TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

rara🎼

41話目です!

rara🎼

暇だから2話上げちゃいます!

nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 二次創作

rara🎼

ご本人様には一切関係ございません!
苦手な方はback推奨!

rara🎼

では!

rara🎼

どうぞ!

第41話『問いかけの夜』

朝。

窓から差し込む光に、らんはゆっくりと目を開けた。

昨日のことが少し尾を引いていた。

胸の奥にわずかな重さ。

だが、表には出さない。

リビングに行くと、いつも通りいるまがコーヒーを淹れていた。

マグカップから漂う香りに、眠気が少しずつ薄れていく。

らん

……おはよ

いるま

おう

短いやり取り。

だがその声には、どこか探るような響きが混じっている気がした。

昼。

二人は簡単な昼食を済ませ、買い出しに出かけることにした。

近所のスーパー。

人の少ない平日の午後。

いるま

何食いたい?

らん

……ん、そうだな

らん

魚でも焼く、とか?

鮮魚コーナーであれこれ見ていると、いるまが不意に口を開いた。

いるま

そういやさ

らんは手にしていたサバを見つめたまま応じる。

らん

ん?

いるま

こさめの誕生日、もうすぐだよな

いるま

って言っても、まだ1ヶ月はあるけど

その瞬間、らんの手がぴたりと止まった。

わずかに硬直した仕草。

だが、すぐに笑みを作る。

らん

ああ……6月、だね

いるま

6月23日だろ

いるまは視線を逸らさずに言った。

らんの横顔を鋭く観察する。

わずかな動揺を見逃さない。

帰り道、買い物袋を提げながら歩く。

らんはわざと軽く話を振った。

らん

……プレゼント、何にしよっか

いるま

そうだな

いるま

俺は……本、か?

いるま

お前は?

らん

俺?

いるま

お前は、何を渡すんだよ

らんは一瞬言葉を失った。

曖昧に笑いながら誤魔化そうとする。

らん

……まあ、その時考えるよ

だが、いるまは立ち止まった。

買い物袋を片手に、真っ直ぐにらんを見据える。

いるま

お前、何隠してんだ

夕方。

二人で調理をしながらも、空気は張り詰めていた。

包丁の音だけが響く。

らん

……別に、隠してなんかないよ

らんの声は落ち着いていた。

だが、その手元はわずかに震えていた。

いるま

じゃあ答えろよ

いるま

なんで誕生日の話題出ると、毎回そんな顔すんだ

鋭い問い。

らんは一瞬息を呑み、視線を落とす。

らん

顔なんて……

いるま

誤魔化すな

いるまの声が低く響く。

鍋の火がぱちぱちと鳴る中、その声は異様に重かった。

らんの脳裏に、あの記憶が閃く。

頭痛と共に蘇る、断片的な映像。

──血の匂い。

──知らないはずの声。

──もう1人の「自分」。

こめかみを押さえる。

ずきずきと痛みが広がり、視界がにじむ。

いるま

らん!

いるまが手を伸ばす。

らんは必死に「大丈夫」と繰り返した。

だが、その震えは隠せない。

食事を終えた後も、沈黙は続いた。

テレビもつけず、ただテーブルに座る二人。

いるまはカップを手に、視線を外さない。

いるま

なあ

らん

……何

いるま

この前のこと、覚えてんだろ

らんの肩がびくりと揺れた。

いるまの脳裏には、あの夜の光景が蘇る。

人が変わったように襲いかかってきたらん。

目も声も、普段のらんではなかった。

いるま

お前、あの時……別人みたいだった

らんは唇を噛む。

答えられない。

いるま

俺はな、あれを見て見ぬふりなんか出来ねえ

いるま

お前が何に苦しんでるか知らねえけど……隠してたら、余計危ねえだろ

しばらく沈黙が続いた。

やがて、らんが小さく呟く。

らん

……俺にも、分からないんだ

いるま

何が

らん

頭の奥が……時々、真っ白になる

らん

気づいたら、別の声が聞こえてる気がする

らん

……でも、それが何なのか、俺にも分からない

初めて吐き出した言葉。

いるまは目を細めた。

いるま

……なら、なおさら1人で抱え込むな

強い口調。

だがその奥には、不器用な優しさがにじんでいた。

夜。

布団に入る前、らんはいるまの背に声をかけた。

らん

……ありがと

いるまは振り向かずに短く返す。

いるま

礼なんかいらねえよ

だがその声は、少しだけ柔らかかった。

暗い部屋の中で、らんは目を閉じる。

頭痛はまだ微かに残っている。

けれど――今日は逃げずに言葉を口にできた。

胸の奥で小さな安堵が広がり、眠りへと落ちていった。

第41話・了

rara🎼

おかえりなさい!

rara🎼

次回!

𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡420

rara🎼

では!

rara🎼

ばいばい!

桜の記憶は散ってしまう

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

712

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