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我々怪異研究部!!

10 - 肝試し!!《廃トンネル編②》

♥

608

2024年09月14日

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トンネル内

(カタカタカタカタ…

彰人

…あの、

ギャアアアアア!?!?

彰人

うるっせ?!

き、急に声をかけるな!!!

彰人

ったく…そんな怖いなら、やろうなんて言い出さなければいいのに…

こ、怖いが好きなものは好きなんだ!

彰人

ふーん…

ピチョンッ

ギャアアアアア!!!?!?

彰人

あーもう!!ただの‪雫ですって!

あ、あわ、あわわわわわ…

彰人

はぁ。そんなにビビるんなら、今からでも引き返します…

まだ1分も歩いてないのに、後ろには深い闇が広がっていた。

彰人

…あれ、こんなに歩きましたっけ?

ヒッ…こ、怖いこと言うなよ!!?

彰人

んー、ちょっと戻ってみます?

も、戻るのか?!

ヒタ…ヒタ…

彰人

…あれ、なんか聞こえました?

え???そうやってオレを驚かそうとしているのか??

彰人

いやいや、マジで…

ヒタ…ヒタ…

ギャアアアアア!!!!?!?!

彰人

だからうるせぇって!!

い、いいい、今、う、ううう、後ろから…っ!!?

彰人

振り返ってみますか。

無理だっ!!!!

彰人

えー

ヒタ…ヒタ…

彰人

…でも、近付いてきてません?

(ガタガタガタガタガタ…

彰人

…じゃ、とりあえず後ろ向きますよー

ギャアアアアア!!!?!

彰人

まだ何も見てねーだろうが

彰人

じゃ、せーので振り返りますよー

待てっ!!心の準備が…っ

彰人

せーの

オイぃぃい!!?

合図とともに思わず振り返った

な、なんだ。何もいな…

何もいないと思った矢先、目に飛び込んで来たのは髪の長い女性の姿だった。

ヒュッ

彰人

髪の長い女性

ぁ…………

ギャアアアアア?!?!?!!!

髪の長い女性

あの……ま____…い、

彰人

え?

あ、あああ、あきとっ!!彰人!!!

彰人

ちょ、引っ張らないで下さいよ‪💢

髪の長い女性

まって……

ギャアアアアア!!!?!?!

女性に近付かれ、恐怖のあまり思わず走り出してしまった

彰人

ちょ、センパイ!?

彰人っ!!!早く行くぞ!!!

彰人

いや、けど……!

髪の長い女性

ま____……い、

髪の長い女性

まって……

髪の長い女性

…………けて、

どれほど走っただろうか

気が付けばトンネルを抜けていた

ゼェ、ゼェ、ゼェ…

彰人

ハァ…ったく、急に走んないで下さいよ。

す、すまん。だ、だって…

ほ、本当にいるとは……

彰人

そんな、怪異なんて初めて見た訳じゃないんですから…

そ、それはそうだが…!!

トンネルの雰囲気も相まって、いつも以上に怖く…

…そういえば、彰人は何を気にしていたんだ?

彰人

え?あー

彰人

あのヒト、なんか言おうとしてた気がして。

彰人

なんか喋ってたじゃないですか。

む…すまん、怖くて何も…

彰人

マジすか

彰人

じゃ、たんぽぽ持って早く戻りましょ。

……また通るのか?

彰人

そりゃそうでしょ

……

彰人

彰人

いや、通らないんならどうやって戻るんですか?

…や、山道とか?

彰人

下手すりゃ遭難しそうですけど

だ、大丈夫だろう!外側からトンネルに沿って歩けば迷わないはずだ!

彰人

あー、なるほど。

彰人

別にいいですけど。

よし!では、戻るぞ彰人!

彰人

はいはい

あ、彰人…あとどのくらいだ?

彰人

まだ1分も歩いてねーよ

ブーン

ギャアアアアア!!!?!?!?

彰人

うるっさ?!

彰人

何すか?!

む、むむむ、虫がっ!!

彰人

虫?森だからいるに決まってるでしょ

ヒッ…

彰人

嘘だろ…アンタ、虫も駄目なんですか?

大の苦手だ…特に多足類、

彰人

なんで森に行こうなんて言い出したんだよ

し、仕方ないだろう!トンネルが森にあったんだから!!

ブーン

ギャアアアアア!!!?!?!

彰人

あー、もう!!ちょっと黙ってもらえます?!

彰人

マジで鼓膜敗れそうなんですけど‪?!

すまんっ!不可抗力だ!!

2人とも大丈夫かなぁ

冬弥

まだ5分しか経ってませんけど、

でもねぇ、

司くんは怖がりで思い込みが強いし…

それに虫も苦手だし…

本当なら、絶対にこんな所来ないのにさ…

冬弥

でも…東雲もいますし、きっと大丈夫ですよ。

うん…そうだよね。

〈ギャアアアアア!!?!

!!

冬弥

冬弥

天馬先輩の声…ですよね、

うん…悲鳴だったね、

冬弥

ちょっと僕、トンネル行ってくるよ。

冬弥

え?!

だ、だってちょっと心配なんだもん…!

