「ねーえ、ねーえ」
にっちょく
ねー、無視しないでよー
じかん
…
じかん
…あ、
じかん
ご、ごめんね…
にっちょく
うーん
…
この館に来てから、1週間が経った。
でも、実際には何度も時間を巻き戻されてるので現実の世界では2日ほどしか経過していない。
にっちょく
…はあ
にっちょく
…
にっちょく
じかんちゃんはー、九色兄妹には会いましたかー?
じかん
きゅ、九色兄妹…?
にっちょく
うん
にっちょく
うちで1番年齢が低い兄妹だよ
にっちょく
こくばんけしちゃんと、チョークくん
にっちょく
あとはユカお兄ちゃんとかー…
にっちょく
とりあえずみんなに会いに行ってみたらー?
じかん
…
じかん
…にっちょくちゃん
じかん
じゃあもうじゃんけんはしなくて良い?
にっちょく
うん、もう飽きた
ここは××患者が集まる呪いの館。
私はここに来てから1週間、ずっとその子たちの看病をしている。
ヤツレ
…ふざけるな
ヤツレ
ふざけるな!!
ヤツレ
なんでここに×がねえんだよ!!
じかん
…ごめんね
じかん
でも、君にあれを渡すわけにはいかないの
ヤツレ
ちっ…
何度も理不尽なことで怒られ、
じかん
や、やめて…
トケイ
次はマジで殺すからな?
無意味に殴られたり、蹴られたりもする。
じかん
ごめん、ごめんね…
トケイ
…
じかん
…
じかん
…こくばんけしちゃん
じかん
いるんでしょ?
じかん
…ここに、ご飯置いときますからね
…
じかん
…
じかん
(…どうしよう)
じかん
(もう、看病なんてやめて帰りたい…)
じかん
(なのに、なんで私は…)
ザッ、ザッ、ザッ(足音)
ツクエ
…
ツクエ
…少し、顔色が悪いようですが
ツクエ
大丈夫ですか?
じかん
…
じかん
…はい
ツクエ
…
ツクエ
…別に、これ以上演技を続ける必要はないんですよ
ツクエ
辛かったら、帰っていいですから
じかん
…
じかん
…っ
ツクエ
…
それはただ普通の優しい言葉だったのに、気づいたら私は泣いていた。
…でも
泣いた方が良かったのは、彼の方だったらしい。
この館に来てから、1ヶ月ほどが経過した。
私は、この館の中で起きたことを日記に書くことにした。
…
…そこから更に1ヶ月後
丁度2ヶ月が経った頃ぐらいだった。
わたしは部屋の掃除をしていた。
じかん
…
じかん
…?
じかん
なんだろ、このノート
じかん
なんか見覚えがあるような…
あるノートを見つけた。
そのノートは誰かが書いた”日記帳”だった。
じかん
…
じかん
……
じかん
なに、これ…
その日記帳には、私が書いていた日記とほぼ同じ内容の話が書かれていた。
この日から、私は
この館の真相に、迫っていくことになった。