ゾーヤ
ゾーヤ
カナタ
柑橘系のような香りが鼻を掠めるのを感じながらベッドに腰掛ける。
カナタ
思わずため息が漏れる。ゾーヤには聞こえてないといいけど。
あんな約束、しなきゃよかった
時は遡る
ゾーヤ
カナタ
テスト前、ゾーヤはテストの点数勝負をふっかけてきた
自分で言うのもなんだが、勉強には自信がある
いつも揶揄ってくる仕返しにと、勝負にのった
しかし、それが間違いだった
カナタ
カナタ
ゾーヤ
紙に書かれた順位を見比べ、がっくりと項垂れる
ゾーヤ
そして、今に至ると言うわけだ。
カナタ
カナタ
ゾーヤ
ゾーヤはニタリと口角を上げてこちらへと距離を詰めてくる。
ゾーヤ
カナタ
ゾーヤ
カナタ
ゾーヤ
ゾーヤ
ドサッ
いとも容易く、呆気なく
赤子の手を捻るように
ベッドの上に押し倒された
カナタ
カナタ
ゾーヤは四つん這いになってお腹の辺りに跨り、両手を押さえつける。
ゾーヤ
カナタ
ゾーヤ
ゾーヤ
ゾーヤ
カナタ
ゾーヤ
ゾーヤ
カナタ
カナタは抵抗なんかせず、きゅっと唇を引き結んで視線を逸らすばかりだ。
ゾーヤ
カナタ
カナタ
ゾーヤは恍惚とした表情を浮かべた
穏やかな表情とは裏腹に、その瞳には野獣のようにギラギラとした光が宿っている
カナタを押さえつけていた手をそっと解放し、その右手でカナタの頰にそっと触れる
カナタ
小鳥が木のみを啄むような優しい口付けを落とす
それが開幕の合図となった
カナタ
ゾーヤの舌が口内を爬行する
上顎を這いずり、歯列をなぞり
その度にクチュクチュと、水滴の滴る音とカナタの甘い声が響く。
カナタ
溺れたように隙間を見つけては息を吸う。
互いの名前を呼び合っては求め合う
やがて、ゾーヤの舌先がカナタの舌を触知した。
カナタ
慣れた舌捌きでカナタの舌を絡めとる
そして舌の中心部位を攻める。攻める。
カナタの快楽のボルテージは上がり、より一層声に甘みが増していく。
ゾーヤ
銀色の架け橋が2人を繋ぎ合わせる。
余裕の笑みを浮かべながら口元を拭うゾーヤ
呆然と天を仰ぎ、だらしなく唾液を垂らすカナタ
荒く上がった呼吸音だけが部屋に響いていた
続く