侑
翔陽くん、サムがごめんな?
日向
え?
早朝自主練の準備をしながら謝る
翔陽くんはなぜ謝られたのか分からず ポカンとしてた
侑
いや、サムずーっと翔陽くんの近くに居るし
侑
なんなら学年ちゃうのに
侑
翔陽くんの教室に乗り込んで
侑
昼飯一緒に食っとるし…
日向
別に俺嫌じゃないので、大丈夫っすよ!
ボールを出してくる翔陽くんはそう言いながら元気に笑った
日向
反対にお世話になりすぎてて
日向
俺の方が申し訳ないです…
翔陽くんはそう言って下に目線をやる
侑
ええねん、ええねん
侑
サムが好きでやっとることやから
日向
ならいいんすけど…
少し沈黙が続く
会話が途切れてなんとなく気まずい
そう思っとったら何か考えてた翔陽くんがパッとこっちを向いて
日向
俺的にはなんで侑さんが
日向
俺の練習に付き合ってくれるのかの方が気になります
って言ってきた
侑
え、
侑
もしかして一緒に練習嫌やった?
少しショックを受けて眉を下げる
日向
いえ!そういうんじゃなくて…
日向
他の部員が
日向
『侑はヘタクソが嫌いで、
日向
自分のセットに絶対的な自信持っとるから
日向
決めれやんかったらキレる』
日向
って言ってたので…
日向
俺、ヘタクソ…だし
日向
めっちゃブロックに捕まるし……
日向
ツムさんが俺の事好きになる要素一個もないじゃん!
日向
……って
翔陽くんがしょんぼりしながらチラリとこっちを見る
ヘタクソって自覚はあるんやなぁ
侑
……確かにヘタクソは嫌いや
翔陽くんを傷つけたくない
やけど
侑
翔陽くんの事も上手くなるまで無視しとことか思っとったよ
俺の想いを翔陽くんに知ってもらいたい
侑
速攻のタイミングも全く合わんかったしな
侑
そもそも翔陽くん、速攻が何かも知らんかったし
侑
……けど
思ってること共有したい
侑
自主練のサムのトスミスの時みたいなブロード
侑
はしからはしまでギュン!って行くブロード!
侑
あれ見て、かっこええって!!
俺は翔陽くんと試合で凄い事してみたい!!
侑
ブロードじゃなくても
侑
翔陽くんのその運動神経活かして
侑
何かしてみたいんや!
そう言って翔陽くんの瞳を見る
翔陽くんは一瞬ポカンとして
その後すぐに嬉しそうに笑った
侑
でも翔陽くん、あれどうやったか覚えてへんのやろ?
日向
そうなんす…打ったって事は覚えてるんですけど、
日向
どうやったのか覚えてなくて…
翔陽くんのバネとスピードと体力を活かした攻撃
やり方は工夫して考えればいっぱいある
けど、それを最大限使った状態で攻撃を成立させるには……
侑
……ならボールは俺が持ってく!
日向
え?
侑
翔陽くんは多分トスに合わせてたら
侑
あのスピード出せやんのちゃう?
侑
だから俺が持ってく!
侑
翔陽くんはブロック躱してジャンプしてスイング!
日向
えっ、ツムさんが俺のスイング位置
日向
ドンピシャにトスするってことですか!?
侑
そや!…けど
そんな神業、出来へんって知ってる
知ってるけど挑戦したい!
侑
まだ俺にそんなことする技術ない
侑
でも俺がもっとすごい技術を身につけて、
侑
ドンピシャに上げれるようになったら
侑
俺を信じて飛んでくれへん?
翔陽くんに聞く形になったけど
翔陽くんがどう返事してくれるかは 知ってる
日向
勿論!!!!
予想通りの返事にこんなに 嬉しくなったんは
初めてかもしれへん
侑
よし!そう決まれば練習や!
侑
俺も翔陽くんももっと上手くならんとあかんからな!
日向
うす!
侑
俺の卒業までにはせめて1回は成功させたいよなぁ…
日向
侑さんが卒業したら俺宮城に帰んないとだし
侑
そやった!!翔陽くん1年しかこっちおらんのやん!
日向
はい…
侑
なら尚更!絶対この1年で成功させよ!!
日向
……!はい!!!






