コメント
8件
えなの作品ってどれも最初から明るめだったから、こういうのめちゃくちゃ新鮮…でもめちゃくちゃワクワクする! キンプリのツキヨミいいよねえ!!「愛はいらない」から始まるサビ最高すぎる
チュンチュン
頭の上から鳥の鳴き声が聞こえる。
シオン=ホロウ
いつからだっただろう?
朝でも夜でも同じような 日々になったのは。
心の何処かに穴が空いたように 感じるのはいつからだっただろう?
まるで世界には自分一人しか 存在していないような、 そんな感覚。
シオン=ホロウ
ここは俺が1日の 始まりに来る場所。
シオン=ホロウ
オレオはその名の通り、 黒が多めで前足と後ろ足の先が 靴下を履いているように白い猫だ。
オレオ
シオン=ホロウ
オレオ
目の前に餌の皿を置いてやると、 すぐにがっつき始める。
シオン=ホロウ
オレオ
シオン=ホロウ
これが俺がここに来た理由だ。
いつもこうしてオレオに ご飯をあげに来る。
あの日から人間不信になった 俺だけど、動物愛は今もご健在。
オレオといる時だけは 孤独感を感じずに済むんだ。
シオン=ホロウ
オレオ
シオン=ホロウ
オレオ
しばらくそこに居たら、 オレオの仲間らしき 猫達がやってきた。
シオン=ホロウ
俺がそう呟いた時には もうそこにオレオは居なかった。
心の拠り所を失った俺は夜の街を ふらふら彷徨った。
傍から見れば 大げさだと思うけれど、 俺にとってオレオに 仲間が居たことは 裏切られたのも同然だった。
いつも以上に生きていることが 辛くなった。
それからしばらく歩いていると、 大男とぶつかった。
男A
シオン=ホロウ
俺が黙っていると、 男は俺の首元を掴んで持ち上げた。
男A
シオン=ホロウ
男A
シオン=ホロウ
“誰でもいいから 俺を消してくれ…“
俺の中にはそんな黒いものが 渦巻いていた。
そして男は運良く俺の望み通り、 サンドバッグにしてくれるようだ。
さらに男の後ろから仲間が 2人やってくる。
男B
男C
男A
男B
男A
男C
男C
男A
そう言って、男は俺を引きずって 路地へ連れていった。
ドサッ
俺は路地についた途端、 ゴミ捨て場に勢いよく、 放り投げられた。
男B
男C
男A
男は拳を力一杯振り上げる。
ボコッ
ドスッ
ドゴッ
それから殴る蹴るの暴行は 40分以上続いた。
男達は気が済むと、 ゴミ捨て場の上に倒れている俺を 上から強く押し込む。
そして男達が去って、 すぐに俺の視界は霞んでいった。
シオン=ホロウ
俺は解放感を感じながら 意識を手放した。