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――世界は、楽しいことばかりじゃない。
ルカはマフラーを軽く引き上げながら、玄関で立ち止まっていた。
ルナ
ルカ
アリアがコートを羽織りながら言う。
アリア
ユウ
デイモン
ユウ
ルカ
ルカ
ユウ
デイモン
ルカ
小さく、笑う。 でもその笑顔は、 三学期の初めとは違っていた。 目が、ちゃんと“ここ”を見ている。
マチス先生 バルムガルド魔術学院・担任。
怒鳴らない。 でも、逃がさない。 褒めない。 でも、見捨てない。
生徒の失敗を「才能の未完成」と呼ぶ、 少し不器用な大人。 ルカが無茶をした日も。 アリアが泣いていた日も。 ユウとデイモンが問題を起こした日も。 マチス先生は、 必ず教室にいた。
バルムガルド魔術学院。 校舎は、少しだけ音が少ない。 廊下に差し込む光は低く、 窓の外の木々は葉を落としている。
ルカたちは、職員室の前で立ち止まった。
ユウ
デイモン
ルカ
ユウ
デイモン
コン、コン。
マチス先生
扉を開けると、 そこにはいつもと変わらない光景。 書類の山。 少し古い魔導書。 窓際で腕を組んで立つ、背の高い男。
マチス先生
マチス先生
(ルナとレンも来てます)
ユウ
デイモン
ルナ
ルナ
ルナ
マチス先生
マチス先生
マチス先生
アリア
ルナがカメラを構える。
ルナ
ルナ
マチス先生
ルカ
でも、 それは“命令”じゃなかった。 マチス先生は、ほんの少し驚いた顔をして―― ルカの隣に立った。
マチス先生
ユウ
デイモン
レン
アリア
ルカ
ルナ
ルナ
マチス先生
ルカ
マチス先生
ルカの目が、わずかに揺れる。
ルナ
シャッター音。 その一瞬。 全員が、確かに“ここにいた”。 写真の中のルカは、 ちゃんと笑っていた。
作り物じゃない、 逃げる前の笑顔でもない。 ただ―― 前を向く人の顔だった。
ルナ
ユウ
デイモン
レン
マチス先生は、写真を一度だけ見て、言った。
マチス先生
それだけ。 でも、それ以上はいらなかった。 ルカは、深く頭を下げる。
ルカ
マチス先生
マチス先生
ユウ
デイモン
ルカは、最後にもう一度だけ、振り返る。 マチス先生は、何も言わず、 ただ、うなずいた。 ――それで、十分だった。
教室をあとにした。その瞬間だった
爆音。 床が跳ね、空気が裂ける。
ードゴォン!!
さっきまで、 笑って、写真を撮って、 別れを告げた――あの教室。 赤い警告灯が廊下を染める。
《緊急事態です》 《〇年〇組の教室に“伝説級ドラゴン”を確認》 《教員・生徒は直ちに――》
その先の言葉は、 ルカの耳に届かなかった。
ルカ
考えるより先に、体が動く。 床を蹴った瞬間、 魔力制限が一段、外れた。
アリア
ユウ
デイモン
ルナ
レン
ルカは振り返らない。 ただ一直線に、 爆心地だった教室へ。
教室の扉は、跡形もなく吹き飛んでいた。 黒く焦げた壁。 崩れた机。 天井を突き破り、鱗だらけの巨体が身をうねらせている。 伝説級ドラゴン。 学園結界を正面から破壊した存在。
低く、地鳴りのような咆哮。 その足元。 倒れた瓦礫の下で、 マチス先生が片膝をついていた。
マチス先生
マチス先生
その瞬間。 影が、教室に落ちる。
ルカ
ドラゴンの前に、 一人の少年が立った。 制服は破れ、 瞳は――完全に紫。
マチス先生
マチス先生
ルカ
ルカ
ルカ
ルカ
ルカ
マチス先生
ルカ
次の瞬間。 床が砕けた。 ルカの姿が、消える。 ――否。
一瞬で、ドラゴンの顎下にいた。
拳が、**999の“最低火力”**で叩き込まれる。
*999
空気が爆ぜ、 ドラゴンの巨体が壁ごと吹き飛ぶ。
マチス先生
ルカは、息を荒げながら着地する。 胸に、鈍い痛み。 防御力2の代償が、即座に来る。
ルカ
それでも、立つ。 その背中を見て、 マチス先生は――笑った。
マチス先生
マチス先生
ルカ
紫の魔力が、完全展開。 ――そのとき。 廊下の奥から、声。
アリア
ユウ
デイモン
レン
ルナ
ルカ
ルカ
ルカ
ルカ
ドラゴンが、再び咆哮する。 🔥🔥🔥 *戦闘開始。
戦闘開始!ルカが空中に浮く。翼が生える 真っ黒な悪魔って感じの! ユウ、デイモン、アリア、レンが戦闘に入る。 ルナは必死にみんなを回復させている。 数分後 ルカの目が一瞬黒になる。でもすぐに紫に戻った。 ついにドラゴンを撃破!
――音が、消えた。 ドラゴンの巨体が光を孕み、 内部から崩壊する。
ルナ
間に合わない。
――爆発。 衝撃波が、校舎を引き裂く。 アリアは結界を張り、 ユウは歯を食いしばって踏ん張り、 ルカは翼で衝撃を受け止めた。
――でも。 デイモンとレンは、もう限界だった。
瓦礫の中。 デイモンは、壁にもたれかかりながら、荒く息をしていた。
デイモン
ユウ
デイモン
ユウ
デイモン
デイモン
ユウ
デイモン
デイモン
視線が、まっすぐユウを見る。
デイモン
ユウ
デイモン
その瞬間。 サラサラ…… デイモンの体が、 指先から、灰に変わっていく。
ユウ
ユウ
返事はない。 灰だけが、床に落ちた。 ユウは、その場に崩れ落ちる。
ユウ
少し離れた場所。 レンは、瓦礫に背を預けて座っていた。 胸元から、淡い光が漏れている。
レン
レン
アリア
レンは、首を振る。
レン
レン
ルナ
レン
レン
レン
レン
レン
その言葉を最後に。 レンの体から、 魂が抜ける。 金色の光。 温かく、静かで、 まるで夕焼けみたいな色。 魂は、宙を舞い―― ゆっくりと、上へ…
アリア
ルナは声も出せず、泣き崩れる。 ルカは、ただ立ち尽くしていた。
そのとき。 月光が、教室を満たす。 スゥ……と、空気が冷える。 月のつかいが、静かに現れた。
月のつかい
月のつかい
月のつかい
アリア
ルナ
月のつかいは、目を伏せる。
月のつかい
月のつかい
その言葉に―― ルカの中で、 何かが、完全に折れた。
ルカ
ルカ
月のつかい
ルカ
ルカ
紫だった瞳が、 一瞬、真っ黒になる。
アリア
ルカ
ルカ
拳が、床を叩く。 ゴン!! 床が、陥没する。
ルカ
ルカ
月のつかい
月のつかい
ルカ
月のつかいは、 金色の魂と、灰を見つめる。
月のつかい
月のつかい
アリア
月のつかい
月のつかい
ルカの翼が、大きく広がる。 静かに、 でも確かに。
ルカ
ルカ
ユウ
ルカは、振り返らない。 ただ、 金色の魂を見つめて、言う。
ルカ
ルカ