───今から数百年前。
子供たち
子供たち
”とわ”
”とわ”
子供たち
子供たち
子供たち
子供たち
子供たち
”とわ”
”とわ”
”とわ”
子供たち
・
・
物語の中の貴方───。
兄様を参考にして、
私が都合よく生み出した貴方。
お酒が好きで、
剣術では誰よりも強くて、
でも、
とても優しくて……。
そんな貴方は
物語の中で
活き活きと動き回り、
そして、
いつしか
誰からも愛されるヒトになった。
それが
私は
何よりも嬉しかった。
・
・
”はな”
”とわ”
”はな”
”とわ”
”はな”
”はな”
”とわ”
”はな”
”はな”
”はな”
”はな”
”はな”
”とわ”
”とわ”
”とわ”
”はな”
”とわ”
”とわ”
”とわ”
”はな”
”はな”
”はな”
”はな”
”はな”
”とわ”
”はな”
”とわ”
”はな”
”はな”
”とわ”
”とわ”
”とわ”
”はな”
”はな”
”とわ”
”とわ”
”はな”
”はな”
”はな”
”はな”
”はな”
”はな”
”はな”
”とわ”
”はな”
”はな”
”はな”
”はな”
”とわ”
”とわ”
”とわ”
そう言って”とわ”と”はな”は
楽しそうに笑い合った───。
・
・
時は戻って───。
兎月(とつき)
白凌
白凌
兎月(とつき)
兎月は手ぬぐいに包まれた鎌を受け取る。
春太
兎月(とつき)
春太
春太
春太の質問を聞いて
兎月は視線を白凌に向けたので、
春太も自然と彼の方を見た。
白凌
白凌
春太
そこで”野鎌”が
《なんの手柄を立てていない》
と言っていたのを思い出した。
白凌
白凌
白凌
白凌
白凌
春太
春太は折れてしまった鎌を見つめる。
白凌
白凌
春太
春太は大きく頷いた。
兎月(とつき)
兎月(とつき)
春太
春太
兎月(とつき)
春太
ふふんっと鼻と鳴らす春太の姿を見て、
兎月と白凌は笑う。
兎月(とつき)
白凌
白凌
兎月(とつき)
兎月(とつき)
白凌
兎月(とつき)
兎月(とつき)
春太
春太
春太
兎月(とつき)
兎月(とつき)
兎月(とつき)
兎月は鎌を懐にしまって、
紺色の箱を取り出し二人の前に置いた。
春太
春太
春太は目をキラキラさせて箱を見つめる。
白凌
兎月(とつき)
白凌
兎月(とつき)
春太
兎月(とつき)
春太
春太
兎月(とつき)
兎月(とつき)
そう言って兎月は笑みを浮かべた。
・
・
春太
白凌
春太
白凌
春太
白凌
白凌
春太
春太
春太
白凌
白凌
白凌
白凌
春太
白凌
白凌
白凌
白凌
白凌
白凌
白凌
春太
・
・
しんと静まり返った部屋。
いつも通りぐっすりと眠っている白凌。
長屋の扉が音も無く開き、
眼光鋭い眼差しが
部屋を隈なく見渡し、
机の上に置かれた羊羹を捉える。
ゆっくりと扉が動き、
ぬるりと
黒い影が部屋に入ってきて、
羊羹に手を伸ばしたその瞬間、
喉元に突き付けられたのは、
妖怪しか切れない刀
”怪誕不経(かいたんふけい)”。
白凌
白凌
白凌
吉兵衛
そこで部屋に明かりが灯る。
春太
春太
春太
言いながら春太は
押し入れから出てきた。
吉兵衛
吉兵衛
春太
吉兵衛
吉兵衛
吉兵衛
吉兵衛
吉兵衛はそれはそれは
綺麗な土下座をして見せる。
春太
白凌
吉兵衛
吉兵衛
白凌
白凌
吉兵衛
吉兵衛
白凌は吉兵衛を羽交い締めにする。
吉兵衛
吉兵衛
吉兵衛
春太
吉兵衛
吉兵衛
春太
春太
春太
吉兵衛
見事な猫パンチが決まると、
吉兵衛は気を失った。
白凌
春太
春太
春太
白凌
・
───ドボンッ…
・
春太
白凌
春太
白凌
白凌
春太
白凌
白凌
春太
春太
春太
白凌
白凌
春太
白凌
春太
春太
思案する春太を見て、
白凌は楽しそうに笑みをこぼし、
羊羹を口に運んだ。
・
・
・
『野鎌』 了
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あとがき