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鈴音
う、うう…
蓮
あ、起きたか？
鈴音
あれ？ここは？
蓮
お前、急に倒れたから城まで運んできた
鈴音
へ？城？
蓮
ここの当主、俺の親父だから
鈴音
？？
蓮
えっとな…
？？？
蓮は説明下手だなぁ
鈴音
だ、誰？！
蓮
蒼、帰ってきてたのか
蒼
たった今ねー
蒼
で、この子は？
蓮
鈴音だ、こっちに迷い込んだらしい。お前帰り方わかんねぇか？
蒼
んー、父さんには聞いたの？
蓮
わかんねぇってさ
蒼
僕もわかんないよ、なにせここに来た人間ってほとんど…
蓮
おい、言うなっ
鈴音
え？
蒼
あ、まだ言ってないのか
蒼
ちゃんと話してあげた方がいいと思うけどなー
蓮
…
蓮
分かった
鈴音
？
蓮
お前さっき襲われてただろ？
鈴音
うん…
蓮
時々、ここに迷い込む人間はいるんだよ
蓮
ただ、そいつらのほとんどが「怪奇現象を見るために心霊スポットに行ったらここに来た」とか
蓮
悪ふざけをしてて、怒った妖怪とかにここに飛ばされてくるんだよ
鈴音
なるほど…
蓮
で、俺も1回は助けるんだけどさ
蓮
あの人間共、俺の話も聞かずに逃げたりするから
蓮
そのまま放置するようにしてんだよ
蓮
だから、全員人間の肉がだーい好きな妖怪に食べられて終わり。帰った試しがない
鈴音
……
鈴音
みんな人間食べるの？
蓮
いや、ほんの少数だけだ。
蓮
見た目が明らかに化物のやつは注意した方がいい
蓮
俺たちみたいなまともな会話ができたり、見た目が人間に近いやつは大丈夫だ。
鈴音
へー
蓮
で、話の続きだけど…
蓮
妖怪とかはほっとくとすぐ争い始めるから、それをまとめる一族がいるわけよ
鈴音
うん
蓮
それが俺達、「鬼」なんだ
鈴音
…ん？
鈴音
じゃあ、もしかして蓮って
鈴音
超お偉いさん？
蓮
そういうこと
蓮
で、こいつが…
蒼
蓮の双子の兄の蒼でーす！よろしくね！
鈴音
蒼さんですね
蒼
そうそう！
蓮
それ、面白くないからな
蒼
えー、いいダジャレだと思ったのにー
鈴音
双子なのにお二人はあんまり似てないんですね
2人
二卵性双生児だから
鈴音
(同時…)
蓮
こいつは根っからの女ったらしだからよ、気をつけろよ
蒼
えー、酷いなー
鈴音
あはは…
鈴音
とりあえず
鈴音
今のところ帰る方法はないんですよね…
蓮
ごめんな、それは分からない
蒼
だから、見つかるまで鈴音ちゃんはここにいていいからね！
蒼
僕達も頑張って探すからさ！
鈴音
ありがとうございます
鈴音
そういえば…
鈴音
お二人は何歳なんですか？
鈴音
見た目は私と変わらない感じがしますが…
蓮
うーん、人間の年齢に換算すると17くらいだけど…
蒼
こっちの年齢いうと200歳くらいかなっ？
鈴音
い、一応同い年ってことでいいですか？
蒼
そう、同い年
蒼
だから敬語じゃなくていいからねー
鈴音
ありがとうございます
蒼
じー
鈴音
あ、ありがとう…
蒼
そう、それでよーし！
蒼
じゃあ、城の中案内してあげるよ！
蒼
いこいこ！
鈴音
えっわぁっ！
蓮
ちょっ…蒼！
蒼
鈴音ちゃんは僕がもらっていくよー
鈴音
(お、お姫様抱っこ？！)
蓮
…ざけんなっ！
蓮
まてっ！
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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