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コメント
12件
Kawaii!
なんですか!!!この神作これは続きがいになり過ぎる…フォロー失礼しますm(_ _)m
主
主
主
主
皆さんは、人が猫になったと聞いたら どう思われるだろうか。
猫が人になる訳が無いと笑い飛ばすか もしくは、何を言っているんだと馬鹿にするような目で見るか。
反応は、人それぞれであると思うが そんな非現実的な事を信じる人は ほぼ居ないであろう。
日帝もそのような馬鹿げたことを聞かれたら 鼻で笑い軽くあしらって 早々に話を終わらせていたと思う。
まぁ、それも今朝起きるまでの話ではあるのだが
日帝
日帝
自分が朝起きたら真っ白い子猫になっているなんて
その現実を目の当たりすれば 流石の日帝でも信じざるを得なかった。
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日帝
日帝
部屋に置いてある鏡に自身を映す。
そこに映っていたのは人間ではなく 身体は全て真っ白で、尻尾のみが赤と白のシマシマ模様になっている子猫だった。
左目は黄色、右目は赤のオッドアイで 首に旭日旗模様に似たチャームをかけている。
手のひらには、ぷにぷにのピンク色をした肉球に 口を開けると小さくても鋭い一際大きい牙が2本
日帝
日帝
日帝
日帝
日帝は、切り替えるのだけは早かった。
1秒だけ悩んだ末、さっさと心を切り替えると 今後についてどうするかを思案している。
日帝
猫になってしまったのならそれはそれで 猫としての人生を謳歌しようと思った。
日帝
日帝
日帝
日帝
適応能力が化け物過ぎであった。
しかも、日本が飼うことは決定事項らしい
身体は小さいくせに、非常に厚かましい子猫である。
そうして、日帝は日本に飼ってもらうべく 鍵が空いていた窓を探し出し 少し開けて隙間から外に出ると 日本の家がある方向へ歩き出した。
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日帝
日帝は、疲れ果てていた。
それも当たり前のことで 普段数十分あれば、着く筈の日本の家に もうかれこれ1時間以上は歩き回っている。
日帝
そして、日帝は今産まれてから 幾許も経っていない子猫の姿である。
道中子供達に追いかけ回されたり 烏に襲われそうになったりと ハプニングに見舞われ、普段行かない道や茂み等に入って道を逸れてしまっていた。
目線が違えば、見える世界も変わってくる。
人であれば、迷ったとしても スマホで道を調べれば簡単に辿り着けるが 猫になってしまった日帝には出来るはずも無い。
日帝
日帝
日帝
容赦のない夏の日差しと 人だった時より道路が近くなった事による影響で、強烈な太陽の照り返しが直に襲いかかる。
日陰に入って幾分かマシにはなったが それでも、体内に籠った熱は発散されずじわじわと日帝の体力を奪っていく。
懸命に身体を動かそうと試みるが 限界を迎えた身体は、鉛が入っているかのように とても重く到底動かせそうになかった。
日帝
視界がゆらゆらと揺れて見え始める。 身体を保つ事すら出来なくなった日帝は 等々その場で横になった。 口で荒い呼吸を何度も繰り返している。
日帝
???
自分はこんな場所で 人知れず惨めに朽ち果ててしまうのかと思った。 そんな、瀕死状態の日帝に対して 呼びかける声が耳に届いた。
日帝
声と話し方からして 日帝に声をかけてきたのは 男性だということが分かる。
???
???
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日帝
声をかけてきた人物は 水をどうにか飲ませようとしているらしく 蓋に水を入れて日帝の口元に持って来る。
だが、水を飲む力も残っていない日帝は 生気のない目を向けて か細い声で鳴くだけで飲むことは出来なかった。
???
???
水を付けて、無理矢理指を口の中に入れると 僅かにだが舌と喉が上下に動いた。
???
???
