授業の終わった放課後、四年二組の教室には夕陽が差し込み机の群れの上に金色の影を落としていた。
ひかる
ひかるはランドセルを背負ってやる気満々にそう告げる
さくら
さくらはランドセルに教科書を詰めながら首を傾げた。
すると、前の席からあおいが教科書と地図帳を並べた。
あおい
とりあえず三人は図書館へ向かった
誰も居ない静かな図書館はなんだか秘密基地みたいでわくわくした。
机に並べた地図帳や世界百科等を見つめてひかるが呟いた
ひかる
さくら
さくらが微笑んだ。
あおいはページの端にある青い海を白魚の如い指先でなぞった。
あおい
ひかる
あおい
あおい
あおい
さくら
その時、図書室にふわりとそよ風が吹く。
開いたページがめくれた。そこには海と、白い点。
ひかる
さくら
あおい
あおい
三人は顔を見合わせて、秘密を共有したみたいな、特有の非日常感に笑った
ひかる
2人もそれに頷いて、わくわく、といった感じの気持ちを共有した。
放課後の図書室に3人の笑い声が微かに響く。
ページの隅の小さな点は夕焼けの光を微かに反射して。
まるで「見つけたね」と言っている様だった─────
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!