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大切な人

第1話 - 大切な人

2019年01月13日

#恋愛

❄雪❄

ゆり

（大丈夫大丈夫大丈夫）

イジメ女子グループ

あははは!

イジメ女子グループ

ごめんなさーい

イジメ女子グループ

でも中村さんは喋らないからいっか〜

イジメ女子グループ

バイバ〜イ！
この事誰かに報告でもしてみ？
その時は覚悟しとけよ

ゆり

（今日もひどいな…）

ゆり

（私が喋れないって分かっててイジメをするなんて…）

ゆり

（まぁ…しょうがないか）

私は中村ゆり

高校1年生

普通の高校生って言いたいけど

私は皆みたいに普通じゃない

まぁ障害者と言えば分かるだろう

私は声が出ないもちろん前までは出ていた

両親を亡くしてしまったショックだろうと医者は言っていた

この白い髪もショックでなったみたい

だから普通の子よりも目立つ

ゆり

（この髪嫌だな…）

ゆり

（変に目立つし…）

ゆり

（黒に染めよっかな…）

ゆり

（でも今月お金厳しいんだよね…）

ゆり

（まだ後からでもいっか…）

ゆり

（今日放課後ダッシュで帰らなきゃ）

ゆり

（今日バイトの時間が早いんだった）

キーンコーンカーンコーン

ゆり

（よし！終わった！）

ゆり

（ダッシュ!!）

イジメ女子グループ

あ！

イジメ女子グループ

（チッまたストレス発散しようと思ってたのに…）

そのままバイト先のカフェ屋に向かい

裏側に回ってエプロンを着た

ひなた

あ！ゆりちゃん
今日ギリギリセーフだね！笑笑

ひなた

珍しい

私は言葉を話せないから

メモ帳に言いたい事を書いて私なりに会話をしている

私はこれだけで十分に嬉しい

ゆり

「すみません！」

ゆり

「学校で遅くなりした！」

ひなた

そうなんだ！

ひなた

学校大変だね〜

ゆり

「先輩も大学に行ってるじゃないですか！」

ひなた

そうだね〜

ひなた

まぁ午前だけだし？

ひなた

俺の方が楽だよ

ゆり

（先輩はいつもゆっくりでマイペースなんだけど）

ゆり

（なんだかんだで頼れて優しい人なんだよね…
店長も先輩任せだし…）

ひなた

そうそう！聞いた？

ひなた

ここのパートで今日から新しい子が来るんだって

ひなた

ここ調理用なんだけど珍しいよね…

ひなた

普通接客の方なのに

ゆり

「本当ですね…」

ゆり

「あ！でも先輩はなぜ接客をしないんですか？」

ゆり

「先輩イケメンだから女子のお客さんいっぱい来そうなのに」

ひなた

俺は接客よりも料理してた方が好きだもん笑笑

ひなた

まぁたまには接客もしてるんだよ？

ゆり

「そうなんですか？」

ひなた

そうだよ!

ひなた

まぁゆりちゃんはここ始めたばっかだし運悪く見かけてないだけだよ

ひなた

あ！来たよ！

ひなた

新しい子！

ゆり

（男の人か…）

ゆり

（ならここは私一人だけ女って事か…）

ゆり

（しかもイケメンだし…）

ともたけ

！！

ゆり

（ん？なんか私を見て驚いてる？）

ゆり

（何か顔についてるのかな？）

ひなた

まぁとりあえず自己紹介をよろしく

ひなた

新人くん

ともたけ

あ！平川ともたけです

ともたけ

高1です

ともたけ

〇〇高校に通ったてます

ともたけ

よろしくお願いします

ゆり

（同じ学校！！）

ゆり

（しかも同い年！）

ゆり

（クラスにいたっけ？）

ひなた

俺は荒川ひなた

ひなた

ともたけくんの先輩ね!

ひなた

あとこっちの女の子が

ひなた

中村ゆりちゃん

ひなた

君と同い年だね！

ひなた

ゆりちゃんは始めたばっかだけど仕事の内容は全部分かるから

ひなた

教えてもらうといいよ！

ともたけ

分かりました

ゆり

ペコリ

お辞儀すると、ともたけくんも

お辞儀してくれた

ゆり

（よかった）

ゆり

（無視されなくて…）

ともたけ

あの！

ひなた

ん？なんだい？

ともたけ

確認させてください!

