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私の前から消えて(一話完結)

第1話 - 私の前から消えて(一話完結)

5,310

2018年10月09日

#恋愛

#いじめ

#同級生

#長文

みゆみゆ

高一の私。

何故か私に関わった人は死ぬ

小学校の頃に親友だった友達が

私の目の前で交通事故を起こして死んで

中学の時仲の良かった友人も私のいじめが原因で

いじめられっ子に屋上の階段から突き落とされて私の目の前で死ぬ

だから、高校からは暗い存在でいよう

そう思ったのに

女子達

あ、ごめーん

女子達

影薄すぎて見えなかった笑

時にはぶつかった時

男子達

ちっ触んなよ

男子達

うわ、お前触られてんじゃん笑
こっち来んな

男子達

お前にもつけてやろうか？

男子達

やめてくれよ

男子達

つか、いつまでいる気？
邪魔。

千春

…すみません

女子達

何アレ、ウケる笑

女子達

ねぇ、知ってる？

女子達

アイツと仲良かった奴全員
死んだんだってー！

女子達

えー、かわいそー。

女子達

最低。

千春

……。

言い忘れてたよ

私、家で虐待もされてるんだ

学校でも、家でも不幸

頼れるのはいつも河川敷にいる野良犬

あの子だけは私に懐いてる

千春

……

千春

(今日も、行こうかな)

放課後

千春

ほら、私のお昼のパン。
食べて。

千春

牛乳も、さっきコンビニで
温めて来たから。

千春

えっと……。

千春

紙皿で…いいかな。

私は温めた牛乳をパン半分にしてちぎりながら浸す

犬

ワン！

千春

…キミの飼い主は？

犬

ワン！

千春

……。

千春

分かんないか。

千春

ごめん

男子達

なぁ！帰りどっか食いに行かね？

男子達

俺、お前の課題やってやったんだからなんか奢れよ笑

男子達

はいはい

男子達

…あれ？

男子達

あいつ、何してんの？

男子達

…犬？

男子達

ニヤ)

男子達

なぁ

男子達

ｺｿｺｿ)

男子達

千春

…良かった。食べてる

犬

ワン！

男子達

行け！

千春

！？

後ろから急に腕を掴まれる

それを見た犬は男子に威嚇し足に噛み付く

男子達

痛てぇな！

男子達

離せっ！

男子達

お前には興味ないんだよ！

犬

キャンッ！

足を振りほどき犬は川に投げ飛ばされる

千春

あっ！

男子達

なんだよ

男子達

犬が友達ってか？

千春

……。

犬は川に流される

犬

ワン！

千春

…は。

千春

離してよ！

千春

ねぇ！

男子達

いいよ

男子達

ほら

私も、川に投げ飛ばされる

千春

うっ！

男子達

はっは！

男子達

せいぜい溺れて死ぬんだな！

男子達

じゃあなー

千春

くっ、

千春

待ってて。

千春

今、助けるからっ

犬

ワン！ワン！

千春

(もう、見たくない)

