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コメント
1件
勢いに任せていっぱいハート押しちゃった 続き待ってます
くじら🐋
くじら🐋
くじら🐋
くじら🐋
くじら🐋
くじら🐋
くじら🐋
Let’s go↓
フィンのいる病室のまま、
ナチスに今あったことのすべてを話した
何か、に襲われたこと
その何かが大柄で、斧を持っていたこと
そこをイタ王が助けてくれたこと
スウェーデン
ナチス
話し終えてから、後悔した
ナチスの目に、光がなくなった気がした
俺も恐れてしまうほどの目。
闇を宿したかのような、真っ黒な目。
フィンが見ても、誰が見ても
WW2のあの時を思い出すだろう
俺の大嫌いだった、国の目。
変な刺激をフィンにもナチスにも与えたくなくて
スウェーデン
そう提案する
ナチス
思いを汲み取ってくれたのか、頷いてくれる
スウェーデン
スウェーデン
病室に一人フィンを残し、ある場所へ向かった
着いたのは、開けたロビーのような場所
さっき建物の中をぐるっと回った時、見つけたんだ
スウェーデン
向かい合うようにして椅子に腰かけ
目の前を見ると、ナチスは虚ろな目をしている
沈黙のままでもキリがないだろう
なんとなくそれを察して、話を切り出してみる
スウェーデン
俺の声がよく響く
スウェーデン
ナチス
ナチス
ナチスの瞳に今までとは違う、
鋭く冷たい光が宿る
ナチス
スウェーデン
スウェーデン
スウェーデン
スウェーデン
ナチス
ナチス
イタ王君が死んだと思ったから、か
俺の思考がよくわかって___読まれてるんだな
スウェーデン
少しだけ、沈黙が続く
ナチス
ナチス
ナチス
スウェーデン
観念するしかなさそうだな
スウェーデン
スウェーデン
スウェーデン
ナチス
スウェーデン
大事なのは「つもり」だ
つもり、ならある程度計画していることがあるはず
この期間に練れるもののレベルで、相手の実力もわかる
ナチス
ナチス
スウェーデン
ナチス
ナチス
スウェーデン
スウェーデン
スウェーデン
ナチス
ナチス
どうやらこれが本当の狙いのようだ
仮に何か____裏があったとしても
スウェーデン
スウェーデン
ナチス
スウェーデン
ナチス
ナチス
スウェーデン
もう、フィンと対立したくないんだ
スウェーデン
フィンの様子も心配だからね
…何かあっても、嫌だし
スウェーデン
ナチス
スウェーデン
ナチス
それと、もう一つ伝えておきたいことがあるんだ
これだけは、直接ナチス、君に言いたかった
スウェーデン
スウェーデン
ナチス
もう一度だけ振り返ってみたナチスの目は、
暖かく優しい、もとの光が差していた
フィンのいる病室に戻るついでに建物を散策中、
あろうことがソ連に声をかけられた
色々あってちょっと気まずいな…
スウェーデン
俺を見下す上背の彼にそう問う
ソ連
スウェーデン
ソ連
ソ連
ソ連
「中立」
スウェーデン
俺がかつて中立でいたのはWW2以前
それって、つまり
スウェーデン
ソ連
ソ連
ソ連
スウェーデン
スウェーデン
頭の中に、脳裏についてはこびりつく
此奴のせいで苦しそうな顔をするフィンが浮かぶ
ソ連
ソ連
スウェーデン
そんなことを言われたら、 また、思い出してしまうじゃないか。
あの日の、あの夜の、あの時のフィンを。
スウェーデン
スウェーデン
ソ連
ソ連
急に現れた仮面の何かの対応で疲れていたのか 急に眠気と疲労が襲ってくる
そしてそのまま____
俺の意識は耐えられず、堕ちていった
確かこれは……WW2の時かな
フィンがソ連に追い詰められて、 俺にまで影響が来た時の。
その日の夜のことだったはず。
確か_______
フィンランド
フィンランド
スウェーデン
スウェーデン
ぴったりな言葉が見つからなかった
何を言っても、フィンには届かないし似合わない
フィンランド
フィンランド
フィンランド
フィンランド
フィンランド
スウェーデン
スウェーデン
フィンランド
フィンランド
フィンランド
フィンランド
目の下にある濃い隈と、左手首の包帯と、 白い肌に残された縄の跡と、痩せ細った体。
それに相まって今まで見たことないほどの、 弱り切って目に光のないフィンの顔が、
その時のフィンの顔が、あまりにも辛そうで。
スウェーデン
うまく声が、出せなかった。
慰め一つも、言えなかった。
ただ背中をさすって抱きしめることしかできなかった。
でも、それでも尚、戦争は続いていて
ソ連は今日も普通に生きていて
どれだけ憎んでも事実は変わらなくて
それが今の俺らには、痛いほど苦しくて。
フィンランド
そう言い笑うフィン
どこか苦しそうなのに、 救われることを予知しているかのような 少しだけ優しい、安らかな顔
何が起こるのかは、なんと分かっていた。
スウェーデン
フィンランド
そう静かに笑って、フィンの姿は海へ消えた
スウェーデン
スウェーデン
暗い部屋の中意識が戻る
呼吸がほんの少しだけ荒い
ソ連
ソ連
スウェーデン
なんでこいつが………俺を……
駄目だ、そんなこと考えたら 頭がまたくらくらしてくる
ソ連
スウェーデン
スウェーデン
スウェーデン
そう自分に何度も言い聞かせ、 なんとか乱れた脈を落ち着かせる
スウェーデン
スウェーデン
ソ連
ソ連
スウェーデン
スウェーデン
スウェーデン
ソ連
スウェーデン
ソ連
ソ連
スウェーデン
そういえば……フィンは?
寝ていたのは推定2時間だし 流石に大丈夫だとは思うけど……
スウェーデン
スウェーデン
ソ連
ソ連
スウェーデン
スウェーデン
もう二度とWW2のようなことが起きないように、 俺ら”国”も変わってるんだ
それなのに、なんでこんな世界に……
スウェーデン
そう振り切って部屋を出ようとした際
ソ連
後ろから声がする
ソ連
スウェーデン
あたりまえだよ、そんなの
ソ連
ソ連
スウェーデン
変なソ連の気遣いをよそに、
フィンランドの病室へと足を速めた
コン、コンッ
軽くフィンのいる部屋をノックする
…だが数秒待っても反応はない
スウェーデン
不審に思いながらも病室に入る
スウェーデン
スウェーデン
俺が入った部屋に、フィンの姿はなかった
スウェーデン
スウェーデン
フィンがこの世界で必要かもと購入したライフル
それすらもない、ということは なんとなく何が起こっているかは予想できる
スウェーデン
でもフィンは自ら危険を冒しに行くか…?
スウェーデン
行方が分からない以上下手に追うこともできない
だがこのまま危険に晒していていいのか…?
スウェーデン
スウェーデン
スウェーデン
話を聞く以外に手はなさそうだな
スウェーデン
ベッドの下に一枚の紙切れが落ちている
「Odota siellä.」
スウェーデン
スウェーデン
スウェーデン
嫌、でも……悪い決断じゃないかもな
フィンの狙いがもし
もし「彼」だとするなら_____
それでもしノルウェーにも会えるなら___
スウェーデン
そうして一人、病室でフィンを待つことにした
その状況に転機が訪れるのは、数十分後だ。