都内某所
スタッ……スタッ……スタッ………
ラウール
渡辺
渡辺
渡辺
太陽が落ちようとしている頃、
俺たちは今回のターゲットを追っていた。
齋藤健二。
好き勝手やってる半グレらしい。
昨日こいつを殺せと依頼が入り、
ラウールが身元を全て調べた。
こいつは薬の闇取引もやっていて、
バレないように誰も通らない裏道を通ってその場所へ向かう。
その時がチャンス。
ラウール
俺はその言葉を聞いて、
ポケットからスタンガンを取り出し、
齋藤に襲いかかった。
ビリビリビリ……
齋藤
齋藤は一瞬にして意識を失った。
ブーン……
その時ラウールの車がやってきた。
尾行前に近くに置いていた車だ。
渡辺
トランクに齋藤を入れて、
車に乗った。
ラウール
ラウール
渡辺
ラウール
ラウール
渡辺
渡辺
ラウール
ラウール
渡辺
ブーン……
グサッ……グサッ……
廃工場に連れてきた俺たちは
任務を遂行する如く、
齋藤を殺した。
グサッ……グサッ………
ラウール
ラウール
渡辺
ナイフが身体中に刺さり、
穴だらけになった齋藤の死体を
足でごろりと転がしてメールを送った。
任務完了。 対象者を殺害。と。
ラウール
ラウール
渡辺
渡辺
渡辺
渡辺
ラウール
ラウール
渡辺
ラウール
渡辺
ラウール
俺は血まみれの服とナイフを投げ捨てて
廃工場を後にした。
後ろからは、
ラウール
ラウール
なんて声が聞こえてたけど。
渡辺
ラウールside
目黒
目黒
ラウール
ラウール
目黒
ラウール
嘘。
目黒
深澤
深澤
ラウール
ラウール
ラウール
真っ赤な嘘。
僕が育ったこの施設では、
僕は殺し屋ではなく、
優秀な大学生だった。
ブー…ブー……
翔太さんからのメールだった。
3時、○○公園集合。
と一言だけ。
急だなと思いつつも時計を見ると、
短針はもう3を指そうとしていた。
ラウール
言われた通り来ては見たものの
辺りを見渡しても誰もいなかった。
この時点で3時15分。
ラウール
プルルルル……
渡辺
ラウール
ラウール
渡辺
ラウール
ラウール
渡辺
ラウール
ラウール
渡辺
ラウール
渡辺
渡辺
ラウール
ガンッ……
その瞬間、
突然誰かから後頭部を殴られた。
ラウール
ラウール
渡辺
その声を聞いて、
僕は意識を失った。
渡辺
カチャ……
ツー…ツー……
渡辺
まさか、拉致られた?
あいつに危険が及んでることは確か。
○○公園って言ってたな。
とにかく向かうしかない。
渡辺
俺は車のキーと携帯を握りしめ、
走って家を出た。