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サイレンの音に起こされたのか
夜中だというのに点々と明かりがつく
その中で、唯一暗い部屋があった
ちょっと休むだけのつもりだった
誰もいない、そう思っていたが
中にいたのは、 まるで眠れる森の美女のような
美しい娘だった
サイレンの音に包まれる中
死んだように眠り続けていた
そう言うと、キラキラと目を輝かせてこちらを覗く
彼女は他人事のように淡々と話した
確かに、俺に殺される方が マシかもしれない
どれも大抵の人ならできることだった
もし俺がこのまま逃げたとして
彼女はこの先も犯され続ける
残酷だ
そんな彼女に同情してしまった
彼女は今にも泣きそうな顔で頷いた
ジリリリリリリリ
辛い過去というのは
最強の武器と化す
ちゅっ
彼女の過去に同情したのもあるだろう
なによりこの過去を持ちながら、 何にも縛られない
この彼女の生き様に
強く惹かれてしまった