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泡になって消える

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泡になって消える

1 - 泡になって消える

♥

50

2021年09月17日

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親友に 告白を した

暑い暑い日だった

シンユウ

シンユウ

……っと…

シンユウ

ごめんな?

シンユウ

俺、他に好きなやついんだわ

すごく困ったような、驚いたような、

そんな表情で親友は言った

別に期待していた訳じゃない。

好きな人がいるのも知っていたし、この想いを実らせるつもりもなかった。

ただ、伝えたかったんだ

次の日から、学校生活は変わった

色々な人から好奇な目で見られるようになった

親友が手当り次第、友人たちに報告したようだった

……期待はしていなかったけれど、こうなることは少し想定外だった

それもそうか。

“ 僕” は普通じゃないのだから。

いつの日か読んだ、ミステリー小説を思い出した

殺害した犯人は

あの人が私を貶めたのよ!

こんなにも愛していたのに!!

なんてことを言っていた。

裏切られた彼女は、今の僕と同じ気持ちなのだろうか

なんてことを思いながら、僕は

落書きで埋まった机を拭いた。

僕が歩いていると、前からやって来た人にぶつかられた。

ギャハハ!そいつに近付いたら掘られるぞ!

なんて笑いながら、その人たちは去っていった

放課後、忘れ物を取りに教室に戻ったら親友がいた。

今日は諦めて帰ろうとした。

でも、

シンユウ

本当、散々な目に遭ったわ!

なんて言葉に、足が竦んでしまった

シンユウ

あいつのことずっと友達だと思ってたけどよ

シンユウ

あいつはずっと俺のこと変な目で見てたんだぜ?

シンユウ

気持ち悪くて鳥肌とまんねぇよ!

そうやって笑いながら僕の話をしていた

本当だよな!まじきめぇ

友人たちもそう、笑っていた

おすすめスポットの特集をしている番組を見ていた

遺産だとか、景色の綺麗な場所だとか

色々あったけど、今の僕には全て同じに見えた

でも、海を目にした時は綺麗だと思った

暑い暑い毎日に、少しでも離れられそうな場所だなと思った

衝動的に家を出た。

財布だけを手にし、

「暑い」

とだけ書いた紙を残した。

…別に、僕がどこへ行こうが両親は興味が無いだろうが。

家から電車に乗って2時間ほど

照りつける太陽に目を細めながら僕は海に着いた

足元に広がり、輝く海を見ながら僕は崖に腰を下ろした

ボク

ボク

僕は間違っていたのかな……?

思ったよりも疲れていたらしい僕は、心の声を漏らしていた

目の前に広がる青を目に

期待や希望、少しの思い出を胸に

ボク

呑み込まれるように身を投げた

…ドボンッ

ボク

暑いなぁ…

そう呟いた言葉は

小さな泡になって 消えていった

…………寒いなぁ

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