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大丈夫の裏側…7

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大丈夫の裏側…7

1 - 大丈夫の裏側…7

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2019年06月21日

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家に着き

真っ直ぐ向かうのはお姉ちゃんの部屋

綺麗に整頓された机の上にそのノートは置かれていた

芹香

あった!

前に触ろうとした時は

朋莉(姉)

それはダメ!そのノートは私にとって大切な物なの!!

と声を荒げられた

芹香

確かこのノート、私が中学に上がるときに色違いで買ってもらったんだよね

芹香

鍵…私のでも開くかな?

姉のノートを片手に自分の部屋へ自分のノートの鍵をポケットに入れ時計を見ると思ったより時間が過ぎていた

芹香

っと!早く病院に行かないと!!

駆け足で病院へと足を進める

芹香

お父さん!持ってきたよ!!

お父さん

ありがとう

お母さん

でっでも鍵がないなら見れないわ!見るのは諦めましょ

芹香

それなら私の鍵使えるかもしれないから持ってきたよ

鍵を見せれば母親の顔は見る見るうちに青くなって行った

お母さん

合わなかったら芹香の鍵が無くなっちゃうわ!やめなさい!!

芹香

何で?私はお姉ちゃんが自殺しようとした理由を知りたいの

芹香

なのに何でやめろって言われなきゃいけないの?

お父さん

母さん…まさかとは思うが書かれてるかもしれないやましい事でもしたのか?

お母さん

そんなはずないでしょ!?

芹香

お母さんはこのノート本当に覚えてないの?

お母さん

え…?

芹香

これ、私が中学に上がった時に日記を付けるためにお姉ちゃんと色違いで買って貰ったやつだよ?

芹香

だからメーカーも一緒

お父さん

芹香の鍵を試してみよう!

医師

そうですね

医師

妹さん、その鍵を借りてもいいですか?

芹香

はい!

先生にノートと鍵を手渡せば少しの静寂の後【カチン】と鍵が開く音が響いた

芹香

開いた♪

お母さん

っ!?

響いた音と同時に母親は廊下の方へと走り出そうとした

お父さん

何処に行くんだ?

お母さん

あ…その…とっトイレに…

走り出そうとした瞬間お父さんに腕を捕まれ逃げる事は出来ずその場に足を止めた

医師

トイレなら廊下へ行かなくてもそこにありますよ?

医師

それとも逃げようとしたんですか?

芹香

お母さん、お姉ちゃんをいじめてたの?

お母さん

いじめてないし逃げようともしてません!!

お父さん

おい!そんな大声出すことないだろ!?

お母さん

おっ怒ってないわよ!!

あからさまに怒った口調で言えば病室内にあるトイレに篭った母親を気にすることも無くノートに視線を移した

芹香

お姉ちゃん…

お父さん

……

内容を見た私達はその予想以上に辛い内容に何も言えなくなってしまった…

芹香

お姉ちゃん…いつも無理して…

お父さん

気づかなかった俺も…父親失格だな…

医師

そんな事ありませんよ。深守さんも書いてるじゃないですか。【まだ挫けずに居れるのはお父さんと芹香のおかげ】って

お父さん

そう…ですね…

芹香

ねぇ、お母さん遅くない?

お父さん

そうだな…

医師

でもトイレには確かに入りましたよね?出てくる音もしませんでしたし…

芹香

ちょっと声かけてみる

しかし声を掛けても返事は無くトイレの扉に手を掛けると

母の姿は無かった

医師

ノートを読んでる間にやられましたね…

お父さん

1度家に帰ってみます!芹香はどうする?

芹香

私も行く!先生、お姉ちゃんをお願いします

家に戻れば鍵は空いており家の中は荒れ金品類は父の自己管理している通帳と父と私の財布、貯金箱以外ほぼ無くなっていた

しかし荒れた部屋の中不自然に食卓テーブルだけは綺麗でその上には1枚の母からのメモと離婚届が置いてあった

お父さん

何が『私の方から離婚してあげる』だ!!芹香!母さんの方のおばあちゃん家電話を入れてくれ!!母さんが家の金目の物を盗んで逃げたってな

芹香

え!?あ、うん!!

お父さん

俺は警察に被害届を出してくる

父が警察へ向かったのを確認しておばあちゃんの家に電話をかけた

出た時の嬉しそうな声

お姉ちゃんは元気か聞かれ現状とノートに記された母親が今まで姉にしてきた仕打ちを話すと電話越しでも分かるほど泣き崩れ何度も『ごめんね』と謝り続ける声を私はただ聞いている事しか出来ずにいた

…続く

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