シーンとした暗い通路に足音が響く
あたりにはとても緊迫した空気が流れた
瑠衣
ほ、本当に…歩くだけでいいんだよな?
仁
ああ、そのはずだ
杖道
…まて
杖道
何者かの気配を感じる
誠一
えぇ!?
健三
まさか、近くに…
ビュッ!
後ろを振り返ろうとした健三の頭を、矢がかすめていった
健三
なっ…!
まどか
健三!大丈夫!?
健三
は、はい…なんとか
恵吾
後ろに何かいるのか!
雷夏
そうみたい…
瑠衣
んん~暗すぎてよく見えねぇな
仁
…いや、いる
仁
(戦うのは…危険そうだな)
仁
逃げるぞ!
瑠衣
はぁ…はぁ…
瑠衣
さすがにここまで走ったら平気だろ…
誠一
まだ始まったばっかなのに危険すぎやないか?
まどか
それだけゲームマスターも僕たちを殺すのに必死だってことだろうね
雷夏
何か方法はないのかな…
恵吾
何のだ?
雷夏
全員が死なない方法
恵吾
でも、3人死なないとこの関門は…
雷夏
うん、わかってる
雷夏
でもさ、なんかこう…死んだと見せかけて次の関門に入るときに出てくるみたいな…
恵吾
…雑だな
雷夏
だって今考えたんだし!
杖道
全員が助かる方法があればそうしたいんだが…
健三
中々手強そうですよね…
千卜
……
仁
…まぁ、悩んでいても仕方ない
仁
行くぞ
杖道
ああ
歩き始めて十数分後
誠一
今のところはなんもないなー
まどか
…でもさ…なんか聞こえる気がする
誠一
え?
仁
お前もか…
仁
俺も何かの音が聞こえると思ったが…
雷夏
ねぇ、ちょっと立ち止まって音を聞いてみようよ
雷夏
……
雷夏
これは…
瑠衣
地響き?って感じだな…
まどか
なんか段々大きくなっているね…
健三
それに、少し揺れてる気が…
仁
……(この音…段々こっちに迫ってきている…)
仁
(後ろに何かあるのか?)
仁
クルッ
仁
なっ…!
仁
おい!みんな…
逃げろ!