がついたあとの切り替えが凄まじい

黙々と、それでいて目を輝かせてハンバーグをほうばり始める

ハンバーグがなくなる前に静かにけちゃの分は取り分けた

ｶﾞﾁｬｯ

こうやって笑い合える時間が

いつまでも続きますように

もし

俺が居なくなっても