ある、一人の少女がいました
その子は『出来損ない』でした。
何をやっても上手くいかず
みんなに笑われていました。
そして更にいじめが始まり
『出来損ない』の周りにはいじめっ子だけ。
いや、正確に言うと皆がその『出来損ない』をいじめていたのです。
先生までも…
物は隠されるし、服も破られたり濡らされる
蹴ってきたり殴ってきたり
酷すぎるいじめ
『出来損ない』は心も体もボロボロでした。
ある日『出来損ない』は森の奥深くで
自分がもう虐められないために、楽になるために
ある事…を実行しに来たようです
高い木にロープを掛けてそこに首をかけようとした瞬間…
誰かの声がしました
老婆
『出来損ない』は黙って実行しようとしました。
老婆
老婆
老婆
老婆
『出来損ない』は今までのいじめの内容を老婆に話しました。
すると老婆は…
老婆
老婆
老婆
そう言われて『出来損ない』は老婆についてきました。
老婆
『出来損ない』がどんな物なのか尋ねると老婆は黙ってしまいました。
そして道無き道を歩くこと約10分程でしょうか
一つの建物がありました
老婆
そう言ってその建物に老婆は入っていき、『出来損ない』もついて行きました
中に入ってみると普通の家具が並んでいました。
『出来損ない』はまた老婆に尋ねました。
老婆
すると老婆は鏡の中に入っていきました。
『出来損ない』も鏡の中に入るとそこは…
『出来損ない』が通っていた学校の、今はもう誰も使ってない部屋でした。
老婆は慣れた手つきで瓶を取っていき、それを床に置きました。
そうすると老婆は
老婆
呪文のように何かを言い始めました。
老婆
老婆
そして、言い終えると『少女』に杖を渡しました。
老婆は笑い
老婆
学校に行っておいで
『少女』は勿論学校に行きたくありませんが、老婆が大丈夫と言うので、お礼を言って扉を開けました。
そして、自分の教室に入ってみると『少女』の机はなく皆が嘲笑っていました。
でも『少女』はその授業が終わるまで体育座りで待っていました
そして、授業が終わると皆『少女』の方に集まってきて、『少女』を取り囲みました。
そして、『少女』の事を誰かが蹴ろうとした時
ドォン!
ガタガタガタ
その人はいきなり吹っ飛びその勢いで机も倒しながら気絶してしまいました。
『少女』は何も言わずただ体育座りをしていました。
だって『少女』だって何が起こったのか分からなかったのですから。
するとまた今度は『少女』の事を殴ろうとし、その人もすごい勢いで吹っ飛んでいきました
『少女』はどうしてこんな現象が起こるのか理解し、みんなに言いました。
『少女』がそう言うと皆騒いで教室から出ていきました。
その騒ぎを聞きつけた先生達が集まり「何事か?」と生徒たちに聞きました。
理由を聞いた先生達が教室に入ってきました。
そこには、倒れたり壊れたりしている机と気絶している二人。
異様な光景に先生達は驚き杖を握って『少女』の方に向けました。
そして、先生達が一気に魔法を唱えました。
でも、その魔法も『少女』には効かず、『少女』が杖をひと振りすると先生達も動けなくなりました。
そして、『少女』は『出来損ない』と仲が良かった子の所に向かいました。
楓
その子は後退りしながら杖を『少女』の方に向けました。
『少女』がそう言うとその子は杖を下ろしました。
楓
楓
楓
楓
楓
楓
楓
楓
楓
楓
楓
楓
そして『少女』はこの学校にいるみんなを一人残らず殺り、油を撒き火を付けました。
そしてその、『少女』は炎の海に飛び込みました。
森の奥深く
『出来損ない』だった少女を助けた老婆…
その老婆の姿から『少女』の姿に変わり、こう言いました。