ひなた

何を？

ともたけ

ゆりさんって

ゆり

（え！私！）

ともたけ

喋れないんですよね？

ゆり

（……）

ゆり

（やばい…
絶対に顔に出てる…）

ゆり

（大丈夫大丈夫
落ち着け！）

ひなた

何でそんなふうに思うのかな？

ともたけ

あ！傷つける為に言ってるんじゃないんですよ！

ひなた

どういう事？

ともたけ

学校でゆりさんの事すごく噂になってて

ゆり

（噂？）

ともたけ

ゆりさんは喋れないって…

ともたけ

それが本当ならどうやって話せばいいのかな？って

ともたけ

思って…

ひなた

ゆりちゃんはメモ帳で言いたい事は書くからそれを見ればいいよ

ひなた

てか！同じ学校だったの！

ともたけ

はい…

ゆり

「はい同じ学校ですね
よろしくお願いします」

ともたけ

書くの早！

ゆり

「なれてますから」

ひなた

そろそろ開店の時間だから

ひなた

新人くんは早く着替えてきな

ともたけ

あ！はい

ひなた

あ！ゆりちゃん！

ひなた

話戻るけど今日俺接客せんといかんから見れるね笑笑

ゆり

「そうなんですか！」

ゆり

（休憩の間とかで見とこ）

ひなた

んじゃ！

ひなた

行ってくる〜

ゆり

「行ってらしゃい」

ともたけ

あ！行ってらしゃいです!

ゆり

「言葉変だよ笑」

ともたけ

え！まじか…///

ゆり

（この人見た目とても怖いけど）

ゆり

（なんか話を聞いてると
面白い人なんだな…）

ともたけ

あの…よろしく…

ゆり

「うん！よろしくね」

ゆり

「料理とかできるの？」

ともたけ

うん！
料理には自信あるぜ！

ゆり

「そうなんだ！」

ゆり

「注文がきたらそれを作ればいいだけだから」

ともたけ

了解!

ひなた

ブラックコーヒーとホットケーキ１つずつお願い

ゆり

チン！

ともたけ

何でベル鳴らしたの？

ゆり

「返事のかわりだよ」

ゆり

（たしか…ブラックコーヒーとホットケーキ…）

ゆり

チン！

ともたけ

え！早！

ひなた

ありがと

ひなた

相変わらず早いね笑

ゆり

「ありがとございます」

ゆり

「まぁこんな感じです
ともたけさん」

ともたけ

分かった

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

バイト終わり

ゆり

（ふぅ…疲れた）

ともたけ

あ！あの？

ゆり

「はい？」

ともたけ

連絡先教えて下さい！

ひなた

なになに〜

ひなた

新人くんはさっそくナンパですか〜？

ともたけ

ち…違いますよ！

ともたけ

いろんな時にアドバイスとかもらえないかな〜って…

ともたけ

思っただけです！

ゆり

「いいですよ」

ひなた

でもゆりちゃんガラケーなんだよね？

ゆり

「そうですよ？」

ともたけ

え！今どきガラケー!!

ゆり

「お母さんのです」

ともたけ

そうなんだ

ひなた

そろそろスマホにしたら？

ゆり

「お金ないんです」

ゆり

「連絡先交換するんですよね？」

ともたけ

うん！

ともたけ

ありがと

ひなた

なら俺も〜

ゆり

（なんか携帯の中に2人の名前があるのが嬉しい）

ひなた

よし！これでいつでも連絡が取れるね！

ともたけ

ありがとうございます

ゆり

「ありがとうございます」

ひなた

今日はもう遅いから早く帰らんね!