冬弥

な、なら俺も行きます!

え、けど君怖いのは…

冬弥

大丈夫です。もう、あそこはあまり怖くないので。

で、でも…もしすれ違ったりした時のために、君は残っていた方が…

彰人

あの

わっ?!

冬弥

!?

た……ただいま……

あ、あれ?トンネルの外から来たのかい?

彰人

はい。なんか…まぁ、色々あって。

冬弥

あの、さっき天馬先輩の悲鳴が聞こえたんですが…

あ、あぁ…虫に驚いてしまってな…

彰人

マジで耳潰れるかと思いました

そうかい。まぁ…無事なら良かったよ。

冬弥

この後はどうするんですか?解散ですか?

ああ、とりあえず近くのファミレスで昼食を摂りながら今日あった事を共有しようと思う。

おお、なるほどね。

彰人

んじゃ行きますか。腹減ったし。

彰人

つか、司センパイは早く離れてください。

む、すまん

司くん、こっちなら空いてるよ〜

む?!

ふふ、彰人くんを独り占めしたら冬弥くんが寂しくなっちゃうでしょ。

冬弥

それもそうか。すまんな、冬弥。

冬弥

い、いえ…

彰人

ちょっと、青柳困らせないで下さいよ。先行こうぜ、青柳。

冬弥

あ、ああ。

ファミレス

冬弥

おお…!ここが…!✨️

彰人

え、もしかして初めて来る?

冬弥

ああ。両親ともこういう店には来ないし、一緒に行く友人もいなかったから。

ハーッハッハッハ!2人とも好きな物頼んでいいぞ!先輩が奢ってやろう!

わ〜♡先輩優しい〜

お前もこっち側だからな?

彰人

じゃあ俺、ラーメンとハンバーグと、デザートにケーキで。

そんなに食うのか?!

彰人

育ち盛りなんで〜

冬弥くんは?

冬弥

じゃあ…俺もラーメンにします。

む、それだけでいいのか?

冬弥

はい、十分です。

僕はハンバーグと唐揚げセットにしようかな。

彰人

類センパイもまぁまぁ食いますね。

ふふ、育ち盛りだからね。

これ以上成長するのか…!?

司くんももっと食べた方がいいんじゃない?

言われなくてもたくさん食べてるはずなんだが…

では、俺はラーメンとハンバーグと唐揚げにしよう!

彰人

え、そんなに食えます?

まぁ、食べれなかったらみんなで分ければいいさ。

よし、全員決まったな。

すみませーん!!

さて、そろそろ本題に入るか。

まず、トンネル内であった出来事を共有しよう。類と冬弥から頼む。

はーい。

えっと、トンネル内に入ってしばらく歩いているうちに、ちょっとおかしいなって思ったんだよね。

あのトンネルの長さは約100m、大体歩いて10分とかそこらで向こう側まで着く距離のはずなんだけど…

30分ほど歩いても、出口も何も見えなかったんだよね。

さ、30分……?

彰人

あれ、15分くらいで出てこなかったっけ?

ああ、そっちでは15分しか経ってなかったらしいね。

30分ほど歩いて、やっとトンネルの外に出られたんだ。帰りは5分くらいで外に出られたんだけどね、

外に出たら、何故かトンネルと司くん達の背中が見えたんだ。

後ろを振り返っても、草や木ばかりで通ってきたはずのトンネルはどこにも無かったよ。

…僕たちはどこを通って帰って来たんだろうね?

ヒェ…

彰人

なんか不気味な感じの怖さですね。

あぁ、あと何かを引き摺るような音も聞こえたよね?

冬弥

はい。ほんの少しの間だけですが、

冬弥

ズズ…ズズ…みたいな、何か重たいものを引き摺るような音でした。

彰人

人柱になった労働者の霊だったりして

冬弥

類先輩にも言われた…

彰人

え、マジかよ

…よし、とりあえず纏めてみた。類、内容確認頼む。補足があれば付け足してくれ。

了解。君も熱心だねぇ

部長だからな!

じゃあ、次は司くんと彰人くんの話をしてもらおうかな。

よし、任せろ!

トンネルに入ってしばらく歩くと、後ろから何かが聞こえてきたんだ。

ヒタ…ヒタ…みたいな、足音のようなものがどんどん大きくなってきて…振り返ったんだ。

そしたら後ろに…か、髪の長い女性が…っ

おや、すごいね。遭遇したのかい。

冬弥

それで…噂通り追いかけられたんですか?

いや、近づいて来たから思わず走って逃げてしまった。

だが…追いかけて来ては無かったと思うぞ。

ふむ、なるほどねぇ。着いてきてただけってことかい?

ああ。む、いや…彰人が何かを聞いたと言っていたが、

彰人

あー、なんか喋ってたんですよ。あのヒト。

彰人

何かを伝えようとしてたっつーか…残念ながら聞き取れなかったんですけど、

彰人

結局、そのまま走って逃げたし、帰りは外から行ったから結局何て言ってたかはわかりませんでした。

ふむ…何かを伝えようと…

もう1回会いに行ってみる?

は?馬鹿か??

