だいき
なあ、あそこにいるのって普通に人だよな……?
たーぼーの暗闇タイムの間トイレの方へ向かっていると、突然だいきが真逆の方を見ながら聞いてきた。
たつき
人?こんな時間に?
せーぎ
どこ?木とかじゃなくて?
だいき
あそこだって!ブランコのとこ!
だいきが指さしたブランコには確かに
人が乗っていて普通に漕いでいる。
たつき
えっ、マジじゃん!幽霊?
せーぎ
でもあんなハッキリ全員視えることある?
りぼん
影とかだいきだけとかならあるけど全員はないよ。
せーぎ
だよな。見た感じ小学生なんだよな。時間的にありえない。
たつき
確かに。丑三つ時すぎてんのに。
りぼん
幽霊でも人でもどちらにせよやばいよね?
確かにどちらにせよやばいことに変わりはないが、嫌な感じは一切無い。
ということは………
せーぎ
あれ、普通に人だ。ずっとハッキリ全員視えてることないし俺も嫌な感じしないから。
たつき
まあ、そうだよな。だとしたら小学生がこんな時間に公園にいることになるけど。
りぼん
こんな時間に一人はだめだよね。警察?
だいき
だな。家出とかか?
俺らが話してる間にその子は
ジャングルジムへと向かっていた。
たつき
なんかさ危なかっかしすぎない?
確かに先程から何回かつまづいているし動きがつたないというか……
たつき
しかも思ったんだけど俺ら公園きて二時間以上経ってるけど気づくの今更すぎじゃない?
だいき
俺ら公園何周かしてるもんな。
りぼん
俺らが検証とかしてる間に来たのかな?
ジャングルジムの頂上に登ったその子は
カメラを取り出し夜空を撮り始めた。
たつき
本当に小学生か?あの子。
りぼん
レフ眼だしね、あれ。
たつき
てか上向くたびにぐらついてて落ちそう……怖いんだけど。
せーぎ
たつきさんがいるのは心霊スポットでございますけども。
たつき
そんなことより落ちそうで落ちないぐらつき、すげー怖い。
だいき
確かに見ててハラハラすんな。
りぼん
なんかもう違う恐怖心が芽生えてきた。
たつき
せーぎ、どうする?
話聞いてみる?
だいき
たーぼー呼び戻すか
せーぎ
だな。撮影は一旦止めて話聞いてこよう。
話しかけることにした俺らはたーぼーを呼び詳細を話した。撮影は中止だが何かあった時の記録用に回すことにした。
せーぎ
ささ、たつきさんどうぞ。行ってきてください。
たつき
俺!?別にいいけど、
なんで?
りぼん
せーぎとだいきじゃ怖いだろうし
せーぎ
たーぼーは怪しいからな。
たーぼー
まあ、確かに怖いな。
けど、俺は怪しくねぇだろ!
せーぎ
まあまあ、そういうことなんでお願いします。
たつきに声かけを任せ驚かせないよう
少し離れて様子を見ることにした。
たつき
あの、ちょっとそこの君ー
?
はい?私ですか?