日が沈むのが遅くなってきた、今は…
えーっとそう2月だった
白鳥沢の3学期は受験やらなんたらで単位さえ落とさなければ自由登校だった
あたしは別に家にいても特にやる事がないからとりあえず恩もない学園に
とりあえず毎日通っていた
大学も推薦で決まっていたから
でも今日はなんかおかしかった
「いつもよりも人が多い」
何故だ…?いつもはあまりいないのに
今日はなんかあったけ…?
と、いつもの様に1人で席に座って考えていた
そしたら
近くの女子がギャイギャイ騒いでチョコレートを交換しあってた
おいおいおいおい、チョコぐらいいつでも食えんだろ
うるせえなぁ
チョコレート、チョコレート、チョコレート…?チョコレート…!?
あー!今日は2月14日ー!?
は、バレンタインDAYと言うことか…
あ、だから今日人が多かったのか
おい女子高生あたし、バレンタイン忘れるとかどんだけ寂しいんだよ
1つの問題が解決してスッキリしたけどまたもうひとつ問題が増えた気がした
へん!どーせあたしは友達もお世話になった人も
好きな人も…
どーせいないですよ!
彼は…きっといっぱい貰っているのだろう
あたしには関係のない行事…
チョコレート自体、あんまり好きじゃ、ないし…
でも
心は晴れない
いつも一緒に帰っているお友達にはコンビニに行って
「タラタラしてんじゃねーよ」
を何個か買ってあげた
友達は嬉しそうな顔をしていた
その笑顔を見てやっぱりこの子には敵わないな…と思ってしまった
彼女は愛想がいいから
きっといっぱい貰ったりあげたりするのだろう
あとクラスの女子から何個か貰った
まあ、クラス全員にあげて好感度あげようとする自称1軍女子だけど
流石にお返しはないから
佐伯〇〇
と、そっくりありのまま伝えてあげたら
自称1軍
が、1番腹立った
お昼休み
あたしは紙パックの飲み物を買いに、体育館裏に来ていた
ぶらぶらしながら帰ろうとしたら
女の声がした
なんだ?告白現場か?
気になり、そっちの方に顔を向けると
そこには
顔も可愛くて、いかにもなんでも出来そうで、スタイルもよくて
スカートが短い
もうなんと言うかいかにも「モテルッ!」だけに生まれてきた感じの女子と
牛島若利だった
なななななななっ!?なんだと!告白現場か!?
なんだか、少し、おもしろくない…
あたしは2人の会話を
ぐんぐんヨーグルト片手に盗み聞きすることにした
「モテルッ!」女子生徒
牛島若利
おいおい、告白に決まってんじゃあないかよ!鈍いぞ!
「モテルッ!」女子生徒
言ったー!言いやがったぞ!こいつー!
牛島若利
牛島若利
「モテルッ!」女子生徒
牛島若利
いいぞー!こいつをどんどんボコボコにしたれぇ!
「モテルッ!」女子生徒
「モテルッ!」女子生徒
な、泣くかぁー!?泣けばいいと思ってんのかぁー!?
なんだこのクソアマー!?
牛島若利
「モテルッ!」女子生徒
「モテルッ!」女子生徒
は…?
あたし…?
なんだよ!あのクソ女!?人のこと巻き込むなよ!
許せん…変な金髪問題も許せん…
あたしは後先考えないで2人の前に飛び出して行った
佐伯〇〇
佐伯〇〇
佐伯〇〇
佐伯〇〇
牛島若利
「モテルッ!」女子生徒
佐伯〇〇
「モテルッ!」女子生徒
「モテルッ!」女子生徒
「モテルッ!」女子生徒
そう言って涙目の顔制服の裾で拭きながら女は去って行った
叫んで叫んで叫び続けた
佐伯〇〇
佐伯〇〇
そう言って彼女はベンチの背もたれに寄りかかる
金色の髪の毛がサラサラと落ちる
佐伯〇〇
牛島若利
佐伯〇〇
牛島若利
牛島若利
そう言って若利の表情が緩む
どくん
時々見せるその表情
どうやらあたしは若利のその顔をに少し弱いらしい
牛島若利
佐伯〇〇
佐伯〇〇
佐伯〇〇
佐伯〇〇
牛島若利
数え切れないぐらい…か
佐伯〇〇
とは言って見たものの、特になにも持っていなかったので
佐伯〇〇
佐伯〇〇
若利は少し驚いた顔をしていた
でも直ぐに表情が柔らかくなり
ニコっと
牛島若利
牛島若利
どくん
佐伯〇〇
佐伯〇〇
コメント
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あの主さん天才すぎて神です!