翌朝5:00
莉人
莉人
んぐっ!?
莉人の父
もう帰るぞ…
莉人
カ…ルマっ
夏琉真
夏琉真
なに…莉人…
夏琉真
莉人!?
夏琉真
待って!!
莉人
おい、やめろよ!!
莉人の父
っるせぇ!
莉人の父
大人しくしとけ!
莉人
カルマ…
夏琉真
(助けなきゃ)
莉人
来ちゃだめ!
夏琉真
…………え?
莉人
太陽が出てきちゃう!
莉人
そしたらカルマ消えちゃう…
夏琉真
で、でも…!
莉人
いいから!
莉人
また会えるから!
莉人
絶対に来ないで!
莉人の父
くそっ、はやく行くぞ!
莉人
一緒にいれなくてごめんね…
なんでだよ…
なんで謝るんだよ…
なんで太陽に当たっちゃだめなんだよ…
なんで泣きながら笑ってんだよ…
俺がもっとしっかりしてれば…
俺がこんな体じゃなかったら…
莉人
カルマ…
莉人
またね…
莉人
ありがとう…
夏琉真
夏琉真
うぅっ……
夏琉真
莉人……
夏琉真
ごめん…
夏琉真
ごめん…
夏琉真
莉人…
俺は莉人のことが頭から離れなかった
初めての友達
初めての男の【恋人】
莉人は【笑う】ってことを教えてくれた
莉人は【孤独】から解放してくれた
なのに、俺は…
俺は…
なにをした?
こんなしょうもないやつなんか…
いらない
夏琉真
はは…!
夏琉真
いっそのこと死のうかな…!
夏琉真
誰も必要としてくれないよ…
夏琉真
唯一必要としてくれている
夏琉真
莉人もいないんだもん…!
包丁をとり
腹に刺そうとする
だけど
怖かった
夏琉真
っ……
夏琉真
こんなこともできないのかよ……
夏琉真
みっともない…
シュッ
夏琉真
いたっ
誤って自分の手を切ってしまった
夏琉真
…
夏琉真
美味しそう…
無意識に自分の血を舐める
夏琉真
…美味しい
夏琉真
こんな美味しかったんだ…!
夏琉真
…!
夏琉真
死ねないなら
夏琉真
消えればいいんだ…!
夏琉真
太陽に当たればいいんだ…!
ベランダに出て全身に浴びて消えよう…
夏琉真
10分後
夏琉真
あれ…?
夏琉真
消えて…ない…?
夏琉真
消えない…!
夏琉真
これだったら助けに行ける…!
それから一生懸命
死にそうになりながらも
莉人の家の場所を調べた
時には頭のネジが外れた
一人で会話したり
幻覚が見えたりした
それでも莉人の事が忘れられなくて
【好き】っていう気持ちも失せなくて
【恋しい】っていう気持ちを知った
1週間後
夏琉真
…あった
夏琉真
ここか…
夏琉真
やっと見つけた…
夏琉真
今から迎えに行くね…
…莉人。