日帝
日帝
日帝
生と死の境目をさ迷っている今の日帝の心を 強くこの世に繋ぎ止めているのは たった1人の家族への純粋な愛だった。
愛する弟を置いて、また自分だけ楽になる訳にはいかない。
視界が霞み、意識が朦朧とする中 生きる為に一心不乱に舌だけを動かして水を飲む。
???
日帝
その問いに応えるように 最後の力を振り絞って尻尾を動かすと 彼の手首に巻き付ける。
???
???
???
???
???
負担を増やさない為、出来るだけ丁寧にゆっくりとした手つきで抱き上げる。
日帝の意識は既に無いに等しい状態だ。 首は座っておらず、手足も尻尾も動いて居ない。
早く冷やさなければ手遅れになってしまう。
急いで家に連れて帰ろうと 1歩踏み出した瞬間 その衝撃で首にかけていたチャームが 重力を伴って下にだらんと垂れた。
???
ロシア帝国
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日帝
日帝
日帝がふと目を覚ます。
ソ連
日帝
夢うつつで、重い瞼をパシパシして 視界をはっきりさせようと躍起になっていた。
そんな時、突如響いた大きい声に 小さい身体が飛び上がる。
ソ連
ソ連
日帝
中華民国
中華民国
日帝
ソ連
ソ連
ロシア帝国
中華民国
ロシア帝国
日帝
ロシア帝国
ロシア帝国の大きい片手に抱えられ 耳の中や舌、その他色んな箇所に触れられた。
ロシア帝国
ロシア帝国
ロシア帝国
どうやら、触診の為だったようだ。
それが終わると直ぐまた元の位置に戻された。
日帝
日帝は、警戒していた。
それもそうだろう、目の前にいるのはかつての宿敵であるソ連・中華民国・ロシア帝国だ。
猫の姿になっているとはいえ 簡単に心を許して良い相手では無いはず。
だと分かってはいるのだが
日帝
さて、冒頭でもお伝えさせて頂いた通り 日帝は適応能力がバグっているのは 皆様ご存知だろう。
エアコンのガンガン効いた部屋に 用意された日帝専用であろう寝床
そこには、肌触りの良いフワフワとした毛布が所狭しと並べられている。
あまりの気持ち良さに 警戒する所では無くなった日帝は 完全に毛布の魅力に囚われていた。
喉を鳴らし、手をフミフミするのが 止められなくなってしまっている。
ソ連
日帝
ソ連
中華民国
ロシア帝国
ロシア帝国
ソ連
ソ連
中華民国
ロシア帝国
ロシア帝国
ロシア帝国がポケットからある物を取り出して 中華民国とソ連の前に突き出す。
中華民国
それは、子猫を拾った時に付けていた 旭日旗模様のチャームだった。
日頃から表情に出すことの無い 中華民国も眉を八の字に下げており あからさまに動揺している。
ソ連に至っては、驚きのあまり 言葉失ったまま呆然とした面持ちで 子猫を見つめていた。
ロシア帝国
ロシア帝国
ロシア帝国
ロシア帝国
ソ連
日帝
話題の中心になっている張本人は モゾモゾ動き回り 自分の納得のいく位置を探しているらしい。
数回身体の向きを変えると やっと納得のいく位置が見つかったようだ。 毛布と毛布の間に顔を埋め 尻尾を丸めるとそのまま目を瞑り夢の中に直ぐに旅立って行った。
今日は、歩き回って疲れているから 仕方ないのである。 休む事も大事な事だ。
極めて他人事かのように 自由気ままに振舞っているその姿に 呆れた笑みを零しつつ指で喉を擦る。
子猫は欠伸をするだけで 顔を上げることは無かった。
中華民国
エアコンの温度を少し上げて 子猫を直接風の当たらない場所に移動する。
毛布で身体の周りをこれでもかと 埋め尽くすと中華民国達はその場を後にした。
続いたよ
主
主
主
主
主