ようやく犬を捕まえて河川敷に上げる

千春

あ、と少し…。

そして、犬の前足がついて

犬が河川敷に走る

千春

っ！

千春

良かった…。

千春

これで、私も…

と思ったが何かが私の服に引っかかり中々流れない

仕方なく、私も河川敷に上がる

千春

……。

犬

ワンワン！

千春

…良かったね

千春

…ごめん。

千春

もう。来ないから

犬は私に縋りよる

千春

…やめて。

千春

キミを不幸にしたくない

千春

…じゃあね。

犬がついてくる

千春

待て！

千春

…ばいばい。

それ以来私は河川敷に来ることは無かった

家に行っても暴力ばかり。

学校に行っても…。

男子達

あっれー？まだいたの？

女子達

うわ。しぶといなぁ。

男子達

もう、来なくていいからさ

女子達

ホント。

女子達

いい迷惑。

千春

……。

千春

……。

男子達

ほら、死ぬならさ
あの河川敷にしろよ

男子達

犬と一緒に死ねば？

千春

っ！

女子達

犬？

男子達

あぁ、俺たまたま見かけたんだ

男子達

あの野良犬に
エサあげてた

女子達

へぇ

女子達

犬が友達ってわけね

女子達

何それ。ウケる笑

千春

……。

男子達

それな！笑

男子達

じゃ、荷物まとめてさっさと
死ぬんだな

千春

……。

女子達

ばいばーい笑笑

男子達

やっと消えんのか笑

……。

私はもう我慢の限界だった

私は洗脳されているかのようにあの河川敷へ行く

…あの犬はどうなってるのだろう

千春

……。

千春

！！

犬

ワン！

千春

っ。

千春

お前…

千春

ずっと待ってたの？

千春

…こんなに痩せ細って…。

千春

…ごめんね

千春

うぅ…。

犬

クゥーン

千春

…けど

千春

私、もう

千春

死ぬからさ

千春

…お前も、来る？

犬

ワン！

千春

…そう。

千春

じゃ、おいで。

私は川に足を踏み込む

今日は流れが早いようだ

ようやく足を入れられると思ったその時

腕が引っ張られて河川敷に尻もちをつく

千春

痛っ。

？？

なにしてんの？

千春

……。

？？

死のうとしてた？

千春

…だから？

？？

死んでも迷惑かけるだけだから
やめてくれよ

千春

…あそ。

千春

けど、もう

千春

死ぬんだから
私には関係ない

？？

自己中かよ

千春

そうだけど？

千春

私はもう、飽きた。

千春

もう、何もかも嫌になった

千春

私の癒しはここ

千春

だけどもう限界

千春

だから邪魔しないで

？？

じゃ、勝手に死ねよ

？？

俺を止められればの
話だけど

千春

っ！

そういうと彼は私の腕を掴む

千春

離して！

千春

ねぇ。

？？

どうした？死ぬんだろ？

？？

だったら俺の手を振りほどけよ

千春

離せ！

千春

私にもう

千春

関わんないで！

よく見るとクラスにいる男子達の仲間だと確信した

千春

っ！？

千春

お前……！

千春

離せ！

千春

お前も、死んで欲しいって
思ってるんでしょ！

千春

ねぇ！

千春

だったら離してよ！

？？

……。

しかしいくら抵抗しても男子の力に叶うはずもない

仕方なく、抵抗をやめる

千春

はぁはぁ。

？？

なに、それで終わり？

？？

そりゃそうだよな？

千春

……。

千春

離せ

？？

やだね

？？

だって、手離したら
お前死ぬじゃん

千春

うるさい

千春

私に関わんないで

？？

俺が死ぬから？

千春

……。

？？

言えよ

千春

……。

千春

ｺｸ)

？？

…そ。

？？

俺、河川敷でたまたま
お前のこと見てさ

？？

河川敷に行けば
いつもお前、笑顔だったから

千春

……。

？？

あれから俺
いつも河川敷に行ったんだ

？？

だけど急に来なくなって

？？

なんか、寂しくなった

千春

……。

千春

やめて

千春

私に干渉しないでよ

？？

だから

？？

今日からは

？？

俺がお前の居場所を作る

千春

勝手な真似しなくていい

千春

もう、私の前から消えてよ

千春

これ以上、人が死ぬのは嫌なの

千春

っ！

？？

やっと本心言ってくれた

？？

…俺の名前
言ってなかったな

裕翔

俺、裕翔。

裕翔

よろしく千春

千春

……。

千春

…見られるよ

裕翔

構わねぇよ

千春

……。

千春

……。

私は心無しか安堵した

何故か無意識に目から涙が出る

千春

…うそ。

千春

なんで…。

千春

ねぇ。

千春

泣かないでよ…

千春

やめてよ…。

裕翔

そんな事言うなよ

裕翔

…泣けよ

千春

うっ…。

犬

わん！

千春

うぅ…

犬は私の手を舐める

千春

…くすぐったいよ。

裕翔

いい子だな。こいつ

千春

……。

結構泣いた

けど、泣き終わるまで彼は背中をさすってくれた

千春

……。

千春

あ…

千春

りがと。

裕翔

おう

裕翔

スッキリした？

千春

…はい。

裕翔

…家、帰るか？

千春

っ！

千春

……。

千春

か、

千春

帰りたくない。

裕翔

え？

裕翔

けど、親が

千春

親なんて心配してないよ

千春

心配してるのは
兄さんだけだから。

裕翔

……。

裕翔

じゃあ

千春

？

裕翔

俺の家、来る？

千春

っ！

千春

い、いいよ

千春

やだ。

裕翔

やだって言うな

裕翔

…行くぞ

無理やり手を引っ張り家に連れていかれる

裕翔

あ、明日犬のご飯
持っていかなきゃな

千春

……うん。

裕翔

…とりあえず風呂入って

裕翔

汚いまんまじゃ嫌だろ？

千春

……うん。

家でも、お風呂は入ってるけど。

なにか違う

何かが。

落ち着くというか

なんていうか。暖かい気持ち。

千春

……。

裕翔

服、置いとくぞ

千春

…ありがと。

15分後

千春

…そ、その。

千春

ありがとうございます。

裕翔

……お、おう

裕翔

(俺の服、ブカブカ過ぎ。///)

