蓮には、彼女がいる。でも、その人は重い病気を患った。
蓮
昼の空を走り抜ける蓮。彼女の容態が急変したとの彼女のお母さんからの電話だった。
-------------何分か後。--------------
蓮
あかねは、眠っていた。しかし、お母さんは何故か泣いている。起き上がろうとしないあかね。おい、お母さん来てくれてるのに起きないのかよ、?
蓮
「君、離れなさい。」医者の声。
蓮
そう、2人は喧嘩や話さないことが続いていた。部活のことや勉強のこと。喧嘩した時に蓮が悪いのにあかねのせいにしたこと。全部俺が悪かったのに……!
蓮
蓮は、あかねがいることで楽しく生きてこれた。喧嘩もできた。他愛ない会話を交わし、時間が早くすぎていくことに満足していたのに。
その時、お母さんがこれを、と、蓮に渡された。
「ありがとうございます。」と言って受け取ると、渡された手紙のような封筒を開けて読んだ。
あかね
蓮は、涙が零れているのも知らずに呆然と立ち尽くしていた。そして、何分か後、封筒の中身を見た。そこには、小さい箱。中には指輪。
蓮
あかねが笑った気がした。蓮もくすりと笑った。