オレは絶対行かんぞ!しばらく森には行きたくない…っ

冬弥

俺も…もう一度はちょっと、

おや、残念。

彰人くんは?

彰人

……

彰人

いやー、パスで。

おや、そうかい。

類…もしかしてとは思うが、1人で行こうとするなよ?

ふふ、安心してよ。1人で行く気なんてないから。

ならいいんだが、

さ、共有も終わったことだし食べよう。もうテーブルがいっぱいだよ。

冬弥

本当に…すごい量ですね…

彰人

いただきまーす

帰路

じゃあ、僕らはこっちだから。

2人とも気を付けて帰るんだぞ!

冬弥

はい、さようなら。

彰人

さよなら〜

まだ6月なのに暑いねぇ

だな。アイスでも買って帰るか?

おお、いいねぇ。コンビニ寄ろうか。

コンビニ前

司くん、司くん

ん?

えいっ

突然首筋に冷たい物が触れた

冷たっ?!?!

おいっ、類!!お前は中学生か!

あははっ

全く……お返しだっ!

わっ!?

うっ、冷た〜…っ

ほら、溶ける前に食うぞ。

ふふ、はーい。

彰人

じゃ、俺こっちだから。またな、青柳。

冬弥

ああ、また月曜。

彰人

「ま____……い、」

彰人

(聞き取れそうで聞き取れ無かった…モヤモヤする…)

「もう1回会いに行ってみる?」

彰人

彰人

(って、馬鹿。なに類センパイの言葉思い出してんだ)

彰人

(あんなとこ、2回も行く程馬鹿じゃねーよ)

トンネル前

彰人

(俺は馬鹿だ…………)

彰人

(結局気になって、もう1回来ちまった、)

彰人

(何となく夜に来たけど、やっぱ夜のが雰囲気あるな。)

彰人

(会えるか分かんねーけど、さっさと確かめて帰ろ)

やぁ

彰人

うっわ?!?!

彰人

は?!なん、なんで?!

ふふ、少し気になってね。

彰人

いや…昼は来ないって言ってたじゃないですか。

「1人では」ね。

君の事だから、もう一度来ると思ったのさ。

彰人

はぁ……

彰人

……じゃ、一緒に行きます?

ふふ、

オススメはしないよ。

彰人

え?

今すぐにでも帰った方がいいと思うねぇ

彰人

いや…なんでですか?センパイも気になったから来たんでしょ?

僕は君のことが気になったから来たんだよ。

夜に、それも1人でこんな所に来たら、危ないに決まってるだろう?

彰人

えぇ……

きて……

彰人

…けど、行かないと、

おいで…

彰人

なんか…

彰人

とにかく行かないと気が済まないっていうか…

はやく…

彰人

呼ばれてるから…

彰人

(あれ?俺は今何言って…)

来い

グイッと何かに引っ張られた

彰人

?!

彰人くん

彰人

え、センパイ?何すか急に、

どうやらセンパイに引っ張られたらしい。

ギュッと、まるで守るように抱擁された。

彰人

え、ちょ、センパイ?

彰人くん。今、絶対に後ろを向いてはいけないよ。

彰人

は?

大丈夫、怖くないよ。僕がいるからね。

彰人

いや、あの、

早く

来い

こっちに来い

彰人

(なんか聞こえる…??)

後ろ向いて

彰人

向け

早く

こっちに来い!

彰人

っ!

彰人くん、ちょっと耳塞ぐね。

彰人

センパイの手で耳を塞がれた

センパイは"何か"の方に向かって口を動かしていた。

だが、耳を塞がれて何を言っているのかは分からなかった。

…はい、もう大丈夫。ごめんね、急に耳塞いじゃって。

彰人

いや……

彰人

あの…今の…何すか?

…夜は、寂しい霊が集まるんだよ。

さぁ、帰ろうか。送るよ。

彰人

は、はぁ…

彰人

…なんか、すみません。ありがとうございました。

え?

彰人

さっきの…なんか、よく分かんなかったですけど、

ああ、気にしないで。君がいなくなったら、怪異部は廃部になっちゃうからさ。

彰人

いや、そこかよ

ふふ、冗談さ。無事で良かったよ。

彰人

彰人

さっきの、後ろ…何がいたんですか?

さっき言ったろう?寂しがり屋のおばけさん達さ。

ああいう子達は、寂しいから生きてる人間を連れていこうとするんだ。

彰人

うわ…俺も連れていかれるところだったって事ですか?

ふふ、さぁねぇ

まぁでも、今後はああいう場所に1人で行かないこと。いいね?

彰人

わ、分かりました。

少し口調を強められ、ちょっとだけたじろいだ

彰人

…あ、俺ここからすぐなんで、もう大丈夫です。

ああ。気を付けて帰るんだよ。

彰人

類センパイ、ありがとうございました。

ふふっ、どういたしまして。

また学校でね。

彰人

はい。

彰人

(…やっぱちょっと変わった人だな、)

続く

我々怪異研究部!!

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コメント

17

ユーザー

( ゚д゚)ハッ!えななんのカードの、、!

ユーザー

奏ちゃん?…

ユーザー
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