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不死のアサーナティ

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不死のアサーナティ

3 - お客様Ⅰ アリス・プロートス

♥

49

2024年01月06日

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アサーナティ・アゲラタム

主はこの物語を気に入っているのね。物凄く早いわ

アサーナティ・アゲラタム

行ってらっしゃい

「お客様Ⅰ」 〜アリス〜

アサーナティ・アゲラタム

お客様、お名前は?

アリス・プロートス

アリスよ!
アリス・プロートス!

最初のお客様の名前は 「アリス」

アサーナティ・アゲラタム

そう、アリス
いい名前ね

アサーナティ・アゲラタム

それでアリス
買う物は決まった?

アリスは 目に皺を寄せよく悩んでいた

アリス・プロートス

ん〜……
どれも良すぎて分かんない……

アリス・プロートス

それに、私今あんまりお金もってないから……

この時代は貴族が農民から お金を巻き上げていた

そして、アリスは農民だった

アサーナティ・アゲラタム

貴女は私のお客様
今日決められなくても、また後日来ていいわ

アリスはそう言って 一度帰って行った

アサーナティ・アゲラタム

プロートスねぇ……

アサーナティ・アゲラタム

一人目のお客様にふさわしい姓ね

一日、一週間 一ヶ月経っても

アリスはやってこなかった

孤独は「魔女」にとって 当たり前だった

だが孤独は 希望がなかったから平気だったのだ

誰かが来るという期待を 持ってしまっては

アサーナティ・アゲラタム

……来ない…わね

メンタルは限界になる

ドンドンドンッ!!

その日、荒々しく 魔法屋の戸が叩かれた

アサーナティ・アゲラタム

はい、どなた?

『アリス!!アリスだよ!! お願い開けて!!!』

アサーナティ・アゲラタム

アリス!?

ガチャッ

戸を開けた瞬間 アリスと他3名が倒れ込んできた

アリス・プロートス

はぁ……っはぁ……っ
ごめん、少しの間匿ってくれない?

アサーナティ・アゲラタム

ええ、匿ってあげる

アサーナティ・アゲラタム

それで?どういう状況なの?

アリス・プロートス

貴族の人達がッ
農民を強制的に連れてって労働力にしてるの!!

アリス・プロートス

私達も連れ去られて……必死に逃げてきたのッ!!!
きっとお姉さんの家なら大丈夫と思って……

アサーナティ・アゲラタム

……なるほどね

アサーナティ・アゲラタム

なるほどなるほど……

アサーナティ・アゲラタム

……

アサーナティ・アゲラタム

万死に値するわ

「魔女」は街を離れたが 故郷に対する愛情は残っていた

その故郷で勝手に暴れている事 アリスという『友人』を連れ去られそうになったこと

全てが「魔女」の怒りの 引き金を引けるものだった

アリス・プロートス

ばん……?

アサーナティ・アゲラタム

知らなくていいわ

アサーナティ・アゲラタム

私は街へ行ってくる

アリス・プロートス

え!?
でも貴族達が……

アサーナティ・アゲラタム

平気よ
ここで待っていてちょうだい

アサーナティ・アゲラタム

……

貴族

おいお前!!!
貴族じゃねぇな?農民はこっちだ!!!

アサーナティ・アゲラタム

何でお前達のために
私がそちらに行かねばならないのだ

貴族

あぁ!?
つべこべ言わずにとっとと来い!!
グイッ

アサーナティ・アゲラタム

『爆弾』

ドカンッ!!

貴族

うッ腕が……ッ
俺の腕がぁぁぁぁッ!!

アサーナティ・アゲラタム

……まだ助かったものを
無様だな

そして魔女は屋敷の中に入った そこからは一方的だった

「魔女」による粛清 それは……まぁ見た者が一生忘れられない程度には残虐だった

アサーナティ・アゲラタム

『呪い』

貴族

何も聞こえねぇ!!!
オイどうなってんだ!!!

貴族

私のッ脚!!
無くなってくわッ助けてよ!!!

アサーナティ・アゲラタム

一生その呪いと付き合って行くがいい、お前らにはぴったりな処罰だ

貴族

お前か……ッ!!
お前みたいな子供が……!!

アサーナティ・アゲラタム

子供?冗談を言え

アサーナティ・アゲラタム

私はお前らなんぞより50年以上生きているぞ、もう現に100は超えている

貴族

そッそんなの!!
有り得るわけない!!

