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【週末短編】エイプリルフール。

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【週末短編】エイプリルフール。

1 - 【週末短編】エイプリルフール。

♥

904

2022年04月01日

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レトルト

キヨくん

レトルト

今日遊ぶ約束してたやん?

レトルト

あれ、キャンセルしてもええ?

キヨ。

え?

キヨ。

どうしたの?

レトさんから連絡が入る。

ドタキャンなんて普段しないから 俺は驚いた。

キヨ。

来れない理由は?

レトルト

なんか

レトルト

体調悪いのかも

レトルト

鼻声治らなくて

キヨ。

それいつもじゃんw

キヨ。

えっ?

キヨ。

そんなことで?

レトルト

マジなやつやって!

レトルト

そんなわけでさ

レトルト

悪いんだけどまた今度でいい?

正直今日は楽しみだった。

新作のゲームも買って騒いだり

そのまま泊まって朝まで…

レトルト

もしかして色々用意してくれてた?

キヨ。

まぁ…

キヨ。

でもそれなら仕方ないわ

キヨ。

看病しに行こうか?

レトルト

いい!

レトルト

それはいい!

レトルト

大丈夫だから!

レトルト

病院行く!

なんだか様子のおかしいレトさん。

本当に体調悪いのか…?

キヨ。

そか

キヨ。

じゃ、お大事に

キヨ。

はぁ…

暇になってしまった。

レトさんと約束していた時間まで1時間。

ちょっと急すぎる。

専ら夜型の俺たちは夜集まることが 多いのだが

こんな時間に開いてる病院なんて…

キヨ。

もしかして俺…

キヨ。

レトさんに嘘つかれた…?

俺と会うのが嫌で 風邪だって嘘ついた?

でも正直者のレトさんのことだ。

そんなことあるわけないのに…

キヨ。

まさか……

何か隠し事だろうか?

俺に言えないことがあるのかもしれない。

他に気になる人でもできたとか?

キヨ。

くそっ

考えれば考えるほど 嫌なことしか思い浮かばない。

テーブルの上には酒やお菓子。

色々準備して待っていたのに。

楽しみにしてたのは俺だけ?

そんなことを 1時間も考えていた。

でももし本当に風邪だとしたら?

確かめに行こうと玄関の扉に 手をかけたときだった。

ピンポーン

家のチャイムが鳴る。

キヨ。

ん?

キヨ。

誰だ?

宅配は頼んでいない。

まさか宗教か?

外のカメラをチェックすると―

ガチャ

レトルト

こんちゃーす!!

キヨ。

え!?

キヨ。

レトさん!?

レトルト

それ!

レトルト

その顔よ、見たかったのは

してやったりといった顔をして ニヤニヤしながらこっちを見る。

キヨ。

風邪は?

キヨ。

病院行ってたんじゃねーの?

レトルト

こんな時間に開いてるわけないでしょ

キヨ。

何で来てんの?

レトルト

キヨくん

レトルト

今日は何日でしょう?

キヨ。

4月1日…

キヨ。

あ…

レトルト

そう!

レトルト

今日は嘘つく日です!

レトルト

どう?

レトルト

引っかかったっしょ?

とても楽しそうに 部屋に向かうレトさん。

キヨ。

エイプリルフールかぁ…

すっかり忘れていた。

レトルト

あんまり面白くない嘘だけどさ

レトルト

俺はお前の驚いた顔見れたから

レトルト

満足です!

たしかに驚きはしたけれど…

キヨ。

風邪だと思ってたから

キヨ。

俺レトさんの家行こうかと思ったよ

レトルト

マジで?

レトルト

俺の嘘くらい見破ってよ笑

キヨ。

うん…

キヨ。

でも、嘘付いてるのはわかったけど

キヨ。

ちょっと不安になった

レトルト

え?

キョトンとした顔で俺を見る。

キヨ。

何か隠し事してるのかと思って

キヨ。

レトさん、嘘つけないでしょ?

レトルト

キヨくん…

するとその時。

ぎゅっ

キヨ。

ちょっ…なに…

レトルト

バカだなぁ

レトさんが俺に抱きついている。

レトルト

ただのエイプリルフールのつもりだったけど

レトルト

そんなに不安にさせてたんやね

レトルト

ごめんねキヨくん

普段はあまりしない行動に さっきよりも驚きが大きかった。

少し躊躇してから 俺もその背中に腕を回す。

キヨ。

俺は素直なレトさんが好きなの

キヨ。

嘘下手なんだから

キヨ。

無理してつかなくてもいいよ

レトルト

それはすまんやって

レトルト

たまにはそんなキヨくんも新鮮でいいね

キヨ。

悪かったね、余裕なくて

レトルト

なんですねるん?

レトルト

朝までゲームするから許してよ

キヨ。

ゲームだけ?

レトルト

え?

キヨ。

二人きり、でしょ?

キヨ。

もっとイチャイチャしたい

レトルト

いっ、いま体調悪いから!!

咄嗟にバレバレな嘘をつく。

キヨ。

それは嘘じゃん笑

キヨ。

じゃあお楽しみは後に取っておくとして

キヨ。

酒とお菓子用意したからゲームしよ

レトルト

お楽しみって……

レトさん心臓の音が 少しずつ速くなるのがわかる。

キヨ。

やられたぶんはやり返すからね

レトルト

うぅ…

キヨ。

いいじゃん、ね?

キヨ。

ということで

キヨ。

負けた方は…

キヨ。

勝った人にキスです

レトルト

え!?

レトルト

嫌や!!

キヨ。

勝てばいいんだよ?

心底嫌そうな、恥ずかしそうな顔をする。

かわいいな…

数時間後、レトさんが コントローラーを投げ

ベッドに突っ伏していたのを 俺は爆笑しながら見ていた。

THE END.

この作品はいかがでしたか?

904

コメント

4

ユーザー

フォロー失礼しますm(_ _)m

ユーザー

続き気になった…エイプリルフール良い🥺🥺🥺

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