閻魔庁にて
鬼灯
閻魔大王
閻魔大王
あ、鬼灯君
おかえり
おかえり
閻魔大王
結構遅かったけど何かあったの?
鬼灯
亡者に道連れにされた人が来てしまって……
閻魔大王
あー、なるほどね
ミゾラ
(お辞儀をする)
閻魔大王
あれ?亡者服きてないね
鬼灯
どうやら三途の川も渡っていないようでして……
閻魔大王
そうなの!?
ミゾラ
なんか、その亡者?
ってのにひっぱられて
気づいたらここにいてまして……
ってのにひっぱられて
気づいたらここにいてまして……
閻魔大王
それは大変だったね
鬼灯
ということですので、この方
どうしましょうか
どうしましょうか
鬼灯
やはり、普通にこの方に
裁判を行った方が良いのでしょうか……
裁判を行った方が良いのでしょうか……
閻魔大王
珍しいね、君が悩むなんて
鬼灯
私だって悩む時くらいありますよ
閻魔大王
そ、そうだよね!
閻魔大王
……でも可哀想じゃない?
閻魔大王
亡者に道連れにされちゃったなんてさ
鬼灯
ですがもうタヒんでることには
変わりありません
変わりありません
閻魔大王
そっか……
ミゾラ
あの……
閻魔大王
ん?なぁに?
ミゾラ
やっぱり俺……タヒんでるんですか?
閻魔大王
そうみたいだけど……それがどうかしたの?
ミゾラ
おばあちゃん、びっくりしちゃってるかなって……
ミゾラ
今朝まで普通に話してたのに……
閻魔大王
そうだねぇ……
閻魔大王
ねぇねぇ鬼灯君
この子やっぱり可哀想だし
うちで面倒見ない?
この子やっぱり可哀想だし
うちで面倒見ない?
鬼灯
はぁ?閻魔大王、それは
いくらなんでも優しいすぎます
いくらなんでも優しいすぎます
鬼灯
そもそもあなたは裁判官という立場ですよ?可哀想だとかいう理由で
むやみに天国行きとか転生とかを
決めてはいけません
むやみに天国行きとか転生とかを
決めてはいけません
閻魔大王
でも……
鬼灯
……………
鬼灯
分かりましたよ、しょうがないですね
鬼灯
でもその代わりしっかり働いてもらいます
ミゾラ
はいッ!
働かせてもらいます!!
働かせてもらいます!!
閻魔大王
よし、決まりね!
閻魔大王
じゃあ鬼灯君、部屋まで案内してあげて
鬼灯
閻魔大王、今の所空き部屋はありません
閻魔大王
え、じゃあどうしようか
閻魔大王
あ、君の部屋で寝てもらいなよ!
鬼灯
無理ですよ、2人分のベッドがありません
ミゾラ
あの、自分
テキトーに床とかで寝るんで
大丈夫です!!
テキトーに床とかで寝るんで
大丈夫です!!
閻魔大王
ごめんね、すぐ部屋の手配をするから
閻魔大王
それまでは鬼灯君の部屋で寝てくれる?
ミゾラ
もちろんっす!
鬼灯
勝手に話を進めなi……
閻魔大王
じゃあ鬼灯君、地獄の案内お願いね〜
鬼灯
後で覚えてろよ……
閻魔大王
ヒッ
ミゾラ
?
どうかしましたか?
どうかしましたか?
鬼灯
いえ、なんでもありません
鬼灯
行きましょうか
ミゾラ
はい!
ミゾラ
ここは?
鬼灯
私の部屋です
鬼灯
ちょっと待っていてください
ミゾラ
はい!
鬼灯
これを
(自分の持っている服を渡し)
ミゾラ
え、いいんですか?
鬼灯
はい
鬼灯
洋服だと、目立ってしまうので
私の服を貸します
少し大きいかもしれませんので
すみません
私の服を貸します
少し大きいかもしれませんので
すみません
ミゾラ
いや全然全然!
ミゾラ
ありがとうございます!
鬼灯
明日、こちらで着る服を渡しますのでそれまではそれを着ていてください
ミゾラ
はい!
鬼灯
あ、あと
あなたに働いてもらうところですが
あなたに働いてもらうところですが
鬼灯
獄卒の仕事はきついと思うので
私の仕事を手伝ってもらいます
私の仕事を手伝ってもらいます
ミゾラ
分かりました!
