遥斗
遥斗
隕石から身を守るため 家庭用シェルターに2人
気持ち悪い笑みを 浮かべられているかどうか
顔が 引きつっていないかどうか
不安だった
杏佳
杏佳
早く
早く泣き叫べ
遥斗
遥斗
遥斗
杏佳
もっと
もっと嫌がれ
遥斗
杏佳
お願い、早く
早く嫌いだと言ってくれ
気持ち悪い、と 言い放ってくれ
逃げてくれ
遥斗
遥斗
遥斗
クソ野郎だ、と 言ってくれ
扉の鍵も開いているから
早く出てくれよ
遥斗
遥斗
懐から ポケットナイフを取り出す
杏佳
遥斗
早く──
杏佳
ガチャガチャ!!
杏佳
バタンッ!
杏佳
腰が抜けた杏佳は 這いつくばりながら外へと逃げてゆく
遥斗
遥斗
数分前 突如、隕石がこの住宅街に 衝突する事を知った
一緒に死んでも良かったんだ
遥斗
遥斗
だけど、 人間の嫌なところが出てきちゃうもので
杏佳を、好きな人を 殺すも同然の事をしようとする自分が 憎かった
遥斗
何度も頭の中で闘った
欲に悩まされて苦しかった
遥斗
褒めてくれる人は いないと分かっていながらも 独りポツ、と呟く
──
遥斗
遠くから 大砲を撃ったかのような音が 聞こえてくる
遥斗
愛しき貴方よ
どうか。
fin.
ONE WEEK 様主催 【コーヒー事件】 参加作品
こちらのお話は 『後編』として執筆させて頂きました。
前編(原作) 日曜日の絶望/叉來あすか さん 『世界の終わりに告白を』
こちらをご覧頂けると より、お話が理解しやすいと思います。
最後までご覧頂き、ありがとうございました✨
立花
コメント
20件
とても好き はい、とてもとても好きです 別アングルから見た時の彼が私にドストライクです🙌
立花さんに書いて欲しいストーリーがあります 片思いしている女の子がイメチェンをし可愛くなりどんどん...これ以上は言いませんw