ロゼ
ロゼ
ロゼ
今回少し長いです
魔王は何も言わずに僕と♥️くんを見つめていた
が、
不意に空を仰いだ
青い瞳を追うと黒く大きな何かが飛んでいる
💙
それを飛ぶそれは、大きいわけではなかった
モンスターが大群で向かってくる
♥️
💙
僕はアミュレットから剣を取り出したが、近づくほどにそれが1人で相手できるような数ではないことを知る
♥️くんは武器もない。
そして何より、魔王がいる。
魔王を相手しながら対抗できるとは思えない
♥️
その時だった
ドサッ…
急いで屋内に戻ろうとしていた時何かが落ちてきた
そこにはピンクの矢が突き刺さったモンスターが落ちていた。
💙
ドサッ。ドサッ。ドサッ。 ドサッドサッドサッドサドサドサドサドサドサ
次々とピンクの矢が刺さったモンスターが屋上の床に落下していく
♥️
ピンクの矢は当然、魔王の指先から絶え間なく放たれていた
その1本1本が正確に一撃でモンスターの核を貫いて仕留めている
ゾッとする間にも屋上の床はモンスター出埋め尽くされていた
💙
♥️
💙
♥️
💙
💙
💖(魔王)
僕が呼びかけると青い瞳が再び僕らを見た
💙
♥️
僕は♥️くんを見てから再び魔王を見つめる
よく見れば青い瞳は♥️くんだけを見つめていた
♥️
♥️
♥️くんはキッパリそう言って僕を強く押しとどめる
♥️
💙
♥️くんが💖くんから💛くんを奪ったから?
でも、♥️くんと💖くんは仲が良かったはず
そんなに恋愛感情はなくても友情はあったはずだ
💙
💙
僕が叫ぶと魔王の瞳が僕を見つめた
青い瞳で僕を見つめながら魔王は口を開いた
💖(魔王)
その声に感情は少しも含まれていない
ひかえめでも無邪気でもない
でも、それは確かに💖くんの声だということに胸が痛くなる
♥️
💖(魔王)
💖(魔王)
💖
💖
一緒にゲームをしたあの日💖くんは屋上でそう言ってた
自分が好きなことを好きだと言える僕を強いと言っていた
💖くんが欲しかった強さはこんな暴力的な強さじゃないはず
ゲームが好きだと友達に言ってみればと言うと、💖くんは決意するように手を握っていた
💖
そう決意することは、もし引かれてしまったら怖いと言ってた💖くんにはとても勇気のいる決断だったと思う
それは💖くんの中で大きく大切な決意だったはず
♥️
♥️くんが言った魔王のあり方の考察が合っているなら、
あの時の決断が大きなものだったからこそ、強さに拘るようになっていまったのだろうか
💖(魔王)
魔王は人差し指をこちらに向けてきた
魔王はそのまま… ♥️くんを指したまま感情のない声で言った
💖(魔王)
💖(魔王)
💖(魔王)
♥️
魔王の言葉には感情が感じられない。
しかし、「💛」と言う弟への呼び方には、無感情には不釣り合いな響きがあった
💖(魔王)
自分の身体があれだけボロボロになっても♥️くんを守った
しかしそれは、自分が♥️くんを倒すために他の人間やモンスターに倒されることを許さなかっただけ
魔王は♥️くんを狙っている
♥️くんの予想通りだった
♥️
♥️くんの血の気が引いていた
予想していたとしても、 💖くんの声で、 💖くんの顔で、言われれば、 それは💖くん自身の言葉のように感じる
でも…
💙
💙
根拠なんてない。
でも、💖くんはこんな風に誰かを傷つけたりなんかしない。
💙
♥️
💙
💙
💖(魔王)
💙
そう考えなければ気持ちが負けてしまう。
これからしようとする作戦にさえ挑めない
💙
💖(魔王)
💙
♥️
♥️
これまでも幾度も傷ついている♥️くんの心に魔王の言葉は致命的なものだったはずだ
それでも♥️くんは僕の隣に立って目的を見失わないでいた
💖(魔王)
💙
💙
💖くんは一人ぼっちになるのを恐れていたはず
💖(魔王)
💖(魔王)
💙
💙
こんな時に💖くんが僕を気にかけてくれたことが嬉しくなる。
💙
💙
💙
💙
♥️
💙
💖(魔王)
『💛くん』の名前に魔王が反応する
僕は1歩魔王はと近づく
💙
💙
魔王はその場で微動だにせず、ただ僕を見つめていた。
💙
♥️
♥️くんは無理に止めようとしなかった
大丈夫だと伝えるためにうなずいた
💙
青い瞳を見つめながら僕は手を差し出した
💙
💖(魔王)
💖(魔王)
いらない
💖(魔王)
自分でも知らないうちに双子の弟の存在も、記憶も失っていた
兄弟さえいない僕にはその絶望は計り知れない
それでも僕にはわかることがある。
💖くんは💛くんのことを忘れてなんかいなかった
💙
💖(魔王)
💙
ほとんど動かなかった魔王の瞼が瞬いた
頬に伝うものがあった
♥️
頬から雫が落ちていた
💖(魔王)
💖(魔王)
無感情な声
言葉
表情
しかしその頬には涙が音もなく伝っていた
💙
💖(魔王)
潤んだ目には、誰も映っていない。
淡々と吐き出される声にも感情はこもってない
その姿には既視感があった
冷たい目
人を突き刺す言動
感情を殺してボロボロになってしまった親友
💙
あの時、自分が魔王を倒してしまえば、 最初から♥️くんの言葉を信じていれば
いや、もっと前から、♥️くんの異変に気付いていれば
💙
💖(魔王)
僕は💖くんに笑って言った
💙
あと一歩踏み込めば触れられる
そんな距離まで近づいても、💖くん派何もせずにただ僕をじっと見つめていた
💙
コメント
9件
💙ちゃん!ファイト!もう少しで💖くんが戻るから!(知らんけど┓(^ワ^)┏)
最近忙しくてコメできませんでしたが続き楽しみです!
めっちゃドキドキした✨ころんくん頑張れ(๑•̀ㅂ•́)و✧