「彼女」
俺
ここは病室だ。
彼女はボーッと窓を見ながら俺に声をかける。
「彼女」
俺
唐突な話題に言葉が詰まる。
俺
「彼女」
「彼女」
「彼女」
俺
考えた事がなかった。
彼女は入院中こんな事を考えていたのか?
「彼女」
俺
彼女はまたボーッとして窓を見ている。
「彼女」
俺
「彼女」
俺
彼女には両親がいない。 親戚の所をてんてんとしていた。
きっと俺の考える何倍も辛い思いをしてきたのだろう。
俺
俺
俺
「彼女」
「彼女」
俺
彼女はボーッとしている。
「彼女」
俺
「彼女」
「彼女」
俺
彼女唐突に言う。
今度は目と目があった。
俺の目をしっかりと貫く。
「彼女」
「彼女」
彼女さんを大切にしてよ?
俺
俺
「彼女」
ガラッ
俺は立ち上がって病室を出る。
今日はあいつの誕生日だった。
急いで向かわないと…
「彼女」は死んだ。
手帳には 死ぬのが怖いと書かれていた。
嫌だ死にたくない。 怖い…。 助けて欲しい。 分からないからこそ怖いよ… でも弱音はダメだ… 強くならないと… ───────────────── 今日は■■■の彼女がきた。 ■■■に彼女がいるなんて驚き… ■■■は、来れないから代わりだと… だけど彼女も■■■も正直迷惑って言ってた… ごめんね、私はみんなに迷惑をかけるんだな…って改めて思う。 ■■■は幼なじみだけどいつまでもしがみついちゃダメだよね…。 明日でお別れしよう…。 ───────────────── 今日も■■■は来てくれた… 嬉しいけど複雑だよ… 私は■■■の事■■だけど、絶対 言えない…。 どうしよう…本当にダメだと思うのに…今日も甘えてしまう。 ─────────────────
き ょ うし ね てよか た
俺
俺
彼女
俺
俺
彼女
俺
俺
き ょ うし ね てよか た
俺
俺
俺
いい加減…もう「彼女」の面倒を見るのは辛いんだ…
じゃあ私が行ってきてあげよっか?
幼なじみなんでしょ?
そう…だけど 傷つくよな…
でも…それは俺くんも一緒でしょ? ずっと「彼女」に縛り付けられてる
だから私が自由にさせてあげる
俺
俺
俺
俺
俺
俺
パサ
俺
俺
俺
俺
俺
俺
俺
俺
俺
俺は嫌いだよ
ピンポーン
俺
俺
彼女
俺
彼女
彼女
彼女
俺
ドアスコープを見るがよく見えない
彼女?
彼女?
彼女?
彼女?
彼女?
彼女?
俺
俺
ガチャ…─
「彼女」
俺
「彼女」
「彼女」
俺は「彼女」が嫌いだった
幼なじみだからって限度があるだろう
あいつは分かってんのか分かってないのか
俺の隣はいつも自分だと思い込んでた
そんなのとっくのとうに無くなっている
家庭の事情を引っ張り出しては俺の隣だと周りにひけらかす
さも当たり前のように
「彼女」が死ぬ病気にかかると聞いた時は心底喜んだ
最低なのは分かっている
だけど…
あいつの好意はもう懲り懲りだ
あいつは無限の好きを俺にぶつけてくる
それは時に俺を縛り付けるみたいに苦しかった
だから離れた…
はずなのに…
「彼女」
「彼女」
「彼女」
俺
「彼女」
「彼女」
俺
「彼女」
「彼女」
「彼女」
「彼女」
「彼女」
俺
「彼女」
「彼女」
「彼女」
俺は「彼女」から離れられない
なぁ!あんた
…そうだよ画面の前のあんただよ!!!!
助けてくれ
お願いだ!!!!
俺から「彼女」を解放してくれ!!!!
おっ!おい????
これ以上進まないでくれっ!
じゃないと
俺は!!!!