千春

……。

千春

じゃ。

裕翔

おう

千春

ご飯、どうする？

裕翔

あー、親仕事でいないからな
んー。

千春

…私、作れるよ

裕翔

マジで？

裕翔

じゃ、よろしく

千春

…うん

裕翔

入ってくる

千春

…はい。

…失礼ながら冷蔵庫を見る

…夕ご飯を作る材料はありそう

冷ご飯があったからレンジであっためて

親子丼にしよう

千春

…よし

あとは適当にレタスとかちぎってサラダにする

スープって言っちゃあれだけど中華スープも作ることにした

ちょうど出来上がった時に彼がお風呂から出てきた

千春

…。

裕翔

よ。

裕翔

うお。

裕翔

すげー。

千春

…ありがとうございます。

裕翔

敬語はいいから

裕翔

じゃ、食べようぜ

千春

…うん

裕翔

ありがとう

千春

っ！

千春

…不味かったら
残してもいいよ

裕翔

残すかよ

千春

…。

千春

い、いただきます。

裕翔

いただきます。

彼は最初にメインである親子丼を1口食べる

裕翔

うお、美味。

千春

…ありがとう。

裕翔

料理、得意なんだ？

千春

うん。

千春

家事の手伝いで
作ってるから

裕翔

…やらされてるんだろ？

千春

…。

裕翔

このスープも美味い

千春

良かった。

私は無意識に笑みをこぼす

裕翔

ははっ

裕翔

やっと笑ってくれた

千春

あ、ごめん。

裕翔

謝んなよ

裕翔

褒めてんだから

千春

…うん

しばらくしてご飯を食べ終え

食器は彼が洗い

安心したせいか私はすぐに眠くなって

ソファで寝てしまった

裕翔

…寝てる。

裕翔

安心、したのかな

裕翔

……

裕翔

可愛い。

次の日

千春

…ん。

千春

あ、れ？

千春

…寝ちゃったんだ

千春

…なんで、ベッド…？

裕翔

起きた？

千春

っ！

千春

な、なんで
と、隣に。

裕翔

だって、ここ俺の部屋だし

千春

……。

裕翔

流石にソファじゃ風邪ひくだろ？

千春

…うん

千春

ごめん。

裕翔

そこは
ありがとう。だろ？

千春

…ありがとう。

裕翔

よろしい

裕翔

あ、学校…行く？

千春

…行かなきゃ。

裕翔

…無理すんな

裕翔

一緒に行こ。

千春

けど。

裕翔

心配すんな

学校

女子達

え！？裕翔！？

男子達

お、お前！

裕翔

ん？なに？

女子達

な、なんでその女と！

男子達

汚ぇからこっち来いよ！

裕翔

汚い？

裕翔

お前らの方がよっぽど
汚ぇよ

裕翔

1人の人間を大勢で
殺しにかかって

裕翔

卑怯だろ

女子達

なに、アンタも殺されたいの？

裕翔

やってみろ

男子達

ちっ

男子達

殺るぞ

男子達が彼に向かって襲い掛かかる

が、しかし相手らはボロボロにやられる

裕翔

どうした？

女子達

っ。

男子達

くそっ

裕翔

なぁ、もういじめないって
約束出来る？

女子達

…はっ

女子達

一人のときを狙えばいいのよ

裕翔

1人？

裕翔

ふざけんな

裕翔

いつも一緒に居るし

女子達

…どうすんのよ

裕翔

なんで教えなくちゃいけないの？

男子達

…お、おい

男子達

もう、やめようぜ

女子達

…なんなの？

女子達

男子使えない。

女子達

そ、そうだよ

女子達

もう。やめよ？

女子達

…は？あんたまでなに？

女子達

……。

裕翔

行こ。千春。

千春

…うん。

あれから私の身にはなにも起こらなかった

ただ、強いて言えば虐待。

裕翔が通報してくれた。

裕翔は自分の家族に事情を説明してくれて

しばらくの間彼の家に居候する事になる

裕翔

なぁ

千春

…？

裕翔

好きだよ

千春

…。

裕翔

好きだ

千春

……。

裕翔

大好きだ

千春

っ！

好き。なんて呼ばれたのはいつぶりだろ。

ずっと一緒にいたい

そんな気持ちが芽生えた

千春

…私も。

裕翔

良かった

裕翔

俺と、付き合って。

千春

…うん。

裕翔

ｷﾞｭ)寝る。

裕翔

おやすみ

千春

…おやすみ。

ありがとう

裕翔のおかげで

私、今幸せだよ

大好き。

作者です！

ハートが多かったら番外編を出そうと思います！

この物語を読んでいただきありがとうございます！

では！

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みゆみゆ

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