ミゾラ
あ、そういえば
現世の私って
今頃どうなってんですかね……
現世の私って
今頃どうなってんですかね……
鬼灯
見てみますか
(見ている)
鬼灯
あ、お葬式やってますよ
ミゾラ
やっぱりそうなんだ……
おばあちゃん
ミゾラ……(泣)
ミゾラ
おばあちゃん……
鬼灯
………
鬼灯
今日はもう疲れたでしょう
部屋に戻って休みますか?
部屋に戻って休みますか?
鬼灯
地獄の案内は明日にしましょう
ミゾラ
……はい
鬼灯
私は床で寝るので
ミゾラさんはベッドで
寝てください
ミゾラさんはベッドで
寝てください
ミゾラ
え、いやいや……
俺が床で寝ますッ!
俺が床で寝ますッ!
ミゾラ
ジブン、泊まらせてもらってる身なので!
鬼灯
いえ、今日は疲れたでしょう
それに私は床でも構いませんよ
それに私は床でも構いませんよ
ミゾラ
いや、ジブンが……!
(無視して鬼灯が寝た)
ミゾラ
……
ミゾラ
ありがとうございます
ミゾラが現世に帰ったあとのこと
白澤
お前は可愛いとか思わなかったのかよ?
鬼灯
特に何も
白澤
ふーん
鬼灯
なんですか
白澤
別にぃ?
鬼灯
気色悪いですね……
白澤
なんだとッッ!?
鬼灯
そんなことより、ついでに話しておきたい案件があるんです
白澤
そんなこととはなんだそんなこととは!!
鬼灯
最近、やけに現世の者が
地獄に迷い込んでいることが多くて
(無視)
地獄に迷い込んでいることが多くて
(無視)
白澤
たまたまじゃないの?
鬼灯
たまたまだとしても
頻度が多すぎます
頻度が多すぎます
鬼灯
今日もまた現世の者が
迷い込んでしまったみたいですし
迷い込んでしまったみたいですし
白澤
へぇ
白澤
それで、お前は
このことをどう思うわけ?
このことをどう思うわけ?
鬼灯
誰かが地獄への道を意図的に開いている………というのが私の考えです
白澤
そうだとしたら、どうする?
鬼灯
それは犯人探しをするしかないですよ
白澤
で、なんでこのことを僕に話したのさ
鬼灯
あなたに協力をしてもらおうと思いまして
白澤
はぁ?イヤだね
白澤
なんでお前と協力して
犯人探しなんてしなきゃいけないのさ
犯人探しなんてしなきゃいけないのさ
鬼灯
お金、払えないんですよね?
白澤
!!
白澤
なんで知ってんだよ!!
鬼灯
さっきあなたが帰ってきた時に
請求書を持っているのを
見まして
請求書を持っているのを
見まして
鬼灯
妲己さんのお店のことなのでどうせ今回もぼったくられたのでしょう?
白澤
……
鬼灯
では、交換条件と行きましょうか
鬼灯
白澤さんがもし、犯人探しを
手伝ってくれたのなら……
・妲己さんへの借金返済のため
私がお金を貸す
・珍しい東洋の薬草など
薬を作る材料を提供
これでどうでしょうか?
手伝ってくれたのなら……
・妲己さんへの借金返済のため
私がお金を貸す
・珍しい東洋の薬草など
薬を作る材料を提供
これでどうでしょうか?
鬼灯
ちなみに、前払いとかはありません
しっかり解決したあとに提供しますので
しっかり解決したあとに提供しますので
白澤
んー……
白澤
悪くない話だ
白澤
その話、受けよう
鬼灯
では、推理してください
白澤
え、推理?
鬼灯
はい
鬼灯
あなたのその膨大な知識があれば余裕でしょう?
白澤
無理無理〜
白澤
僕どこぞの名探偵じゃないし
鬼灯
バーロー、諦めたらそこで試合終了ですよ
白澤
色々混ざってんな、おい!!
白澤
そもそも、事件解決には
証拠とか集めないとダメだろ
証拠とか集めないとダメだろ
鬼灯
それもそうですね
鬼灯
では、最初に情報を集めるとしましょうか
白澤
明日からにしよう
白澤
今日は疲れた……
鬼灯
はぁ?
あなた何にもしてないでしょう?
あなた何にもしてないでしょう?
白澤
お前と喋るのに疲れたんだよ!!
白澤
早く帰れ!!
この闇鬼神がッッ!!
この闇鬼神がッッ!!
(店から追い出し)
鬼灯
やれやれ、調査は明日からになりそうですね……
次回へ続く