ともたけ

お疲れ様でした

ゆり

「お疲れ様でした!」

ともたけ

あ！帰る道一緒なんやね！

ゆり

「そうみたいだね!」

ゆり

「どこに住んでるの？」

ともたけ

えっと…ここ！

ゆり

「でかい家だね！」

ともたけ

俺の親は共働きで

ともたけ

けっこう有名な会社の社長なんだ

ゆり

そうなんだ！

ともたけ

ここから近いの？家

ゆり

「うん」

ゆり

「すぐそこだから!」

ゆり

「またね」

ともたけ

うんおやすみ

ゆり

「おやすみ」

ゆり

（ともたけくんは
金持ちさんだったのか…）

ゆり

（明日何組か
知れたらいいな…）

ゆり

（でもお金持ちさんなら働かなくてもいいよね？）

ゆり

（なんでだろ？）

ゆり

（まぁいいか…）

ゆり

（ただいま…）

ゆり

（今日ご飯食べなくて
いいや）

ゆり

（疲れたのかな？眠い…）

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

朝

ゆり

（いつの間にか寝てた！）

ゆり

（でもいつもより早く起きたみたい…）

ゆり

（弁当作るか）

30分後

ゆり

（我ながら完璧！）

ゆり

（そろそろ時間か…）

ゆり

（今日は無事に今日が終わりますように!）

ゆり

（自分でも何を願ってるのかすら分からない…）

ゆり

（よし！行くか！）

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

登校中

まお

そこの白い髪の毛の女子！

ゆり

（え？私？）

ゆり

「はい？なんでしょう？」

まお

え？なんでメモ帳？

ゆり

「喋れないから」

まお

あ…ごめん

ゆり

「大丈夫だよ」

まお

ねぇねぇ!その制服って

まお

〇〇高校だよね！

ゆり

「そうだよ」

まお

案内して！道迷ってたの!

ゆり

「いいよ」

まお

ありがと〜助かった!

ゆり

（よく見るとこの子真っ赤な頭！）

ゆり

（すごい色に染めてるな）

まお

私ね転校生なんだ！

ゆり

「うん…
なんとなく分かってた」

まお

え！なんで！

ゆり

「1、こんな時期に道迷わない
2、あなたを学校で見かけた事はない
3、制服が新しい」

まお

すごい観察力だね！

ゆり

「そう？」

まお

うん！

まお

あ！ここ？

ゆり

「そうだよ」

まお

ありがと!

まお

じゃあね！

ゆり

（嵐みたいな子だったな）

キーンコーンカーンコーン

先生

はーい今日は転校生を紹介します

ゆり

（え？もしかして）

先生

入ってきていいぞ

ゆり

（あ！）

まお

お！朝の子じゃん！

先生

ん？ゆりさんと知り合いか？

まお

朝助けてもらったんです!

先生

そうか…まぁとりあえず
自己紹介よろしく

まお

あ…はーい

まお

えっと✕✕高校から来ました

まお

平田まおです

イジメ女子グループ

あの子髪やばくねﾎﾞｿ

イジメ女子グループ

やばいよね〜ﾎﾞｿ

イジメ女子グループ

髪赤とか笑えるﾎﾞｿ

先生

おいそこの3人！うるさいぞ

イジメ女子グループ

やべﾎﾞｿ

イジメ女子グループ

バレてた？ﾎﾞｿ

まお

趣味は体を動かす事!

まお

よろしくﾆｶｯ

ゆり

（すごい…）

ゆり

（あの子達の悪口聞こえてるはずなのに）

ゆり

（何も無かったように自己紹介を続けるなんて…）

ゆり

（あとニカッと笑う顔が
かっこいい）

先生

席はあそこな

まお

はーい

ゆり

（え？隣！）

まお

お！隣！よっしゃ〜

ゆり

「ゆりですよろしく!」

まお

よろしく！

まお

ねぇねぇ!

まお

学校案内ゆりがしてよ！

ゆり

（いきなりの呼び捨て！）

ゆり

（なんか照れる…）

ゆり

「私でいいの？」

ゆり

「他の人の方が良くない？」

まお

私はゆりがいいの！

まお

だめ？

ゆり

「だめじゃないよ！」

まお

それじゃ決まり！

ゆり

（なんか明るい子だな）

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

昼休み

まお

ねぇねぇ!行こ！

まお

探検！

ゆり

「探検って…男の子みたい」

まお

わ…笑うなよ///

ゆり

「ごめんごめん！」

ゆり

「行こっか」

まお

よっしゃ！

イジメ女子グループ

えい！

バシ!

ゆり

（痛った…）

イジメ女子グループ

あ！ごめんごめーん

イジメ女子グループ

消しゴムがたまたまそっちに行っちゃった笑笑

イジメ女子グループ

ごめんね〜

イジメ女子グループ

誤ってるから許してくれるよね〜？笑笑

まお

あのやろ！

ゆり

（待って！）

まお

なんで止める！

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