コメント
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え好きすぎます!!!!? 万次郎を出すとこまで天才です🥹🥹🥹
次は新宿駅、新宿駅
愛凪(えな)
今日で42回目の溜息。
鼻から息を吸い込むと、初夏の青々しい匂いが鼻腔をくすぐった。
もう6月か。
プルルルル…
愛凪(えな)
山本
不在着信
だる、またか…
愛凪(えな)
愛凪(えな)
ガチャッ
愛凪(えな)
もしもし?先生!
相変わらず真夏みたいに暑苦しい。
愛凪(えな)
愛凪(えな)
それが…連絡がとれたんです!
愛凪(えな)
とにかく 今から1週間分の衣服を用意して、 東京駅まで来てください!
愛凪(えな)
ガチャッ
愛凪(えな)
愛凪(えな)
そうだ、新人で炎上中の身だから 舐められてるんだ。
愛凪(えな)
私は人が嫌いだ。
新しい環境に慣れるのも嫌いだから 旅行も、引っ越すのも
全部嫌いだ。
…そのはずなのに
愛凪(えな)
いつもなら断るはずなのに
なんだかこの日は少し、胸が高鳴った。
もしかしたらこれを世間では、 "運命"なんて呼ぶのかもしれない。
愛凪(えな)
愛凪(えな)
山本
愛凪(えな)
愛凪(えな)
山本
愛凪(えな)
愛凪(えな)
山本
愛凪(えな)
愛凪(えな)
山本
愛凪(えな)
山本
空
雲
太陽
昔、誰かが言っていた。
空が青いのは 太陽がいっぱい泣いたからだと
雲ひとつない空は寂しいと
太陽は寂しそうだと…
そう、言った。
次は水戸駅、水戸駅です。
愛凪(えな)
愛凪(えな)
山本
愛凪(えな)
愛凪(えな)
山本
愛凪(えな)
山本
愛凪(えな)
空気が凍りつく。
まるで深夜の真冬の空気のように。
山本
うるさい。
山本
黙れ。
山本
山本
そんなの頼んでない。
やめて、勝手なことしないで。
愛凪(えな)
山本
山本
愛凪(えな)
山本
いつも真夏のような男からとは 想像のつかない
そんな凍てつくような眼差しに
私は何も言えなかった。
私達が降りたのは茨城の最北端 "大津港駅"だった。
愛凪(えな)
愛凪(えな)
山本
愛凪(えな)
"書けない"なんて
言えないじゃん。
愛凪(えな)
山本
山本
山本
橘 直人
橘 直人
山本
橘 直人
山本
橘 直人
愛凪(えな)
愛凪(えな)
橘 直人
愛凪(えな)
橘 直人
橘 直人
山本
愛凪(えな)
橘 直人
橘 直人
愛凪(えな)
橘 直人
愛凪(えな)
厳重な思い扉
薄暗い壁
愛凪(えな)
橘 直人
愛凪(えな)
橘 直人
ギギッ🚪
愛凪(えな)
愛凪(えな)
そこにいたのは紛れもない
日本人なら…いや外国人でさえ 世界中で知れ渡る顔
日本1の殺人犯
佐野万次郎がそこにはいた。