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春乃 りんご
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水餅 日本受け主食
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秋山くんに秘密がバレてから、数日。桜木(さくらぎ)るなは、まだ恥ずかしさで秋山くんの顔をまともに見られずにいた。今日も学校の帰り道、少し後ろを歩く秋山くんとの距離感にモヤモヤしていると、頭上からバサバサッと激しい羽音が響いた。
エマ
街路樹の上から飛び降りてきたのは、黒いキャスケット帽をかぶり、背中に本物の白い羽を生やした不思議な女の子だった。金髪のツインテールを揺らし、頬に絆創膏を貼った彼女は、ビシッと人差し指を突きつけてくる。
るな
お前にだけは言われたくないですね
るなが驚いて後ずさると、彼女はふんっと胸を張った。
エマ
るな
衝撃の事実にるなが叫ぶ。隣で秋山くんも「本物のキューピッド……?」と目を丸くしている。
エマ
エマは悪戯っぽく微笑むと、両目にクッキリと「黄金のハートマーク」を浮かび上がらせた。
るな
るなが止める間もなく、エマは秋山くんの背中をドォン!と力強く突き飛ばした。
いや魔法使わんのかい
秋山
バランスを崩した秋山くんが、るなに向かって倒れ込んでくる。気がつけば、るなは秋山くんに壁ドンされるような形で、至近距離で閉じ込められていた。
秋山
るな
何やその恋愛漫画でしか聞かん返事
あまりの近さに、るなの心臓は限界突破。ポケットに隠していた眼帯を付け直す暇もなく、彼女の左目にはこれまでで一番大きな、真っ赤なハートマークが浮かび上がる。
エマ
後ろでエマがケタケタと笑いながら煽ってくる。
るなは恥ずかしさのあまり涙目になり、ギュッと目を瞑った。(もうダメ、からかわれて、秋山くんに嫌われちゃう……!)
しかし、秋山くんは逃げなかった。彼はエマの方をキッと振り返ると、るなをかばうように一歩前に出た。
今さっきまで壁ドンしてたやんけ
秋山
もしほんとにそうやったら失望もんやからな
るな
るなが目を開けると、秋山くんの横顔は真っ赤だった。
秋山
良かったな両思いで
秋山くんのまさかの男らしい言葉に、キューピッドのエマは一瞬呆然とした後、にやりと満足そうに笑った。
エマ
エマはキャスケット帽をくいっと直すと、パタパタと羽を羽ばたかせて空へ飛び上がった。
エマ
夕焼け空に消えていく金髪のキューピッドを見送りながら、残された二人の間に、再び甘くてじれったい沈黙が流れる。
るな
るなが消え入りそうな声で聞くと、秋山くんは小さく頷いた。るなの左目のハートは、夕暮れの光の中で、これまでで一番あたたかく輝いていた。