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続き
霧川 莉緒
私は全力疾走して息が切れそうになりながらも勢いに任せかっちゃんに抱きつく、
安良城 夏恋
私に気づくとまるで好物を見つけたかのように目をきらきらさせるかっちゃん
可愛い
でも本題はド清楚天然小悪魔。
霧川 莉緒
安良城 夏恋
かっちゃんがそう言うと、後ろからひょこっとあっちゃんが出てきた。
城宮 飛華
少し身を潜めて涙目気味になってる天使、
養いたい((
霧川 莉緒
城宮 飛華
あっちゃんは「あのね」と重い口を開き、ゆっくり話し出す。
どうも最近妹の彩鈴ちゃんが最近冷たくて困ってる、との事。
城宮 飛華
と今にも泣き出しそうなシスコンのあっちゃんの目を見て、私は慌ててフォローした。
霧川 莉緒
霧川 莉緒
果たしてこれはフォローというのだろうか。
ただ可哀想な人を増やしただけなんじゃないのか((
城宮 飛華
きょとんとした純粋な目でこちらを見つめるあっちゃん。
霧川 莉緒
霧川 莉緒
正直自分が何を言ってるのか自分でも分かんない((
城宮 飛華
城宮 飛華
この天使は一体何を理解してこんなに喜んでいるのか、
安良城 夏恋
しかもこいつは何を見て天才と言っているんだろうか。
全くもって理解出来ないまま終わった((
いい仕事したな、とかほざき散らしながらドアノブをガチャリと回す。
霧川 莉緒
玄関に立つと、丁度上へ上がろうとしている莉紗が居た。
莉紗
莉紗は目を逸らしながら挨拶をしてくれた。
霧川 莉緒
莉紗
莉紗
霧川 莉緒
そう言った後、そそくさと2階へ行ってしまった。
やはり勝たんしか妹。
私もシスコンだった。
莉紗のご飯とか久しぶりだな、なんて思いながらリビングへ続く扉を開けると、
そこには台所で佇んでいたであろうらんくんが居た。
霧川 莉緒
私は疲れながらも精一杯の笑顔でらんくんに挨拶をした。
でも帰ってきた答えは、
らん
.........
「うん、」
それだけ零して2階へと向かって言った。
頭の中では自問自答が繰り返される。
何故こんなにも嫌われているのか、
帰り道にコンビニでアイスを買ってこなかったからなのか、
それともシンプルに私の顔面がプレデター並にブスすぎて直視できないだけなのか。
そんな時、1つ思い出した。
霧川 莉緒
霧川 莉緒
霧川 莉緒
客観的に見ればクソどうでもいいこと。
でも私にとってはやばい事だった。
だってあんな天使の下着とかなんやらあったら私が何しでかすか分からない。
もしかしたらそのまますーはーしてしまうのかもしれない。
流石にそんな変態チックな事しないか、と思いながらリビングに目をやると...
ガチ恋距離でこさめくんと目が合った。
こさめ
私はあまりの近さに恥ずかしさと驚きと恐怖で出したこともない大声が出た。
その大声に驚いたこさめくんがクソビビりながら後ろへ下がった。
霧川 莉緒
霧川 莉緒
こさめくんから話しかけてくるという事が基本ないので驚いた。
まぁ今日会ったし皆話し掛けてくれるイメージ無いけど((
こさめ
こさめ
こさめくんは戸惑いながらも自分の服を掴み、必死のジェスチャーで何がしたいかを表現している。
服の端と端をパタパタさせているこさめくん。
私は数秒フリーズしたけど、ようやく何が言いたいかが分かった。
霧川 莉緒
霧川 莉緒
うおぉい最後の一言要らねぇよ
絶対これ前者だろ
こさめ
こさめくんは掠れた声でそう呟く。
まぁだろうね。
話聞く限り、いるまくんが1人で行くらしい。
怖いので莉紗も連れて行って、とお願いすると
こさめ
といかにも関わりたくないと言わんばかりに表情を歪ませた。
霧川 莉緒
霧川 莉緒
霧川 莉緒
果たしてこれは通用するのだろうか。
さっきまで自分の兄とばちばちに争ってる以前に、自分にガン飛ばした奴だぞ、
こさめ
嫌がりながらもOKしてくれたので、とりあえずは安心した。
その後こさめくんにお金を押し付けると、申し訳なさそうにリビングを出た。
私は一息つくと冷蔵庫からご飯を取り出して、1人寂しく食べ始めた。
霧川 莉緒
霧川 莉緒
なんてぶつくさと呟きながら。
ふと制服のことを思い出して、取りに家を出た。