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冨山

なぁ松原

冨山

お前霊感あるって言ってたよな

松原

なに?

松原

またバカにする気?

冨山

いや違う

冨山

真面目な話で

冨山

俺引っ越したの知ってるだろ?

冨山

おかしいんだよ俺の家

冨山

時々、誰かに見られてるような視線を感じたり

冨山

女の髪の毛が落ちてたり

松原

彼女のじゃないの?

冨山

俺、彼女出来たことないの知ってんだろ

冨山

からかわないでくれ

松原

ごめんごめん

冨山

金縛りにもあうんだ

冨山

まるで、誰かに踏みつけられてるみたいに全身苦しいんだ

冨山

お前そういうの得意だろ?

松原

得意って

冨山

お前しか頼れるやついないんだ

冨山

頼む

冨山

一回俺んち見に来てくれないか?

松原

分かった

冨山

俺の勘だけど

冨山

女の幽霊みたいなやつがいるんだと思う

次の日

冨山

おう松原

冨山

来てくれて本当にありがとう

松原

礼に何か奢れよな

冨山

解決するんだったらなんだって奢るよ

冨山

この部屋なんだけどな

冨山は玄関の扉を開けた

冨山

本当に色々起きるんだ

冨山

心霊現象としか思えない

松原

………

冨山

どうした?

冨山

入ってくれよ?

松原

入れない

冨山

なんで?

冨山

お前だけが頼りなんだよ

冨山

頼むよ

松原

入れないんだよ

冨山

どうして?

冨山

嫌な気配とか感じるのか?

松原

違う

松原

入れないんだ

松原

物理的に

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