コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
……いつ誰が居なくなるか分からない。もし、もしも…私も被害にあってしまった場合、この私の気付きは誰にも伝えることが出来なくなる。 それで犯人が捕まらなかったら、私は…私は、そいつを許せないだろう。 しかし。今この時点では、誰を信用し、この胸の内を打ち明ければいいのか…分からない。まだ何も分からない。 もしも… 相談相手、話した相手が犯人だったら? その時は、私の命はないだろう…そんなのは嫌だ。 だからこそ、ひとまずは私だけで調査しないといけない。最悪犯人に勘づかれて、私の命が狙われでもしたら… 考えるだけでも恐ろしい。 とにかく、自分の考えをまとめる為にもここに私の気付きを、状況を、推理を… 全て書き込むことにする。 想定したくなんかないけれど、 本当に私が犯人に狙われたら。 私が…殺されてしまったら。 その時、この書記を見た誰かが犯人を捕まえてくれる事を願う。 …ああ、焦りすぎて書いて無かったですね… 私はイギリス。この館に泊まりに来た、G7のメンバーの一人だ。 まずはここまで…館に着いてから今までの2日間、起きた出来事を思い出せる限り事細かに記していこうと思う。 事件の始まりは、ここの館の主が… 首を吊った状態で発見されたことだった。
…これは、ある館で数日をすごした団体客のひとりが書いた書記だ。 あの館で起きたことが分かりやすく、丁寧に…しかし、どこか焦ったように雑な筆跡で描かれている。 ここでは、そんなひとつの書記を分かりやすく再現しながら1から10まで紹介しようと思う… 館で何が起きたか、どんなことがあったか…それがきっと明らかになることだろう。 さあ…真実を、見届けろ。