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月輪だけが知っている

2 - 月輪だけが知っている(紅紫の場合)

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2021年09月19日

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9月21日 満月

“満月はすでに叶ったことへの感謝や、何かを手放す願いごとをするには最適だ“

と、誰かが言っていた

紅紫

(──“あの日“、出会うべきじゃなかった)

紅紫

(出会わなければ、あいつと……)

紅紫

(彼女の運命を狂わせることなんてなかった)

紅紫

(ボクと一緒にいるために、あいつは──)

紅紫

(家族も親友も、自分の命でさえ捨てた…………)

紅紫

満月に願いを口にする

紅紫

どうか、ボクからあいつを引き離してください

ボクがいる限り、あいつはきっと自分から転生しようとしないだろう

転生すれば、これまでの記憶はすべて失われるから

紅紫

(それでも構わない)

紅紫

(ボクのことは忘れて、普通に幸せになってくれたら)

紅紫

──それでいいや

慎哉

なにかだ?

紅紫

びっくりした!

紅紫

いつからそこに?

慎哉

……泣いてたのか?

紅紫

へ?

涙を流していたことに初めて気づいた

紅紫

あれ? どうしてボク、泣いて……

ぎゅっ

紅紫

…………!

慎哉

そんなに強く擦らない方がいいぞ

紅紫

(……優しくしないで)

紅紫

離してよ

『離れたくなくなるから』

慎哉

…………

黙ったまま、ボクを抱擁し続けた

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