アサーナティ・アゲラタム

有り得るのだ

アサーナティ・アゲラタム

私は、魔女であるからな

アサーナティ・アゲラタム

それではな

貴族

魔女ッ……!!
災厄の魔女め……ッ!!

この騒がしさに便乗して 農民は脱走

この出来事は歴史に名を刻み

「災厄の魔女事件」 と呼ばれるようになった

ギィィィィィ……

アリス・プロートス

お姉さん!

アサーナティ・アゲラタム

用事は済ませてきたわ

アリス・プロートス

あのね、お姉さん
さっきみんなで話したんだけど

アリス・プロートス

私達、ここを離れることにしたんだ

アリス・プロートス

やっぱりあそこは危ないから……

アサーナティ・アゲラタム

そう、行ってしまうのね
残念だわ

アリス・プロートス

うん、だから別れの挨拶を済ませたら…

アサーナティ・アゲラタム

あ、待って!

アリス・プロートス

ふぇ?どうしたの?

アサーナティ・アゲラタム

まだ、何も買っていないでしょう?

アリス・プロートス

あ!確かに何も買ってない!
待って、今買うから!

アサーナティ・アゲラタム

決まった?

アリス・プロートス

うん!このペンにする!

アサーナティ・アゲラタム

そのペンは……

アリス・プロートス

私勉強全くしてないからさ!
少しでもしたくて!

アサーナティ・アゲラタム

ええ、そのペンは

アサーナティ・アゲラタム

壊れにくいわ

アリス・プロートス

それじゃあね!
お姉さん!

アサーナティ・アゲラタム

ええ、さようなら

ギィィィィィ……

アサーナティ・アゲラタム

あのペンは学術の助けをするペン……主に暗記などを手伝い、思考力の底上げをする

アサーナティ・アゲラタム

いいペンを選んだじゃないの

こうして一人目のお客様 アリスは去っていった

お客様Ⅰ アリス・プロートス 購入商品『学術のペン』

アリスが来てから 推定九十年が経った

その日、「お客様」が来たのは 黄昏時だった

アサーナティ・アゲラタム

もう夕方ね……
少ししたら閉めようかしら

ギィィィィィ……

「お客様Ⅱ」エヴィニエス

失礼致します

アサーナティ・アゲラタム

……こんな時間にお客様なんて
珍しいわ

「お客様Ⅱ」エヴィニエス

とても面白そうなお店でしたもので、入ってはダメでした?

アサーナティ・アゲラタム

いいえ、大歓迎よ
「魔法屋」は来る者拒まずですから

アサーナティ・アゲラタム

お名前は?

「お客様Ⅱ」エヴィニエス

エヴィニエスです
エヴィニエス・バシリス

アサーナティ・アゲラタム

エヴィニエス……

アサーナティ・アゲラタム

ふふ……面白い名前ね
貴族の方?

「お客様Ⅱ」エヴィニエス

はい、そうですわ

「お客様Ⅱ」エヴィニエス

それと同時に……

「お客様Ⅱ」エヴィニエス

魔女でしてよ

アサーナティ・アゲラタム

……!

アサーナティ・アゲラタム

へぇ?

「お客様Ⅱ」エヴィニエス

「魔法屋」……
つまり貴女も魔女?

「お客様Ⅱ」エヴィニエス

私は「太陽の魔女」
エヴィニエス・バジリス

「お客様Ⅱ」エヴィニエス

仲良くしましょう?

アサーナティ・アゲラタム

ふふっ……ええそうね

アサーナティ・アゲラタム

ようこそおいでませ
11人目のお客様……

アサーナティ・アゲラタム

わたくし「不死の魔女」
アサーナティ・アゲラタム……

アサーナティ・アゲラタム

心から歓迎致します……

「お客様Ⅱ」エヴィニエス

もう……
魔女はそんなの求めなくってよ?

「お客様Ⅱ」エヴィニエス

彼女は「魔女」が初めて会った もう一人の「魔女」

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49

コメント

6

ユーザー

やばい好き 魔女って他にもおるんやなぁ…

ユーザー

今回もめちゃくちゃ良かった!!!! この物語、私も大好きの大好き!!! 普通にその時代は最悪だこと?(?) まぁ!!素晴らしい事件じゃない!! 2人のお客さんは魔女なんだって!? 次回も楽しみに待ってるね!!!

ユーザー

カッケェ

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