気付けばいつも独りだった
暗く、果てしなく広い空間に
自分は溶け込んだ様に
消えた。
湊太
はぁはぁはぁっ
湊太
あ…
間抜けな声が静かに響く
湊太
(なんだ、悪夢か…)
湊太
って言っても、同じ様なモノだけどな。
スマホを見てみる
湊太
まだ3時か…
湊太
(もう少し寝るか。)
湊太
(でも、)
さっきの悪夢がはっきりと残っている。
湊太
っ!
湊太
(初日にこのザマか…)
湊太
はっ、情けねぇな
悪夢は初めてじゃない、が
湊太
参ったな……
この「悪夢」には、心当たりがある
湊太
(何で今……?)
湊太
はぁ
かなり大きなため息が出た
新記録更新じゃないか?
湊太
嬉しくねぇ
自分にツッコミをいれながら仕度をする。
俺は、時折湊太。今日から高校生だ
湊太
(まぁ、今日からって言っても、二日前に入学式はあったんだけど…)
湊太
はぁ
また出た、大きなため息
湊太
初日からぶっ倒れるとか、ついてねぇな、俺……
そう、俺は入学式の終わった次の日にぶっ倒れてしまった。
理由は___
湊太
(ストレス…ね)
倒れる程のストレス。いくつか有る
湊太
(家族事とか、友達の事とか、)
湊太
あと、悪夢の事…とか?
でも、今はそんな事どうでもいい。
そんな事を考えているうちに、母の声が響く
母
湊太ー、ご飯できたわよー
湊太
今行く!!
階段をかけ下りる音がする
この時、湊太は知らない、
一緒に歩いていく「仲間」が居ることに___