化野明衡
土埃の舞ったそこから
白來の妖力を受けた人物が ゆっくりと姿を現した
白來
白來
白來
雪
雪
化野明衡
雪
雪
雪
化野明衡
化野明衡
雪
雪は黒夜に歩み寄ると
警戒する黒夜に札を向けて ただ一言
雪
と言った
固まっていた黒夜の身体から 力が抜けて
意志通りに動くようになる
黒夜
黒夜
黒夜
雪
黒夜
その様子を見て
今更に
先程の自身の行動を 思い出す
白來
白來
後から湧き上がってきた 恐怖と寒気に
目の前がぐらりと揺れた
手が冷たい
怖い
息が
上手く吸えない
雪
支えられて
心配そうな表情が 目の前に迫る
白來
白來
白來
雪
雪
雪
雪
雪
雪
雪
白來
震えながら変化を解いて
脱力し
身体を雪に預けて
深く深く呼吸する
雪の鼓動が聞こえる
命を奪わずに済んだのだと
証明してもらえた気がした
白來
白來
白來
雪
白來
雪の羽織に縋りついて 顔を埋(うず)めた
化野明衡
視線の先には 白來を抱く雪がいる
その気配を鮮明に感じて
モヤっとした何かが 胸に広がった
化野明衡
化野明衡
あの時、確かに雪衡は 「だめだ白來」と言った
あの場で妖狐が 誰かに傷を負わせれば
あの妖狐は後から 妖術をかけてしまった己を
ひたすらに責めてしまうと 理解していたのだろう
化野明衡
化野明衡
化野明衡
化野明衡
苛立ちを押し込めて 目を閉じる
見ていたら 自分を抑えられなくなりそうだ
雪
腕の中で自分に 身を委ねている白來の頬を
そっと撫でて
それから乱暴に
己の額に浮かぶ嫌な汗を拭った
黒狐
雪
黒狐
雪
雪
雪
黒狐
雪
黒狐
雪
黒狐
雪
雪
黒狐
黒狐
雪
黒狐
黒狐
雪
黒狐
黒狐
黒狐
黒狐
雪
黒狐
黒狐
黒狐
雪
雪
黒狐
黒狐
黒狐
雪
黒狐
雪
黒狐
黒狐
黒夜
雪
雪
雪
雪
黒夜
黒夜
白來が言っていた言葉を 思い返したか
黒夜は静かに息を吐いた
沈黙が落ちる
黒夜
黒夜
黒夜
黒夜が言いかけた時 小さく白來の耳が動いた
それを見て 黒夜は口を噤(つぐ)む
黒夜
黒夜
雪
鋭く短い制止が 黒夜の言葉を止めた
黒夜
白來
雪
雪
白來
雪
雪
雪
第18話【命の証明】
続く
コメント
2件
おはようございます! 明衡…お前色々抱えすぎだろ……(作者) ちゃんと全員救ってあげたいけどなぁ……うーむ………… でも書いてて楽しいから…( ´ཫ`) 次回もよろしくお願いします!