蓮には、彼女がいる。でも、その人は重い病気を患った。
蓮
はぁ…はぁ……間に合えよ!絶対死ぬなよ!!
昼の空を走り抜ける蓮。彼女の容態が急変したとの彼女のお母さんからの電話だった。
-------------何分か後。--------------
蓮
おい!あかね!!
あかねは、眠っていた。しかし、お母さんは何故か泣いている。起き上がろうとしないあかね。おい、お母さん来てくれてるのに起きないのかよ、?
蓮
あかね!俺が来たぞ!!起きろよ!!おい!
「君、離れなさい。」医者の声。
蓮
うるせぇ!こいつにはまだまだ謝んないと行けないこととか話したいことが山ほどあるんだよ!!
そう、2人は喧嘩や話さないことが続いていた。部活のことや勉強のこと。喧嘩した時に蓮が悪いのにあかねのせいにしたこと。全部俺が悪かったのに……!
蓮
お前が先に行くのはずるいだろ……!俺、どうやって生きていけばいいんだよ……。
蓮は、あかねがいることで楽しく生きてこれた。喧嘩もできた。他愛ない会話を交わし、時間が早くすぎていくことに満足していたのに。
その時、お母さんがこれを、と、蓮に渡された。
「ありがとうございます。」と言って受け取ると、渡された手紙のような封筒を開けて読んだ。
あかね
蓮へ。ごめんね、多分これを読んでる時には私はここにはいないのかもしれない。分かってたんだよ、ずっと話したかった。でもね、そういうのって心配かけちゃうから出来なかったの。分かって欲しいの。話せないから蓮が部活してるとこ見てた。結構調子悪かったでしょ。心配してくれてたなら嬉しいな。2つ、おねがいを聞いて欲しいの。1つ目は、どうかこの先、笑って生きて欲しいの。泣く時もあるかもしれないけど、それを次に活かして笑って欲しいの。2つ目は、どうか私のことは忘れて他の人と人生を過ごしてね。でも、もし、まだ忘れないでいてくれるなら、封筒の中に入れといたから。今までありがとう、私はずっと大好きです、上から見てるね。追いかけちゃだめだよ??見てるから、頑張ってね!!
蓮は、涙が零れているのも知らずに呆然と立ち尽くしていた。そして、何分か後、封筒の中身を見た。そこには、小さい箱。中には指輪。
蓮
お前……こんなん受け取って他の人に浮気できるかよ。笑見とけよ、俺はお前が1番好きだったから誰も好きになんねーよ。笑って生きてやるから覚悟しとけ?笑
あかねが笑った気がした。蓮もくすりと笑った。