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まず初めに
数ある小説の中から、こちらを お選びいただきありがとうございます.
今回は,”三角関係“ がテーマの 伏線多めの物語になってます.
儚くて美しい3人の恋を お楽しみください。
Profile
水野 結奈
高橋 瑠奈
如月 陽翔
Silent Steps
あの頃の私は、 三人でいる時間が、ずっと続くものだと思っていた。 放課後の校門を出ると、
夕方の空気が少しだけ冷たくて、制服の袖を引っ張りたくなる。
私の左に彼がいて、右に彼女がいる。 でもその並びは、いつも同じじゃなかった。
今日は,“偶然“ 私が真ん中だった.
如月 陽翔
彼がそう言って笑う。 その声はいつも通りで、特別な意味なんてなかったはずなのに、 胸の奥が小さく跳ねる。
高橋 瑠奈
水野 結奈
彼女が即座に返す。 そのやりとりに、私もつられて笑う。
水野 結奈
3人で笑う帰り道が好きだった.
誰かが欠ける想像なんて、
したこともなかった
歩道に伸びる影は三つ。 信号が赤になると、自然と足が止まる。
如月 陽翔
水野 結奈
私が聞くと、彼は少し困ったように笑った。
如月 陽翔
そう言って、話題を変えるみたいに空を見上げる。
今思えば、 あのときの「なんでもない」が、 一番大事なところだったのかもしれない。
信号が青に変わる。 歩き出した瞬間、彼女が一歩遅れて、彼の隣に並んだ。 私はそれを、ただの偶然だと思った。
彼女は静かな人だ。 三人でいるときも、少し後ろで歩いていることが多い。 でも、ふとした瞬間に、誰よりも早く空気に気づく。
高橋 瑠奈
如月 陽翔
彼はすぐに答える。 理由は聞かない。
水野 結奈
遠回りした分,帰る時間は遅くなる
でも彼は,特に時間など気にしない様子だった.
如月 陽翔
水野 結奈
高橋 瑠奈
高橋 瑠奈
彼女は私を見るより先に、 彼を見て、ほんの一瞬だけ微笑んだ。 その表情は、いつもより少しだけ、柔らかかった。
如月 陽翔
水野 結奈
如月 陽翔
彼が答える。 私も同じ言葉を言ったはずなのに、 彼女の声の方が、なぜか強く残った。
二人と別れて、一人で歩き出す。 空はもう、オレンジ色に染まり始めている
胸の奥が、じんわりと温かい。 それが何なのか、私はまだ知らない。
ただ、 彼が隣にいると安心して、 彼女が黙ると少し不安になって、 三人でいる時間が終わると、ほんの少し寂しくなる。
それだけだった。
この気持ちに、 名前をつける必要なんてないと思っていた。
だって、 三人でいる時間は、
まだ
壊れてなかったから
どうしてこうなっちゃうのかなんて、 この時の私は、まだ知らなかった
60タップお疲れ様でしたっ!
次回もお楽しみにっ…