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朝。 カーテン越しの先に、道枝はゆっくりと目を開けた。
隣は、もう空いている。 代わりにキッチンから、微かな物音がした。
道枝駿佑
長尾謙杜
エプロン姿の長尾が、ひょこっと顔を出す。 その手には、湿気の立つマグカップ。
長尾謙杜
道枝駿佑
長尾謙杜
笑いながら近づいてきて、自然に距離を詰める。 方が触れて、体温が伝わる。
道枝は一瞬、昨夜の映像を思い出しかけて、首を振った。
道枝駿佑
長尾謙杜
道枝駿佑
長尾は、ほんと一拍だけ間を置いた。
長尾謙杜
道枝駿佑
それ以上、聞けなかった。 聞けば、踏み込んでしまう気がした。
署。 ホワイトボードには、被害者の写真と情報が並んでいる
上司
道枝駿佑
上司
道枝駿佑
言いかけて、止まる
防犯カメラの静止画。 そこに映る人物の輪郭が、どうしてと脳裏に焼き付く。
道枝駿佑
何度も自分に言い聞かせる。
夜。 道枝は、長尾の帰りを待っていた
時計は、もう日付が変わりそうだ
道枝駿佑
スマホを握りしめる。 既読は、つかない。
――ピロン。
【長尾】 「ごめん、遅くなった」 【道枝】 「今どこ?」
少し間があって、返事。
【長尾】 「もうすぐ」
道枝は、胸の奥がザワつくのを感じた
嘘をつくのは、慣れている。 でも、みっちーに向ける嘘は、胸が痛む。
長尾謙杜
分かってる。 それでも、言えない
真実を話せば、 みっちーを危険に近づける
長尾謙杜
それでいい。
玄関の鍵が開く音。 長尾が入ってくる。
長尾謙杜
道枝駿佑
道枝は、長尾の腕も無意識に見た。 袖で隠れている
道枝駿佑
長尾謙杜
道枝駿佑
長尾は少し笑って、靴を脱ぐ。
長尾謙杜
そういいながら、道枝の前に立つ
長尾謙杜
道枝駿佑
長尾謙杜
心臓が、強く鳴った
道枝駿佑
否定も、肯定もできない
長尾は、ゆっくりと距離を縮めて、道枝の手を取った。
長尾謙杜
道枝駿佑
長尾謙杜
指が絡む。 その温度が道枝の理性を揺らす
――離れられない。 そう思ってしまった時点で、もう危険なのかもしれない。
警察官としての残念。 恋人としての信頼。
どちらも、捨てられない
道枝駿佑
長尾は何も知らない顔で、微笑っている
その笑顔が、 一番、疑えなかった
#2 終