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あなたがいたから

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あなたがいたから

1 - あなたがいたから

♥

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2019年05月19日

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そらる

もういいよ。

そらる

さよなら。

それだけ言い残して、あなたはここを出ていった

どれだけあなたを呼んでも、ここにはいなくて

僕がしつこく付きまとったから?

僕が問いただしたから?

もう、分かんないよ…

一週間前

まふまふ

ねぇー……そらるさん…

そらる

何?どうした?

まふまふ

構ってぇ……

わざと甘えた声で言ってみた

そらる

そらる

はいはい、おいでー…

ガツンッ

まふまふ

い…った…

そらる

何、机に頭ぶつけてるの。

そらる

大丈夫?

優しい声が、頭の上から響く

まふまふ

…大…丈夫です!

元気な声を出してみた

本当はちょっと、痛いけどね

そらる

本当に大丈夫?赤くなってない?

そういって、あなたが僕の傷を探す

手が、傷に触れた

まふまふ

…っ!

そらる

あ。

そらる

やっぱり、ちょっと赤くなってるよ。

僕の顔を覗き込んだ

あなたの顔が見える

そらる

ほら、ちゃんと座って?

ポンッ、とあなたの膝が鳴った

まふまふ

はーい……

僕は膝に座る

あなたの暖かさが伝わった

そらる

痛いの痛いの…

そらる

飛んでけー…

まふまふ

は?!

そらる

ふふふ。

そらる

治った?

ちょっと恥ずかしそうな顔。

まふまふ

ははは…治りましたよ。

そらる

本当?

まふまふ

本当ですー

あのあと、ちゃんと手当てしてくれたんだっけ……

まふまふ

ねぇ、そらるさん。

誰もいない部屋で語りかける

誰も聞いていない、あなたへの言葉。

他の誰でもない、あなたに届けたかった言葉。

まふまふ

僕、ずっと好きでした。

まふまふ

今も、ずっと好きです。

その場の空気が震えて、僕の耳にだけ、声が響く

まふまふ

僕、もう曲が作れないんです。

まふまふ

あなたのことを想って曲を作っていたのに。

まふまふ

想える人がいなくなって。

どんな時でも、そばにいて、慰めてくれた、あなたがいたのに。

今はいなくて。

匂いも消えかけて。

記憶だけが僕の心を締め付ける。

まふまふ

あなただけが、僕の活力だったんですよ。

まふまふ

早く…戻ってきて…

まふまふ

僕のそばで、「まふ」って呼んでくださいよ。

少しずつ、視界が滲む

まふまふ

時には後ろから抱き締めて

まふまふ

赤く染まった顔で、「大好き」って。

ツーっと、頬に一粒流れた

まふまふ

ねぇ、どうしたらいい?

訴えるように投げ掛けた

もう、誰もいないのに。

まふまふ

僕が音楽を好きになったのも

まふまふ

僕が笑顔になれたのも

まふまふ

僕が幸せになれたのも

まふまふ

僕があなたを好きになれたのも

放っておいた、濡れた頬。

あなたに拭いて欲しかったな。

まふまふ

これだけ泣いたのも

全部全部、

まふまふ

あなたがいたから。

どうも、柚希です!

「ねぇ、どうしたらいい?」 私のセリフですw どう終わったら良いのか分かんなくて……(笑)

では!

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