執事
執事
○○
そしてこの部屋に私一人となってしまった。
いつもならフョードルが隣にいてくれて、私が眠るまで見守っていてくれるのに…
考えれば考えるほど、寂しくなってくる。
フョードル・D
この言葉がずっと脳内で再生されている。
優しくて、心地よい声、ずっと大好きだった。
○○
いつもならあそこで紅茶を淹れてくれる。
いつもならあそこでカーテンを開けてくれる。
私が夜泣いていたらすぐ気づいて話を聞いてくれる。
ずっと彼を探してしまう。当たり前だった日常が、叶わぬ夢になってしまう。
○○
結婚したくない。 まだ彼に伝えられていないから。
ああ、好きって素直に言えてたら良かったのに。
私はそこからも色々な事を考えて結局眠りにつくことができなかった。
結婚式当日
お父様
○○
○○
お父様
○○
お父様
○○
お父様
○○
嫌だ諦めたくない。
結婚したくない。
フョードルに会いたい。
○○
お父様
お父様
私は強引に腕を引かれ、式場まで連れて行かれた。
神父
神父
神父が何か言っている…
私の耳には何も入ってこなかった。 ただ幸せそうな顔をして突っ立っているだけ。
その前には幸せそうにうっとりと私の顔を見つめる△△。
神父
△△
○○
そして神父は最後の言葉を口にした。
神父
その言葉を聞いた△△は目を瞑って私に顔を近づけてきた。
その時…
勢いよく扉が開いた。 それも壊れるかってぐらいの音で。
そこで目にしたのは、私の愛する人の姿。 あまりの驚きに式場の人々の視線は扉の前に立っている男に集中した。
○○
フョードル・D
フョードル・D
△△
フョードルは△△の言葉に耳を傾けることなく私の前まで来た。
そして私に膝をついて言う。
フョードル・D
フョードル・D
フョードル・D
フョードルの細い手を差し伸べてきた。
私は迷うことなく、彼の手を取り、そのまま式場から飛び出した。
なんて…来てくれたらどれ程嬉しいことか…
そんな叶わぬ妄想をしていても、フョードルは来る筈がない。 失踪しているんだもの。
○○
とうとう私は△△と接吻をした。
△△の親族は涙ぐんで、お父様は見向きもせず△△の人間と話をしている。
私たちは拍手に包まれて椅子に座らされる。
その後の事は覚えていない。 ぼうっとしていたら結婚式が終わっていた。
コメント
4件
妄想なのかぁ...本当であれよ! 続き待ってます!
わぁお(;°ロ°)やるねぇフョードル!! 続き楽しみ((o(。>ω<。)o))