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茜
結
茜
結
僕は虫たちを驚かさないよう、そっと木の裏を覗いた。
蜜の塗りたくられた木の幹に、一匹際立つ金色のカブトムシが止まっていた。
結
逃がさないよう、僕は咄嗟に自分の口を押さえた。
一歩一歩後ずさって、やっと押さえていた手を下ろす。
そうして僕は、君が指を差した方角へ急いだ。
結
茜
結
茜
君は僕の見つけたカブトムシを採ろうと慎重に手を伸ばす。
僕はそれを少し離れたところで見守る。
結
僕、何かを忘れてる?
結
なにか嫌な予感がして、冷汗が全身を伝う。
結
パァン!
結
赤色に包まれて見えなくなった君の顔。
その身体は一寸とも動かない。
狩人
狩人
身の覚えのある顔は、すぐに僕たちの姿を目に入れる。
狩人
その顔が、なんともおぞましくて。
結
朝からだった頭痛が今にして、さっきよりもずっと酷く響いた。
立っていられなくなって、その場にうずくまる。
狩人
狩人
男性の叫び声と共に、僕は意識はプツリと途切れた。
結
服も布団も、僕の汗でびしょびしょだった。
顔が熱いのに寒い。
結
半ば目をやらずに枕元のガラケーを取ると、すぐに画面を開く。
…表示は、2012年 8月3日。
時刻はまだ、朝の7時半だった。
結
わからない、なんで僕はこんなに焦っているの?
結
そう、ただの夢だ。
僕は夢を見た、でもそれが二度重なっただけ。
ないことはない。
そう、自分に言い聞かせた。
その時、君から連絡が来た。
茜
茜
結
結
茜
茜
茜
結
結
結
結
結
結
しんみりした顔を手で擦って、表情筋を引き締めた。
結
森へ行くと、"今度は"君が先に着いていた。
君は僕の姿を見つけて、駆け寄ってくる。
茜
結
茜
結
謝罪を伝えると、君は仕方ないという風に微笑む。
茜
結
拭いきれない違和感を感じつつ、君には笑って見せた。
茜
結
結
茜
結
茜
君と話しながら食べ進める。
茜
茜
結
茜
茜
目を輝かせながら言う君に、僕は困ったように笑う。
結
茜
結
君が近くの駄菓子屋へ走る中、僕は自分の、段々と溶けていくアイスを見つめた。
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